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お迎え

「エメラディアちゃんは、お嫁には出しません。私とずっと一緒に幸せに暮らすのです。」


エドとラルクアン様にお母さんはいきなり声高々に宣言した。結婚に幻想なんて抱いていないから別に良いけど。やっぱりお母さんもヤバイ人達の一員なのかな。と最近思う。お母さんのこの宣言は前にエドを連れ戻しにやって来た人の


『魔法省が責任を持って結婚させる。』


から来ている。あの後今度はゾロゾロと長官が部下を引き連れてやって来た。暇なのかな?と疑ってしまう。


「シエルの言う事は取り敢えず解った。しかし、手紙一枚で相解ったと言う程簡単な話しでは無い。しかも推薦した人物がサンダレとはどう言う事だ!お前は魔法省を使えない場所にする気なのか?」


「エディ以外どうでも良いんですよ。だってエディの為にお金を稼ごうとして、魔法省に入ったけど、休みが無いからそもそもエディとは会えなかったし、結果エディは居なくなったじゃないですか。でもね、其処は僕も悪いと思います。努力が足りなかったから。でも今は違いますから。エディとは離れられません。」


長官は俯いて小さく息を吐き出して、何かに思い至った様に顔を勢い良くあげる。


「真逆とは思うが…殿下の代わりに店に通ってお嬢さんが王家が探している人物と合致しているかの確認に名乗りを上げたが、『まだ解らない。』と嘘を吐いていた訳じゃないよな?」


長官は小さく震えていた。だってその通りなら魔法省の副長官と言う肩書きがあるエドが王太子に嘘を吐けば、魔法省全体の信用問題と不敬罪が加味されるでしょう。それは恐ろしいお話だわ。

ヤバイね長官。


「あっ。やっぱりバレちゃいましたか?殿下にもバレちゃいましたかね?」


エドは楽しそうにあっけらかんと言う。魔法省御一行様は、騒めき、長官は今にも倒れそうな顔色をしている。私のせいじゃないけど、居た堪れない。


「お前はぁー!バレたらどうなると思う!」


「あっ。バレてないんだ。でもね長官…死んでも仕事は有るんですよ。長官の代わりは幾らでも居ますって。探すのにホンノ少し時間ぎ掛かるだけです。だから僕の代わりも頑張って探して下さい。」


長官は呆気に取られた顔をエドに向ける。多分長官は言葉が通じない宇宙人を見ている感じなんだろうな。

何か長官に同情してしまう。


「どうすれば良いんだ。」


長官は小さく呟いたが、一番聞いて欲しい人には届いたらしく


「僕がエディと結婚して幸せに暮らせば万事解決ですよ。」


「許しませんわよ。私の目の黒い内は。絶対に!」


お母さんがエドを睨む。この場所怖い。他所でやってよ。

「貴様は忘れているかも知れないが、私だってエリーを諦めるつもりはない!」


ラルクアン様が参戦して来た。掘り返すな。放置だ!放置!お母さんは二人の頭をトレイで叩く


「油断も隙もない。許しませんわよ。」


二人を交互に睨んでいる。結局は話が通じないエドに負けて一度王都へと帰って行った。

そして、お母さんは翌日のランチタイムが終わった賄いタイムで、声高に


「エメラディアちゃんは、お嫁には出しません。私とずっと一緒に幸せに暮らすのです。」


と宣言した。


「エリーゼ様。僕とエディが結婚しても、エリーゼ様とエディは決して離れませんよ。だって僕はお金はたんまりと持っていますから、エディとエリーゼ様の気に入った場所に土地を買って家を建ててエリーゼ様とエディと三人で一緒に暮らすんですよ。エリーゼ様がエディと離れる事なんか無いんですよ。」


エドは諭す様にゆっくりと子供に解る様に話す。

段々と頬が高揚して赤くなり、希望に満ち溢れた様な表情になるお母さん。


「素晴らしいわ。そうしましょう。許可しますわ。」


はっや!めっちゃ早くありませんか?お母さん!許可しちゃダメなヤツですよー!

私結婚するって返事は一回もしていませんからね!


「入婿ですね。完璧ですわ。」


「見る目が無いお前視点では却下だ。」


お母さんは精霊王の反論に頬を膨らませて、横を見るしか出来なかった。

読んで頂きありがとうございます。

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