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2.9 信頼の芽生え
「ありがとう、リリア。助かったよ。あんたがいなかったら、俺は今頃、アイアンボアの餌になってたかもしれない」
俺が改めて礼を言うと、リリアは少し照れたように視線を逸らした。彼女の頬が、再びわずかに赤くなっている。
「別に。これも仕事だから。それに、あんたのスキル、本当に面白いわね。そんなスキル、本当に聞いたことないもの。でも、結構使える。また何か依頼があったら、声かけてもいいわよ。あんたとの連携は、結構楽しいし」
「本当か!? ありがとう!」
俺は、リリアの言葉に、心底嬉しくなった。この世界で、初めての仲間ができた。そして、自分のスキルが、誰かの役に立つことを知った。それは、俺が地球にいた頃には感じたことのない、確かな喜びだった。俺は、もう一人ではない。
リリアは、俺の喜びように、小さく微笑んだ。彼女の表情は、森で会った時よりも、ずっと柔らかくなっていた。彼女の瞳の奥に、確かな信頼の光が宿っているのがわかる。俺とリリアは、この異世界で、互いに支え合い、共に歩んでいく。そんな未来が、俺の目の前に広がっているような気がした。




