プロローグ
とある人間は言いました。
"命を粗末にしてはならない"と。
とある人間は言いました。
"人間は独りではない"と。
とある人間は言いました。
"たとえばふりこのように、辛いことが大きければ幸せな事も多いものだ"と。
とある少女はいいました。
「この偽善者め!」
すべての偉大なる言葉に、偽善という言葉を合わせてしまえば、すぐに"偉大なる言葉"は形を失います。
偉大なる言葉を言った人物は、本当に、
清らかなる心
で、言ったのでしょうか?
知るわけ無いですよね。
だって言った本人にしか分からないのですからね。
貴方が知るわけ無いんです。
.........
それが正しいのです
人の真偽は、分からない。
それが正常です。
当たり前です。
ですが。
.........
正しくないとしたら
どうですか。
つまり、
人の真偽が分かる。
それが通常となっている。
特殊な子供達。
彼等の事を、この世界ではストロング・ボーイズ、またはストロング・ガールズと呼びます。
略して、SB。
または、SG。
男女混合系で、ストロング・チルドレン。
これも略してSC。
彼らは、普通の人間ではありません。
少し、違うのです。
歩く嘘発見機といったところでしょう。
そんな子供達は、普通の学校には通えません。
なぜならば、
........
嘘が多すぎるから
です。
人間の真偽を見分ける力を持つ彼らには、あまりにも普通の学校には嘘が多すぎるのです。
きっと普通の学校にでも通えば、長くても二ヶ月、早くて約一週間で登校を拒絶します。
困り果てた政府が作り出したのは、
"ストロング・シティ"
という、SCのためだけに創られた、特殊な街。
ここは、
・孤児院
・保育園
・小学校
・中学校
・寮
・高等学校
・短期大学
・大学
・就職場
・公共施設
・店
など、様々な施設が存在します。
場所は、山口県の隅のほうにあり、なかなか見つけにくい。
ストロング・シティの周りは高い壁に囲まれており、出入りには関所を通らなければなりません。
とはいえ、めったにSCが出て行くことはありません。
なぜなら、"外"は嘘で溢れかえっているからです。
それを恐れてか、めったにSCは出て行かないのです。
入ってくるのも、食料を届けに来るトラックばかり。
外部の人間は全く入ってこない。
それに、政治でさえも、ストロング・シティ単独。
日本の政治など全く関係無し。
ストロング・シティはまるで、一つの国みたいに。




