ケーキ台完成
投稿が遅れてます。
申し訳ありません。
迎賓館的な場所にするため、クリスの母ちゃんの家にも調理場的なものを作らなければならない。
ベンヤミンに頼み竈を作る。
調理する時は、そこにサラの火の精霊コンロが入る予定だ。
調理器具も一式買い込み、いつでも調理が可能なようにしておく。
「こんな広い調理場で料理をするのですか?」
サラが不安そうに言った。
「そう言うことになるな。サラとエーリクとお前らの弟子で上手くここを回してもらうことになる」
「私がそんなことをしてもいいのでしょうか?」
「サラは俺んちの料理人の代表。サラの飯で俺たちは生活しているんだ。俺らがサラの飯に文句を言ったことがあるか?」
「ありません」
「だったら、サラの飯は美味いんだよ。自信を持て」
俺がそう言うと嬉しそうに、
「頑張ります」
とサラが言った。
結婚式までひと月半まで迫った昼過ぎ、ドランさんが俺の家にやってきた。
「注文のケーキ台が出来上がったぞ。ただ、結構大きくてな」
「俺が運ぶよ」
「悪い、そうしてもらうつもりだったんだ」
俺とドランさんは鍜治場へ向かった。
そこには一番下のケーキを置く台が一メートルほどは有ろうかと言うケーキ台があった。
支える柱には、花とリボンを金属の色を使って表していた。
ヒヒイロカネの赤色の花が、全体を引き締める。
緑色は、銅でも焼いたのだろうか?
二つを組み合わせた花でも、商品になりそうなほど美しかった。
唖然としてケーキ台を見る俺を見て。
「へへへ、これがドワーフの技術って奴だ。すげえだろ?」
誇らしげにガントさんが言った。
「ああ、これにケーキが乗る。白が映えて、もっと綺麗に見えるだろうな」
「そうだな、白は『何の色にも染まります』ってところか……。だからできるだけ赤が映えるようにした」
純潔って言ってもほとんど手を出したけどなぁ。
「嬢ちゃんたち……一人は嬢ちゃんって言うほどの年齢じゃないが……まあ、色んな色に染まるってことでいいだろう?」
「確かに」
ドランさんと俺は笑ってしまうのだった。
「その『嬢ちゃんと言う年齢ではない』と言うのは我の事かの?」
背後から聞こえる聞いたことのある声。
「えっ、リードラ」
「じゃあ、マサヨシ。運ぶのは任せた」
ドランさんは奥へ向かう。
あっ、逃げた。
「どういうことじゃろうな?」
リードラが聞いてきた。
「俺やドランさんから見ても、数百年の年齢は『嬢ちゃんと言うには……』ってことなんだよ」
俺は割り切る。
「そうかのう。ドラゴンの年齢で言えばピチピチなんじゃが」
「でも、リードラが『嬢ちゃん』っぽく俺に抱きつくのは知ってるし。甘えるのも知ってるから。まあ、そこら辺は俺とリードラだけの秘密って事で……」
「そうか? 我と主だけの秘密じゃな」
リードラが少し赤くなってモジモジし始めた。
そして、何かを決めたのか。
「ちょっと、広場へ行くのじゃ」
と手を引き人気のない広場へ向かう。
「もっと、主と秘密を共有したいのう」
そう言うとすぐ、リードラは巨大なホーリードラゴンに戻り、俺を掴むと空を舞った。
「えっ?」
夕方過ぎ、収納カバンを使ってケーキ台をクリスの母ちゃんちに移動した後、調理場の前を通ると、サラが俺を見つける。
「どうしたんですか、凄く疲れていますが」
「いや、流されただけだ……」
俺は、首筋に残る赤いものを指差した。
サラは察したのだろう。苦笑いをしながら、
「お疲れ様です。何か軽いものでも食べますか?」
と言った。
「いや、いい。それよりも軽く寝る。ああ、ケーキ台を向こうの調理場に置いた、いつでもいいから一度ケーキを作ってもらえないか? 材料は必要なだけ使ってもいい」
「わかりました。早いほうがいいですよね?」
「そうだな、早い方が俺だけじゃなくサラ自身も本番でやりやすくなると思うぞ」
「そうですよね。材料の手配と必要な物の下準備をするので、一週間後ぐらいでどうでしょう。ただ、婚約者の皆さんに見てもらうわけにはいきませんので、内緒で向こうの調理場を使って作ります。調理場の具合も確認できますので」
「そうだな、それで頼むよ。出来上がったものはセリュックとオセーレの店で捌けばいい。感謝セールとでもしておけばいいだろう」
「それではそのようにしておきます」
そう言うと、サラは離れて行った。
俺は自分の部屋で横になる。
あー何か疲れた。
ここまで読んでいただきありがとうございました。




