お母さんとデート3
市場を歩いていくと、市場の管理人ハンベルさんと会った。
「おーいエディ。」
距離があるのに市場で鍛えられた声量で叫ばれた。
通る人達が此方に視線を向ける。
「エディ。元気か?って…は、は…初めまして。ハンベルと、も、も、申し…ます。綺麗なご婦人。」
ハンベルさんは真っ赤な顔で喋りがシドロモドロになる、綺麗なご婦人なんて。私言われた事が無いんですけど?お母さん美人だけどね!ちょっと失礼じゃない?ムカついたので、ハンベルさんの足を思い切り踏んでやった。
「初めまして。私エディの母でエリーゼと申します。お見知りおきを。」
お母さんはワンピースのスカート部を摘みカテーシーを取る。相変わらず綺麗だ。
「いや、いや、いや、俺なんかに。そんな辞めて下さいよ。エディには、こっちが世話になっているんですから。ご主人は気が気じゃ無いですね。こんな美人じゃモテて、外に出したくないでしょ?」
ハンベルさんの視線は精霊王に向いている。
違う。その人。
「あら、此方は私の父ですわ。」
ハンベルさんは肩を揺らして驚き、お母さんと精霊王を交互に見ている。
「えっ?親子?えっ?兄妹じゃないのか?」
独り言に聞こえない位の声量で話すので、誰かに聞いているのかと思ってしまう。
「夫はおりませんのよ。」
お母さんが盛大な嘘を吐いた。伯爵と離縁していないし、伯爵生きているんでしょ?そしたら、夫は存在していますよ。お母さん!
「未亡人かい。そうかい。大変だっただろうな。エディを抱えて。」
「私最近まで具合が悪く伏せっておりましたので、エディは一人で成長しましたのよ。逞しいでしょう?」
自慢げに言うけど、女の子に逞しくって褒め言葉じゃないと思いますけど。
「俺…立候補しても良いか?」
「良くない!」
「却下!」
どう聞いても私に聞いたと思って速攻で返答したら精霊王と被った。知り合いが義父なんて冗談じゃない!
「あっ!前にエディが熱中症で倒れた奴助けた事があっただろう。どっかのボンボンらしくてな、最近は忙しい時ふらっと来て仕事して行くらしんだが、やっと使える様になったらしい。んで奴がお前さんにお礼を言いたいらしい。まぁ気持ちだけ受け取ってやってくれや。この先のアニカの店にいるから。」
アニカさんは、守銭奴で店員は消耗品と思っているブラックな店主。何で辞めないんだろう。
これは会いに行って教えなければ行けないのでは?
お母さん達に話て、アニカさんの店に向かう。
作業している人を見つけて、すみません。と声を掛けるとその男性は振り返った。
「アレクサンダー!何をしているの?」
「エメラディアじゃないか。あっお祖父様とお母様もご一緒でしたか。お祖父様に修行に行けと言われて此方でお世話になったのですよ。あの頃は僕は本当に最低だったよ。名無しで要らぬ苦労をしたエメラディアの気持ちが解り始めたんだ。家名が無いだけでも虐められて悔しかったよ。僕は本当に傲慢だったよ。
最近は仕事が楽しくてね。お給料ってやつが貰えると格が上がるらしいんだけど、僕はまだまだらしいんだ。早く格を上げる為に頑張っているんだよ。」
違うわ。アニカさんブラックです!何も知らないこの人に給金支払って!
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