閑話 神
Side :神
ベルたち転生者は知らない、世界を隔てた場所にあるとある喫茶店。
地球にある何の変哲もない喫茶店にベルを転生させたイシスとクロノスが話をしていた。
「ねーイシス、悪魔たちはどうにかならないかなー?」
「どうにもならないわね。というか悪魔って名前も自称なんだから、もしもそれを私の力でどうにかするなら、それこそつまらなくなるわ。」
「えー、悪魔ってを一括りに纏めてやったら?」
「私にはどこからどこまでなのかさっぱりね。」
「やっぱり直接叩くしか無いのかー。はぁ、めんどー。」
「まぁ、そこら辺はしょうがないわ。ところでなんでこんなところにきたの?そっちの方が気になるわ。」
「なんでってそんなん何でも良いでしょ!」
「確かに何でもいいんだけどね?やっぱり気になるじゃん?しかもここは私が知ってる限りだと初めて出会ったとき、ああ、ある意味初めじゃ「うるさいよ!そこはプライベートでしょ!」
「わかったわかった。私が悪かったから。あまり大声出さないで。ここに来るだけでけっこう譲歩してもらってるんだから、防音するだけでも制限ギリギリだから静かにしないと。」
「はーい。分かりましたー。もうこの話はおしまいね。」
「で、ここに来たならなんとなく何の話なのかはわかるけど。今回は何?」
「ベル君のことだよ!」
「いまは何処にいるでしたっけ?」
「今は王都で学校にいるね!」
「……………それって危なくない?」
「危ないね!」
「大丈夫なの?ばれない?私が隠蔽はしたけど本職ではないからあの眼には意味ないわ。」
「大丈夫。もうバレてるしね!」
「え?……………本当に大丈夫なの?目を付けられてるってことでしょ。まだ生きてるんだし。」
「うん。もちろん、まだ生きてるけど完全に目を付けられたね!それも警戒してるみたいだから。すぐには手を出さないとは思うけど少しでも何かしたら手を出して来るかも!」
「私が知らない間に随分危険な状態になってるわね。」
「イシスも忙しいからね!…私は何してるのか知らないけどね!」
「知ってるでしょ。色々、調整とか。それこそ神としての仕事があるんだから。」
「創造神さまは大変ですねー。」
「大変なのよ。でも創造神はやめてちょうだい。」
「創造神さま?嫌なの?創造神さま。」
「さっきのは謝ったでしょう?許してはくれないの?」
「ぶー。ちょっと言ってみただけだしー!」
「それが嫌なんだからやめてよね。」
「はーい」
「まぁ、それはそれとして、ちょっと脱線したけどベル君の話ね。」
「はいはい!私面白い情報があるよ!」
「どんなの?まさかベル君のことを好きになっちゃった同級生とか、女子寮のお風呂場に連れていかれたとか?」
「よくそんなに速く出てくるよね。確かにどっちも面白そうではあるけど、どっちも違うね!」
「そうなの?ならどんなの?実は同じクラスの女の子はベル君に恋をしていて、それがお風呂場で……
「色々と混ぜないでもらえるかな!えっ?もしかして、イシスはむっつりスケベなの!?」
「まぁ、冗談よ。」
「本当かなぁ?ん?いいんだよ。話しちゃっても?秘密にしてあげるから!」
「こういう話は秘密にするかしないかではないと思うし、私は違うわ。」
「まぁ、しょうがないよねー。イシスってすっごく美人だし、普通の出会いなんてないし、言い寄って来るのも下心丸出しのバカな男ばっかりだし!実際に今まで誰とも付き合ったこともないし、しょうがないよね!うんうん。残念ながら共感は出来ないけど、でも私はそんなことで見捨てたりしないからね!安心して!」
「どうしても私をむっつりスケベにしたいのかしら?ねぇ?やっぱりあなたまだ怒ってるでしょ!」
「何のことかしら?ワタクシ分かりませんわ」
「なにそれ?私のまね?全然似てないし、自分のことをワタクシなんて呼んだ覚えはないわ。」
「オホホホ」
「今度、一回私に対する印象を話し合わないといけないわね。」
「オホホ、オホホホホ。オーっほほほほ!」
「悪役っぽくするのもやめてもらえないかしら?まぁ、今はいいわ。それより今回は面白い情報があるんじゃないの?」
「そうだった!実はね。ベル君が自力でユニークスキルを覚醒させたんだ!」
「あら?それは面白そうね。しかも自力ってことは解放じゃなくて?」
「そうなの!解放じゃないの!」
「へぇ、それはそれは今まで相当頑張ったスキルなのね。何のスキルからユニークスキルに成ったの?」
「演技スキルだよ!」
「……………微妙ね。」
「微妙!?これまで10年もそれこそ生まれた時から使って来たスキルを微妙!?」
「うーん。頑張って来たのはわかるし、ユニークスキルになったからにはすごい効果なんだろうけど。ユニークスキルって、本人の意思に出来るだけ沿うような形の効果になるじゃない?」
「うん。そうだったね!」
「そうすると、ベル君別に戦闘で困ったような場面はなさそうだし。」
「回数は少ないかもだけど、全勝!ってわけでもないけど、別に困ってはなさそうだったね!」
「だとするとユニークスキルには戦闘に使うような効果はないと思うわ。まぁ、珍しくはあるわね。」
「私は効果まで見てきたけど、どうしてそんなことになるの?」
「本当なら生きてるうちにユニークスキルなんて単語を聞かない人の方が多いの。」
「確かに!」
「そしてユニークスキルが発現するような人は人並み外れた執念や才能があってようやく手に入るもの。」
「うんうん。」
「そうすると必ずこんなユニークスキルがいいとか、こんなのがあればいいなーとかはあるのよ。」
「ふーん。」
「大体の人は強くなるためとか、それ自体を強くなるためにスキルレベルをあげるものだから。」
「演技スキルなら役者さんがもってるもんね!」
「そうそう。だから役者なら役者なりの個性として、例えば女性が男装して癖から声まで男に見せるようなユニークスキルは出てくるかもだけど。」
「そもそもベル君は役者じゃないもんね!」
「そうそうならどんなのかって言うと…経験値とか?」
「お、正解ー!これこれ!見て!」
「あーこれは、何て言うか………御愁傷様ね。」
「え?なんで?」
「まぁ、それはベル君の反応を見ればわかると思うわ。」
「ふーん。じゃあ見に戻ろうか。」




