77. ヒーローごっこ
前回のお話
王都に戻った優剛
優剛は子供たちを引き連れてラーズリア邸の裏庭にある広い訓練場に向かっている。
(どれくらい解放する?全部だとドン引きされるから・・・。痛いの嫌だし、死にたくない・・・。)
優剛は歩きながら魔装に使う魔力量で悩んでいた。
由里とレイを同時に相手した場合、どれくらいの魔装を纏えば良いのかわからないのだ。
しかもヒーローごっこである。悪役の優剛は子供たちの攻撃を喰らってやられる必要があるのだ。魔装に使う魔力量を間違えれば大怪我である。また、少なすぎれば死が待っている。
大きすぎても周囲にプレッシャーを撒き散らしてもよろしくない。
そんな思い悩む優剛に由里が声をかける。
「お父さん、やろうよ!」
既に訓練場に到着していたが、始まらないヒーローごっこに痺れを切らしたのだ。
「あぁ!ごめん、ごめん。では・・・。」
優剛は覚悟を決めて口を開く
「ふっ。よくぞここまで来たものだ。褒めてやろう!余が魔王だ。覚悟の出来た者から掛かって来るが良い!」
(ムラクリモさん見ないでーー!)
優剛は観戦しているムラクリモが視界に入って、恥ずかしさに悶える。しかし、止める訳にはいかないのだ。
ムラクリモは優剛の台詞で魔王と聞いて、ゴクリと喉を鳴らした。本当にこの世の全てを闇と絶望に染める魔王に見えるのだ。
優剛の言葉を受けて最初に動いたのはレイである。素早く横に移動してから電撃を放つ。
さらに由里もレイに追従して動き、レイの隣で水の魔術を使って優剛を襲う。
(げぇ!こいつらのコンビネーションって今日が初めてじゃないな!?)
優剛は上手く連携する由里とレイの水と電撃を避けるが、地面にぶつかって弾けた水はそのまま残っている。今後のレイの電撃は地面も伝って優剛を襲うのだ。
そんな攻撃に驚いて一瞬ボーっと眺めていたティセルセラが優剛に駆け出す。持っているのは2本の木剣だ。
由里とレイの2度目の攻撃を避けて体勢が不十分の優剛に向かって、剣での連撃を繰り出す。
優剛はティセルセラの攻撃を最小限の動けで避け続ける。大きく避ければ隙を伺っている由里とレイに狙われるからだ。
ティセルセラもそれをわかっているが、大きく優剛を動かす事が出来ない。
「その程度か小娘。」
挑発するような優剛の口調だが、ティセルセラは冷静に戦い方を変える。
優剛を由里が放って残っている水たまりに誘導するように剣を振り続ける。その作戦をいち早く察したレイが、それを支援するように優剛の周囲に電撃をバラ撒く。
バチャ!優剛の右足が水溜りに入った瞬間である。優剛は呻き声をあげて大きく後方に跳ぶ。
(マジでなんなの?水溜りの中に電撃残しておくとかマジでなんなの?)
優剛は由里の魔力に紛れていたレイの魔力に気が付かず、レイの電撃を喰らってしまったのだ。
「くっくっく。やるではないか。余も少し本気を出さねばなるまい。」
優剛はそれっぽい事を言って魔装の魔力を引き上げる。
(あれ?レイだけ居な・・・。)
優剛が一瞬だけ視線を切っていたレイが、優剛目掛けて電撃の槍を別の場所から放っていた。
驚いた優剛だが、土の盾を作って槍の防御に使う。
そして、電撃槍と土盾がぶつかって土盾が砕け散る。同時に槍も消失して痛み分けの結果になった。
しかし、土盾でレイの姿を一瞬見失った優剛は再びレイに驚かされる。
空を駆けて優剛の頭上から電撃を放っていた。それは電撃というより雷の一撃である。
それをサポートするように由里が、水の薄いカーテンのような魔術を優剛に向かって放っていた。
雷を避けても水のカーテンには間違いなく触れてしまう。触れてしまえば水を伝って電撃が優剛を襲う。
(マジであの2人は超危険!)
優剛は素早く自分の横に高い避雷針を作る。さらに全身を純水で覆う。
レイの放った雷は避雷針に誘導されるが、余波は確実に優剛を襲っている。しかし、純水に守られた優剛は感電しない。
そのままの状態で優剛はティセルセラに突っ込み、右のテレフォンパンチをティセルセラに放つ。
どこにどんな攻撃が来るのかはティセルセラも予測が出来る。しかし、速さが段違いである。優剛の大きく振りかぶった右の一撃をティセルセラは必死に避ける。
「ほぉ。余の一撃を避けるか。」
「ふん。・・・余裕よ。」
強がりなのか、ヒーローになりきっているのか、それは優剛にはわからないが、強がって見えるティセルセラに優剛が告げる。
「では、これはどうだ?」
「え?・・・キャッ!」
優剛は左手を外側に大きく振ると、ティセルセラが悲鳴に似た声を発して、吹き飛んでいった。
そんなティセルセラを心配した由里が声をあげる。
「ティセ!大丈夫!?」
ティセルセラは空中で体勢を立て直して地面を滑るように着地する。
「問題ないわ!」
しかし、直後に膝を折ってしまうが、地面に木剣を突き立てて倒れるのを拒絶する。
「くぅ・・・。」
それを見た由里はすぐに水の魔術を解除する。
優剛は由里の水を利用して、ティセルセラが吹き飛んだ先の水溜りに電撃を忍ばせたのだ。風と電撃の魔術を同時に放ったのである。
「次は犬か?そっちの小娘か?」
『俺は狼だ!』
レイは頭に生えた角を突き出して、優剛の背中を貫く勢いで突進していた。
「先ほどから余の隙を伺うのが上手いのは褒めてやろう。しかし、喋ったら奇襲が台無しだ。掴むのも容易いぞ?」
優剛はクルっと振り返ったと同時に右手でレイの角を掴んだ。
掴まれた瞬間、地面に叩きつけられるビターンの記憶が蘇ったレイは、遠吠えをして角に炎を纏う。
優剛の手に纏った水と炎が、ジュージュー音を立ててせめぎ合う。
優剛は再び振り返ってティセルセラに駆け寄る由里に向かってレイを放り投げる。レイがビターンを怖がっているのは承知している。ここでビターンするほど意地悪ではないのだ。
由里は飛んで来るレイをしっかりと抱きとめて優剛を睨みつける。
(えぇぇ!怒ってる?怒ってるの!?)
優剛はティセルセラを風で飛ばしただけではなく、電撃まで追加したのだ。さらにレイの角を掴んで放り投げた。由里が怒るのは無理もないだろう。
しかし、優剛は悪役になりきって口を開く。
「どうした?その程度で余を倒せると?魔王である余を倒せると本気で思っていたのか!?」
その時である。優剛の背後から木剣を持ったジェラルオンが襲い掛かって来た。
「やぁぁあ!」
完全に素人の一撃。部屋を出るようになってから見たのであろうラーズリアとティセルセラを模倣した袈裟切り。しかし、その一撃は見事に優剛の右腕に命中した。
優剛は左手で右腕を抑えて悔しそうにジェラルオンを見ながら口を開く。
「ぐっ。魔力の気配が無かった・・・。忌々しい奴め!」
優剛は右足でジェラルオンを蹴りつけた。
ように見えるだけで、飛ぶ魔術に包まれたジェラルオンは訓練場の端まで飛んでいく。そして、地面に盛大に身体を打ち付けるが、優剛の魔力で守られていたジェラルオンは、不思議そうに身体を見ながら立ち上がる。
優剛は背後のジェラルオンを見た。そして蹴ったのだ。完全に自分たちを見ていない優剛の、僅かな隙を逃す3人ではない。
しかも、優剛は右腕をジェラルオンにやられている。
レイは電撃から一転して炎の魔術を優剛の左側に集中させる。由里は土の弾丸を連続で放つ。それは真っ直ぐ飛ぶだけではない。軌道を自由自在に変えて優剛に襲い掛かる。
ティセルセラは電撃による傷みを我慢して、優剛の右側に集中して剣を振る。優剛の右腕はジェラルオンの一撃を受けて動かないのだ。
左からは炎が。右からは剣が。そして、上下左右あらゆる角度から石の弾丸が優剛を襲う。
優剛は左手で炎を打ち消しながら、由里とティセルセラの攻撃を避ける。
やがて防戦一方だった優剛の顔に石の弾丸がぶち当たる。姿勢を崩した優剛の左腕に炎の玉が当たって、左腕が炎で覆われる。
優剛が石の弾丸で姿勢を崩した時に優剛はティセルセラに呟いていた。
「小さな一撃を足に。」
ここまでティセルセラの攻撃は優剛に掠りもしていない。それは狙いが全て一撃必殺級だったからだ。当たれば致命傷になる全力攻撃だが、それは予備動作を必要とする。
ティセルセラも予備動作は極力少なくなるように訓練している。しかし、一撃必殺の威力であれば予備動作を隠す事は出来ない。
予備動作を隠す事は出来ていないが、それを見切れるかと言われれば、誰もが首を横に振る。それほど小さな予備動作になるまでに、ティセルセラは剣を扱えている。
それを容易く見切る優剛が非常識なのだが、ティセルセラは優剛の助言通りに、浅い傷が出来るだけの、小さな一撃を優剛の足に入れる事に成功する。
左腕が炎に覆われて、右足を叩かれた優剛は、右足の膝をガクっと曲げてさらに姿勢を崩す。
そんな優剛の顎を大きめの石が下から突き上げる。そして、優剛は身体を反らして腹を無防備に晒す。
「ティセ!」
「はぁぁ!」
由里の呼び掛けとほぼ同時に無防備に晒された優剛の腹に、ティセルセラの横薙ぎが見事に命中する。それも2本の剣を同時に横に薙ぐ一撃である。
「ぐふぁ!」
優剛は身体をくの字に曲げて後ろに吹き飛ぶ。地面をゴロゴロと転がって倒れたまま動かない。やがて左腕の炎が全身に広がっていく。
そんな倒れたまま炎に包まれた優剛の声が響く。
「・・・見事だ。しかし、余に続く魔王は必ず現れる。精々束の間の平和を満喫するんだな!ハッハッハ!・・・ハーッハッハッハ・・・。」
当然、火だるまになっている優剛にムラクリモが駆け出して声をあげる。
「ユーゴ様ぁあぁ!!貴方たちやり過ぎですよ!」
そんなムラクリモにティセルセラが困惑した表情で口を開く。
「母さま・・・、私も初めてこの遊びを見た時は同じ事を思ったわ・・・。」
「何を言ってるの!?こんなの遊びではないわ!ユーゴ様が死んでしまう!」
「いや、いや。僕は死なないですよ。」
「・・・え?・・・は?・・・えぇ!?」
突然、背後に現れた優剛にムラクリモは驚きで口をパクパクさせる。そして、燃えている優剛と、普通に立っている優剛を交互に見る。
「・・・あの燃えているのはなんですか?」
「火の人形ですね。」
これにはティセルセラも驚いていた。いつの間にすり替わったのか全く見えていなかったからだ。
優剛は全身を炎で包み上げた際に少し多めに魔力を使って、自分自身を空高くに高速で打ち上げた。もちろん立ち昇る炎に紛れるのも忘れない。
その結果、上空には優剛本人が。そして、地上には燃える火の人形が残されたのだ。
あとは魔王を討伐した満足気な子供たちを邪魔しない位置に降り立って終了である。
ムラクリモは安心したのかその場にへたり込んでしまった。
「魔王を討伐した勇者諸君。褒美に冷たい果実水を受け取るが良い。」
優剛は仰々しい態度で、異空間からコップを取り出して、勇者である子供たちに配る。
もちろんレイにも専用の器で配るのを忘れない。
中の果実水は優剛の魔術でキンキンに冷やされている。激闘を終えた勇者たちは、キンキンに冷えた果実水を美味しそうに飲み干していく。
「お師匠様!この果実水は凄く冷たくて美味しいですね。」
「勇者の褒美だからね。」
褒美を堪能しているジェラルオンの横から、ティセルセラが飲み干したコップを優剛に差し出して口を開く。
「やっぱりユーゴは戦いも教えられるじゃない。」
「だってティセの一撃は全部大きすぎるし、正直だったからね。フェイントを使うとか、軽い一撃を入れて相手の動きを鈍くするとかしないと、まともに当たらないんじゃない?」
ティセルセラは考え込むようにしながら優剛の話に聞き入る。
「2本も剣を使ってるんだからさ、重要な筋肉や骨を軽く斬るだけで、人も魔獣もまともには動けなくなるんだよ。」
ティセルセラは驚いた表情で優剛を見つめる。
「うーん。わかりやすいのが良いよね・・・。」
優剛は人差し指で自分の肘の近くにある腱を触る。
「これを斬ると肘が動かなくなるよ。他にも関節周囲の腱や骨を斬れば、ほぼ使い物にはならないね。」
ティセルセラは自分の肘を観察するが、経験が無いため納得する事は出来ない。
「試す?」
優剛の悪魔の囁きがティセルセラの頭に響くと同時に頷いていた。
優剛はティセルセラの肘の腱を、魔力を使って動かなくする。そして、優剛は自分の肘の腱を触って口を開く。
「今の感じはここを斬られた時の感じね。次は膝の前にある靭帯ね。」
優剛は自分の膝を指差してから魔力でティセルセラの膝を覆う。すぐにティセルセラはガクっと膝の力が抜けてバランスを崩す。
「そのまま戦えると思う?」
ティセルセラは確かめるように腕を動かしたり、足を動かしてから口を開く。
「まともには・・・無理ね。」
「逆の立場ならどう?その状態になった相手なら・・・?」
ティセルセラはハッとした表情で優剛を見上げる。優剛は微笑みながら口を開く。
「ラーズにも勝てるんじゃない?」
「・・・勝てるかも。」
獰猛な笑みを浮かべるティセルセラに優剛は注意するのも忘れない。
「でも、ラーズがその状態になる事は無いよ。」
「え?」
「その部分に攻撃を受けないようにする技術っていうのも、ラーズはしっかり持ってるよ。」
不承不承に応じている模擬戦で優剛もラーズリアの関節を壊して、終わらせる事も試していた。しかし、関節を狙った攻撃に関しては、その他の部分を犠牲にしてでも防御するのだ。
結局、払う犠牲が大きすぎて動きが鈍り、やがて優剛に負けてしまうが、ラーズリアがまともに攻撃を喰らうのは、動きが鈍った最後くらいなのだ。
「あれ?ごめん。今までティセにこういうのを教えてなかったのは、ラーズの教育方針があったかもしれない・・・。今は攻撃技術を伸ばす時期っていう方針だったかも・・・。」
敵の攻めるべき場所は同時に自分の守るべき場所に置き換える事が出来る。人体の壊し方を知った為、今後のティセルセラの動きは攻めも守りも、良い意味でも悪い意味でも変わってくる。
急に不安になって慌てる優剛にムラクリモが告げる。
「ラーズは経験として知ってるだけで、この辺を斬れば、・・・壊せば動かなくなる程度だと思います。ユーゴ様のように厳密に知ってるわけでは無いと思います。私だって細かく知らなかったんですから・・・。」
微妙に安心した優剛はティセルセラに告げる。
「小さな攻撃で相手の動きを制限していくのは、力の差が少ない相手や格上を相手にした時は重要だよ。」
「「「はい!」」」「わん!」
優剛の話を由里、ティセルセラ、ジェラルオンにレイを加えた4人の勇者たちが聞いていた。そして、助言が終わると大きいな返事で答えた。
(おぉ。由里まで返事したよ。・・・あれ?ここに居たら由里も戦士になっちゃう・・・?それはヤバいな。早くなんとかしないと・・・。)
そんな悩める優剛にムラクリモが告げる。
「ユーゴ様、ありがとうございます。私にとっても貴重な助言でした。」
「僕のはただの遊びなので・・・。」
「いいえ、ユーゴ様。」
ムラクリモは左右に首を振って優剛の意見を否定する。
「ユーゴ様は遊びのつもりでも、子供たちは本気でユーゴ様を殺そうとしてました。」
(うーん。まぁ、由里とレイの魔術をまともに喰らったら死ぬかも・・・。)
優剛はビビっていたのだ。最後の一撃をティセルセラにする事で、由里とレイから最後の一撃を貰わないようにしたのだ。
「それを軽く捌いて、子供たちが自分で考えて攻撃をするように促しておりました。ジェラルオンの攻撃が当たったのも、魔力を使わずに接近したからです。レイは大きな魔力を放っていたから奇襲が成功しなかったのでしょう?これは目に頼らずに相手の魔力を感じろという助言です。」
勇者たちはムラクリモの言葉も真剣に聞いている。
「ティセが常に魔力を感知していれば、ユーゴ様に吹き飛ばされた時に、水溜りに足を入れたままなんて愚かな行為は出来なかったはずです。」
その言葉にティセルセラは悔しそうにする。
確かに優剛は水溜りに電撃を忍ばせていたが、発動まではタイムラグがあった。ティセルセラが水溜りに足を入れたまま、由里に返答して優剛の姿を確認した瞬間に電撃が発生したのだ。
魔力感知していれば水溜りに足を入れるような着地はしない。意地でもそこを避けるはずである。足を入れるしかない状況に陥ったとしても、入った瞬間すぐに抜け出すはずである。
「ジェラに関しては最後までユーゴ様の死角に動き続けた事が評価されたのでしょう。ジェラ、魔力が無くても出来る事を考えて、工夫した結果をユーゴ様が受け止めてくれたのよ。今後も精進しなさい。」
「はい!」
いつの間にかムラクリモが師匠のように、子供たちに良い点と悪い点を指摘する場になっていた。
「ユリちゃんとレイは初めて一緒に戦うような気がしなかったわね。おそらく実戦で培われたのでしょう。ユーゴ様じゃなかったら最初の魔術で終わっていたはずよ。既に私がどうこう出来る相手じゃないわね。2人は強すぎよ。」
ムラクリモの言葉に由里とレイはご満悦だ。レイの尻尾が揺れているからそれは明らかだ。
「ユーゴ様は欠点や隙を見つけるのが上手いわね。しかも模擬戦なら負けた時に気づく事が出来る・・・。圧倒的に勝つ事も出来るんでしょうけど、ユーゴ様はそんな事をしないのね・・・。」
優剛が相手の予備動作や隙を見抜くのはアクションゲームのやり過ぎである。一撃で死んでしまうような死に覚えゲーと言われるアクションゲームでは、敵の攻撃を僅かな予備動作から見切って避ける必要がある。
避けるだけではクリアは出来ない。リスクを取って攻撃しなければならない。敵の攻撃は連撃に繋がるのか。攻撃後に止まるのか。様々な角度から敵を観察して攻略しなければならない。
そんな経験が優剛を支えているのだが、優剛がそれを実感する事は無い。
ムラクリモは溜息を吐き出して呟く。
「はぁー。ラーズがユーゴ様と模擬戦をやりたがるのも納得だわ。私もやりたくなっちゃった。」
(はぁ!?)
優剛は後退った。しかし、ムラクリモは木剣を取りに訓練場の端に向かっている
そこには獰猛な笑みを携えた1人の剣士の姿があった。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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