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姫さま、『恋』をーーする。  作者: ※Rasp※Berry※
✝と或る名も無き星にて〜しがない教師と“恋”等の〜話✝
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“ティーハウス”と、クラシック。

 “私立・羽澄高校”とは、先に述べたが、創設者を『華月 陽藍』とする。彼は文字通り此の学園を『創設』したのだ。つまり『設計』し『創り上げた』のだ。故に此の学園には、『普通』は無い要素を含む部屋部屋へやべやが、存在した。此の『ティールーム』も、然りだ。活用頻度は、乏しいのだが………其れは又致し方無いのだろう。『創る方』が、可怪しいのだから。



 仲村 叶は本日、此の部屋をみて、そう思ったのだ。『こんなものある方が、おかしい』と。



 「………こちらって普段、…………どうされてるんですか?」


 だから仲村は思わず横の和希に問い掛けたのだ。和希は不思議そうな顔をした。そして言った。“は?”と。



 ひとつの高校に存在する、本格的クラシカルなティールームに、仲村の感情の方が当然なのであろうが、羽澄の“スタンダード”は“こういう感じ”だったので、今此処では仲村の方が(発言の方が)、浮いていたのであった。




 「………、あ〜、そうですね。“会議”に使用したりとかですかね。近隣との“懇親会”を兼ねる“場”なので。」


 和希の其の言葉に、都内エリア出身では無い仲村 叶は、意味を理解し得なかった。近隣エリアに存在する『他校』との、『情報交換』を目的とした『会議』とは、都内エリアでも『珍しい』のだが。



 「………え、あ、はあ…………。」


 結局問い掛けた仲村は、理解出来ぬまま、会話が途絶えた。和希は忙しかったのだ。部屋に入ると直ぐに、来賓との会話に突入してしまい、戻って来なかった。本日彼は、“華月 陽藍”の『名代』といった処だった。招かれた面々は、陽藍と和希の関係を、知っている者達だったからだ。其処へ海や敦之も加わって、和希により来賓の彼等へと紹介が為されて行く。まるで“異世界”だった。仲村(只の) (菓子職人)には。彼は自分をそう思った。『場違い』だと。





 海はそんな中、仲村を来賓へと“紹介”したのだ。『ショコラティエ』だと。



 ×   ×   ×



 「今日の『ショコラ』を作ってくれた『仲村 叶』さんです。過去に“マリージョア”コンテストの覇者と成った事もある、実力者です。高校の文化祭に善意(丶丶)で御参加いただける(・・・・・)とは、思っていません(丶丶丶丶)でした。“お願い”ってしてみる(・・・・)ものですね。」



 海はにこりと、ほほ笑んだ。仲村はふと思った。自分は乗せられた(踊らされてる)のでは?と。



 疑問解消せぬままに、周囲ざわついたのは、『華月 陽藍』の登場によってだった。『陸』と『六男』、華月 『悠太ゆうた』が一緒だった。



 歓喜したのは『海』だった。顔を綻ばせて叫んだ。「! 悠太兄さんっ!」と。




 其の悠太はふわりとした笑顔で、其れに返したのだった。仲村がどきりとしてしまう位、美しかった。華月 悠太とは二十代も後半にして、未だ衰えぬ『美少年』為らぬ『美少女』フェイス・健在だった。




 「海、お疲れ様。ごめんね? “洸”君は、仕事で“無理”だった。僕だけで“ごめん”ね?」


 悠太は寂しそうに、海へと笑ってそう言った。海は否定した。



 「! 悠太兄さん居れば、大丈夫! 来てくれると思わなかった! 凄く嬉しい!」


 悠太は“うん”と、頷いた。それから顔を上げて言った。“和希さん”と。



 「今日は、和希さん。」



 「よっ、悠太君。忙しいのに、態々。お茶楽しんでってね〜“焼き菓子”も有るよ。」


 「有難う御座ます。相変わらず“羽澄”の『ティールーム』は、豪華ですね。『花園』は男子校だったから、もっと質素だったので、羨ましいです。『音楽科』が在れば、僕も羽澄が良かったかな。」



 と、悠太は笑った。敦之が『残念だったな』と残念でも無い顔で、そう言った。



 其処で『陸』が、発言した。“駄目だよ”と。



 「悠太、御前に“羽澄”は『無理』だからな?」


 「? 陸兄ちゃん? どうして?」



 陸は悠太へ応えた。“当時の羽澄は”ーーーー「 柄が悪かった。な? 敦之(代表格)?」と。




 「何言ってんだよ、陸君。 俺よか隼人だろ。 なあ? 隼人?」



 敦之はしれっと、そう返した。は?と言ったのは其の隼人だった。



 「何言ってんだよ。 俺は“大人しかった(優等生だった)”ぞ?」



 「隼人さん、“嘘”付き。」



 「………………和希、“フォロー”は“御前の仕事”だろ。 “嘘”付き言うな。」



 「……………嫌、あの…………」



 いたたまれなく、フォローしたのは“悠太”だった。




 「あ、ピアノ。」



 悠太はそう言った。海は喜んだ。



 「“先生”にお願いしたんだ。陸兄ちゃんに用意して貰ったんだよ。“雰囲気”大事かなって。」




 そう勝ち誇った海へ、悠太は言った。“弾こうか?”と。海は満面の笑みだった。そして父へと声を掛けた。父の返答は、海には意外なものだったが。





 「心配するな、持って来てるよ。どれ、じゃあ“弾いて”やるかな。」と。



 父、陽藍はそう言ったのだ。陸以外は皆、動揺してみせた其の中で。




 †   †   †




 「………………何か黙ってるなあ〜此の人と思ってたら。意外なとこ、突いて来た。あ、はい、どうぞ。悠太君も、お願いします。」


  和希はそう言った。





 「……………、お父さんとって、凄く緊張します。…………和希さん、代わりませんか?」



 「駄目だ悠太、御前“プロ”だろ。 滅多に無い機会だから、行って来なさい。」



 「……………、陸兄ちゃん。…………。はい。お父さん、宜しくお願いします。」



 “華月 悠太”は、丁寧に。父“陽藍”へと頭を下げた。美しい仕草で。父は笑みで返した。“余り緊張するな”と。




 「悠太、リラックス(もっと楽に)。俺が“緊張(ミス)する()だろ?」




 海は父の意外な申し出に、高揚して在た。××××××






 さっさと準備を整えた華月 陽藍は、舞台ピアノのステージへと向かった。特に台座が在る訳では無く、海の要望に依り設置されただけの、グランドピアノだったが、もとより“ステージ”に向いた『造り』をしていたのは、設計した陽藍本人の狙う処で在り、『本来』の使い方なのだ。何しろ『ティールーム』なのだから。



 海がティーサロン(丶丶丶)と、言い間違える位の。伝統的『クラッシック・ルーム』仕様なのだった。そうーーーー普通(丶丶)の、『いち、高校』なのにだ。さておき。




 陽藍と悠太の演奏が始まったのだ。和やかな空気の中で。とても優雅なひとときだった。





 途中。









 奏者が、入れ代わる。〜父と息子が。〜奏でる立場(楽器)を、入れ替えた。歓喜が起きる。其のデモンストレーション・パフォーマンスに。舌を巻いたのは“ジャン・スモ”だった。横で観ていた海と陸に呆れられなから。××××





 ひとしきり演奏が終わると、微笑んだ陸がーーーー海を見た。そして言った。“海も弾こう”と。××××





 ぽかんとした弟を、兄は“ステージ”へと手を引いた。先で待つ父と弟の“もと”へと。




 ヴァイオリンの中でも『名器』と呼ばれる『モデル』の其れを持たされた海は、兄悠太に伴奏されて、辿々しくも、身構えたのだった。ヴァイオリンの『名』は、『フェアリー』だった。『此の場』に相応しくも。








 結論だけ伝えるなら、“華月 海”は此の日、校内外で、更に(丶丶)有名な『存在』と為ったーーーーと、だけ。××××××『天才』と。勿論だが、当人のみは『無自覚』である。『以前』よりもとよりで。







 海が『演奏』に必死で、目を回し終えた頃合いで、陸は海から『名器フェアリー』を受け取った。




 当然の様に陸は「橋本君ーーーー」と、そう呼んだ。××××××




 †   †   †







 呼ばれた橋本は“あ、やっぱり?”ーーーーと言った(苦笑い)で、彼の元へと、歩んだ。



 横で隼人は“何で??”ーーーーと言った顔をしたが、敦之は和希と同じ苦笑いだった。××××





 陸の処に和希が着くと、満足気な陸は、「敦ーーーー」と、彼を呼び寄せた。






 勿論。










 箇の『ジャンピング()スモール()・スモール』の、面々は、摩訶不思議顔だった。






 其の日、結論だけ云うならば。







 『シークレット・スペシャル・サプライズ(丶丶丶丶丶)・ゲリラ・ライブ』の話題より、『話題のショコラトリー(丶丶丶丶丶丶丶)』の噂より、



 『羽澄始まって以来の問題児集結の世代』の『意外な特技』として『都市伝説』並だった『と或る金髪不良イケメンの、プロ並み(丶丶)のヴァイオリン演奏が聴けた伝説のフェアリー(文化)祭』のーー『再来』として、




 『バズった』のだった。勿論当人達知らぬ(無関心)ネットで。








 後日。








 佐木 隼人に呼び出された仲村 叶は、言われた。『関わると面倒臭い人達(一族)』なんだよねーーーーと。




 「悪気は“無い”んだけどね。」



 “そうそう”と横で帽子とサングラスキャラの『ヴォーカリスト』が、頷いて在た。『メンバー』と一緒に。



 仲村 叶は、陽藍の『依頼』を、受けたのだった。





 ×   ×   ×



 “良かったのか?”と、佐木 隼人に聞かれた。彼は答えた。“ああ”と。




 「『橋本さん』ばかり(丶丶丶)警戒してたけど、むしろ『カモフラージュ』だったみたいだな。まんまと『海君』の思惑通り(丶丶丶丶)だろ。ーーーー」




 『嫌ーーーー』と、滝 蓮は遠慮がちに言った。メンバーと顔を見合わせる。仲村は訝しむ。





 山田 理一が、遠慮がちに言った。『全部だよ』と。仲村には理解出来なかった。滝が又言うーーーー




 『あの人達って』と。隼人が言葉を引き継いだ。








 「言っとくけど。彼奴等『ぶっつけ本番』だよ? 台本『無し』だよ? 海は確かに『悪巧み』だけど、陽藍おじさんは『黙認』してるしさ?




 一応言うけど『悠太達』()ーーーー、だよ?」と。




 目を丸くする仲村 叶に隼人は淡々と説明した。あの人達「悪気無くとも元々の『たち』、悪いからーーーーーー」と。『悠太も陸君(丶丶)も』ーーーーーー







 「“敦之”も今回(丶丶)グルだよ。」と。「絵理撫さんもーーーーな」と。





 「大概知らない間に『ミッション』が始まってて。気付いたら『決断』するんだよね。『乗るか剃るか』を」




 「あの人達『兎乱獲(二兎以上)する(得る)タイプだから。」





 と、瀬野尾 太一は、オーバーリアクション気味に、そう言ったので在った。俺達はいつも(大概)負けてる(出し抜かれてる)と。




 「今回も和希君『Get(ゲット)』出来なかったな。」



 太一がそう言った。大和が呆れてたしなめた。理一がそれよりもと言い出した。




 「うちの義弟君にびっくりだわーーーー今回。」と。“彼奴ヴァイオリン弾けたの?”と。蓮が言った。





 「“叶”さん、対抗してヴァイオリンかギターで『ジャン・スモ』参加します?」




 ぎょっとした隼人を置き去りに、仲村は答えた。“遠慮します”と。






 「『(俺は)違い(菓子職人)なんで。ーーーー挑むなら『佐木(同業) 隼人(敵さん)』にでも『しときます』よ。『勝てそう』でしょう?」と。




 笑い出したジャン・スモを余所に、言われた佐木(ライバル) 隼人(さん)は、後日陽藍に正式に『断り』を、伝えたのだった。『和希と敦之には、暫く言わない(バラさない)で』と付け加えて(頼み込んで)

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