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もしかして嫉妬…?
何故かちょっとだけチクリと胸が痛んだ。もしかして嫉妬…?
「俺が学友にいじめられて泣くとシオンは俺を抱えて此処に連れて来てくれた。
此処から見える夕焼けの空はとても綺麗で…いじめられた事なんてすぐに忘れてしまうんだ」
今はまだ雲が厚く、隙間からは青空しか見えない。
ゆっくりと私を地面に下ろすと彼は思いっきり翼で伸びをする。
「なんだか地面、ブワブワする」
ノワールの屋敷の前の地面は石畳で舗装されていたが、ジャンヌと一緒に行った神殿は地面が硬かった。
「此処ら辺は生まれてからそんなに経っていない浮遊樹だからな。浮遊大陸と違って根の密度が少ないんだ」
「そうなんだ」
(それじゃ僕はあっちで寝てるから。ノワール頑張ってね)
アルビレオはノシノシと歩いて奥にある木の根元に寝そべる。
「100年も飛んでないみたいだけど…大丈夫?」




