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輪廻の雫 メビウスの環  作者: 石崎 大岩


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11/17

11.市場から

冒険者協会が入る場所には小中規模の店が立ち並び、広場にはその日限りの絨毯を敷く商人が独特の街並みを作っている


ルイスは預かり屋から荷物を引き取り協会へ向かうべく市場へ踏み入れる


「安いよ~」「掘り出し物〜掘り出し物〜」


傭兵は不可視なのを良いことに目新しい物をまじまじと見物している

「この市場はいつもこんなに賑やかなのか?」


傭兵の問いかけにルイスは小声で応える

「そうだけど…なんで透明なんだよ、俺一人で喋ってるみたいだろ!」


「なんでってこんな鎧だとぶつかったら危ないだろ?あと金持ってそうって絡まれそうだし」


「じゃあ脱いでくれ!」


「嫌だアイデンティティが失われる」


ルイスは(何を言ってるんだ)といった顔で見つめる


「おーい、そこの遺跡通ってる少年〜今日は早いなぁ?」


声を掛けられた方向を見ると宿の知り合いだった


「あっ、そう…だね」


「なんだぁ?その反応?何かお宝でも見つけたのか??」


これは…と思ってチラリと傭兵を見ると腰に下げた得物に手を掛けている


「いやいやいや!?麓の村でバハラ祭って聞いて遺跡よりそっち楽しそうだなぁなんて!!」


「怪しぃ、まぁ結局宝じゃないならいっか、でもなんか新しい部屋とか通路見つけたなら協会に届けろよ?」


傭兵&ルイス

「は?」「あっ…」


「たしか開拓指定されてる廃墟だろ?、こっそり独り占めすると罰金で収まらないからな、先輩冒険者からの通告だぞ?」


「そ、そりゃあわかってますよ…」

ルイスは満面の不敵な笑みでその場を切り抜ける


「おい…ちょっとこっちこい」


路地裏


「いや忘れてたぁ」


「まじかよお前…てか開拓指定から謎なんだが」


「あぁ確かに傭兵の頃は廃墟じゃないもんね、なんか開拓指定ってのは歴史?的に重要な場所とか価値の高い場所を漁ったりするのを管理するらしくて」


「勝手して荒らすと罰金か?」


「いや普通に国外追放も見える」


「はぁぁあ!?あんなボロが!?」


「それだけの場所なんだよ!」


ルイスが通っていた場所、通称「デバルトルの館」は歴史的重要地点である、現在の国神スーラが国神となる時に誓約を交わした場所であり当時の首領であるデバルトルが天使によって導かれたとの記録も残っている


現在一切の手を加えられていないのは国神スーラと元帥ギルバート・エンガットから「国として関わることは無い」との見解が出ている為に協会や一部有志で管理を行なっている


ある程度理由を聞いた傭兵はひと言


「あいつら…蓋しやがったな…」


深い溜め息をしながら傭兵は調子を整える


「まあまあまあ、大丈夫だそれは後で解決することにしよう…てか考えたくないわ」


「でも俺が落ちた穴見つかったらバレるんだけど、どうする?」


「夜にでも塞いでくるわ…」


なんだか疲れたとお互いに交わしつつようやく協会へ到着した二人だった


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