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未完

 少女は語る。この世界での一年間を。


 長い、かとて、短い、その人生の狭間を。


 当時隠岐伊予は、某私立中学付属の小学生だった。友人はその性格とその言葉遣い故か、他人ひとよりは少なかったが、それでも何不自由なく、その人生を送っていた。


 しかし、ある時事件は起きた。


 彼女の暮らす学区の所々で起こる、神隠し事件。その事件に巻き込まれたものは、皆記憶を失っていた。


 神隠しにう者には、かたよりが見られた。拐われるのは全員、小学生高学年から、中高生まで。男女は区別されないが、ここ最近その人生に不満を持つものばかりであった。


 そしてもうひとつ。


 拐われるのは、決まって一度に四人ということである。


 彼女、隠岐伊予もその一人だった。


 小学五年の夏。とある小さな公園で、友達三人と遊んでいた頃だ。それは突然起きた。


 唐突に視界が暗転し、かと思えば次の瞬間には、見知らぬ部屋で横たわっていた。


 戸惑う四人。しかし、四人はそれを楽しんでいた。その後、エルフが襲ってくるとも知らずに。


 上記した風に、その後エルフたちは襲ってきた。


 無論、単なる小学生の集いが、森での狩りのエキスパートに襲われて生き残るはずもなく、彼女以外は、全て彼女らの手によって食い殺された。


「食い殺された?」


 柊がその言葉に疑問を覚え、質問した。


(エルフって、僕の中では結構ベジタリアンなイメージが強いんだけどな‥‥)


 不思議がるように聞く彼に、伊予は答える。


「森で採取して植物だけ食べているなら、そもそも武器なんて持ちませんよ。持つとしても、鎌程度です」


「‥‥言われてみれば確かに」


 弓矢とは、日本史において、動く小動物を狩るために作られたと、柊は記憶していた。


 つまり、彼女らも小動物を狩って、その肉を食べていた可能性が考えられたのだ。


 閑話休題。


「──そこで、隠岐はこの能力に気がつくことになるのです」


 少女は語りを再開させる。


 エルフが伊予に襲いかかる。伊予は思う。自分も友人たちのように食い殺されるのかと。


 しかし、それは違った。


 何が起きたかもわからない内に時が経ち、気がついた頃にはそれは塵になっていたのだった。


 伊予は恐怖と困惑の内に震え、遂に復讐を決心した。


「──とまぁ、そんな風なことがあったんです。それから、何か覚えていない内に、敵の首領を殺して、その褒美に友人たちを復活させ、戻ってきたんです」


 今一理解が難しい内容だったが、

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