“敦”と“のの”のーー『はじまり』。
美津原 敦之は、その日“偶然”、“彼女”に“出会っ”た。
女優“月島 のの”だった。
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街中での出来事で在った。今から約半年程前、五月位の事で在ったと記憶して欲しい。先ず、敦之と“のの”事美咲だが、知り合いーーでは無かった。実に意外で在ろうが。敦之が“一方的”に、知った“存在”だった。美咲はその日疲れていた。ずっと仕事が無く、アルバイトの帰り道だった。夜のバイトだ。疲れていた。其処で“見知らぬ男”から声を掛けられた。深夜の事で在った。当然だろうが。不審だった。思わず身を引いた美咲だったが、敦之は“父”の存在を持ち出した。普段ならその様な事はーーしない。“美津原” 美津之は、美咲と面識が在る。当たり前だ。美咲は過去に“ジャンピン・スモール・ラビット”に所属していたのだから。敦之が入社した時、美咲は既にジャン・ラビを退社した後だった。以前からファンだった敦之が些か“落ち込んだ”話だ。
余談だが美津原 敦之、彼は大学卒業後、直ぐにジャン・ラビへ就職した訳ではなかった。浪人せずに留年もしなかった大学生活は、無事に卒業は出来た。が、就活でコケた。
敦之は暫く、フリーターだった。約二年間。飲食関係でウエイターが板に付き始めた彼は、正社員を勧められはしたが、果たしてそれが正解か良く判らなかった。飲食業界に思い入れは無い。二年経った頃アルバイト(正式にはパートタイマー)扱いだった美津原 敦之は、決心した。ジャン・ラビの『中途』採用試験だった。が、ーー“書類”を見た陽藍が気付いて試験無しで採用した。“必要あるのか?”と。コネ満載で在る。敦之は苦笑いしたが、覚悟を決めた。意外に居心地は良かった。身構えていたのが、些か滑稽になった位に。さておき、そういう経緯で敦之が“入社”したのが、今から数えて“四年”程前の事にーーなる。敦之“二十四”歳程だった。
美咲がジャン・ラビを辞めて滝と別れたのは、今から“五年”程前だった。
美咲は“十八”で蓮と出会った。交際期間は意外に短かった。十九に成る少し“前”に、電撃入籍したのだった。交際期間約十ヶ月程の、ジェットコースターロマンスだった。それは“表向きは”だが。
実際は少しーー少しか?ーー違った。滝と美咲の“出会い”は月並みに“会社”だった。美咲は“華月 華”に憧れ芸能の世界へと飛び込んで来た、ジャン・ラビ“新入社員”だった。事務系スタッフが街で美咲を見付けて来たのだ。“スカウト”だった。が、当人希望の“普通モデル”よりも、スカウトして来たスタッフは、“グラビア”での活躍をーー推奨したのだった。未だ十八で全くの素人だった美咲は、“芸名”や“売り方”等、何も口出し出来なかった。ただ、“華月 華が在る処”ーーとしか、理解していなかった。仕事を始めて直ぐに、彼女は疲れてしまった。そしてもう“辞めたく”なった。甘い世界で無いとその時初めて気付いたのだ。“なんとなく”では駄目だと。
三ヶ月もせず辞めたいと進言した彼女は、勿論辞められなかった。スカウトしたスタッフは、自分の失態にしたく無いので、引き留めたのだ。説明不足故の“事態”にて、実は美咲には落ち度は無かったのだ。此のタイミングで陽藍が気が付いたならば、叱られたのは『スタッフ』の方だったのだが、陽藍の視野に入る事はこの時“未だ”無かった。
美咲はその頃、“滝”という男と出会った。実は。美咲は“滝”を未だ“知らな”かった。
音楽に疎かったのだ。バンドにも関心が無く、ジャンピング・スモール・スモール“自体”知らなかった。
面食らった滝は、“おもしろい”ーーと興味を抱いた。単に“好み”だったのかもしれない。“未成年”だと気付いたのは、手を出してからだったのは、未だ“公表”していない。仲間内にばればれだが。
滝と話す内に、“考え方”の少し変化した美咲は、仕事を続けてみる事にした。“仕事ってのは、やりたくても“無いと”出来ないんだぜ?”ーー滝の言葉だった。
仕事が本当に無くなった時に、彼女はそれを思い出した。
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“のの”に声掛けした敦之だが、自分が美津之の息子で、ジャン・ラビの社員ーースタッフだとだけ明かしたのだった。役者に成りたい事で、美津之に世話になった覚え在る美咲は、敦之を邪険に出来なかった。此の時、敦が“昔からファンだった”と言えば、“結果”は変わったかもしれないが、それは実はわからない。ーー何も変わらなかったかもしれないし、美咲は滝とも“再会”しなかったのかもーーしれない。
必要か不必要かーー、それは誰にもわからない。世界とはそんな“もの”だ。
“残った事実”だけが“必然”なのだ。“必要”だったのだろうーーと。後になれば“そう”言われる“もの”ーーなのだ。“出来事”等というものは。
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“靄”に襲われた“美咲”だが、滝に“見付け”られた。強いて言うなら『和希』が場に“留まれ”ば、“結果”は変わったの“かも”しれないーーとは、言える。
和希が滝を“待ち”『ベニバナの事態』を伝えれば“どう”なったのかーーーー然し。
和希は“此方”を“選択”したのだ。滝にも“後から”其れが“理解っ”た。
“和希”は“友情”を“選”んだ。今回は“敦之”の“フェイント”なのだ。嫌、フェイントというより完全なる“フライング”であろうーー
和希は、友達だからこそ、今回の敦之を“応援”出来なかった。
そして、“友達”だからこそ、“蓮”の“後押し”はしてやりたかった。“様子”を“みに”行った日、あの日から蓮は和希には“友人”だった。滝も同じ事を思っていた。
単に良くある腹を割って『話してみた』ーーと、いう奴だ。要は、蓮の『愚痴大会』が、開催されてしまった。聞き手を和希として。滝 蓮は『ストレス』が“溜まって”いたのだ。
“大和が冷たい”ーーに始まり、
“太一も”ーー
“理一君も”ーー等と。果てには“陽藍”が冷たいーー等等と。和希は滝が“飽きる”迄、ただ『うん、うん』ーーと“聞いて”在た。最後に笑顔で“滝”が言った。『ーーふっ』と笑って。
“お人好し”ーーと。“そうでもないんだよ?”と真顔で返して“爆笑”されたので在った。
和希も笑って、そして帰った。“様子見て来いって言ったの陽藍さんだよ”ーーと、しっかりバラしておいた。帰りがけに。滝はやはり“お人好し”ーーとさっき迄“其処”に“在”た筈の“男”の背中の“影”に言ったのだった。
姫の“事”は、此の時諦めた。“挑んだ”相手が『悪かったな』ーーと。
『どんな《隠し球》だよ、陽藍さんはーー』“もう”いないだろうな?
流石にーーと、蓮はひとりに為った部屋の中でひとりで“呟いて”いたのだった。苦笑しながら。
その頃、敦之から“結婚しよう”ーーと言われた元妻美咲が、思い悩んで“在た”事等はーー勿論“全く”知る由もーーーー
「あったらこわいよね?其れ。」
海が言ったのだった。ーーーーーーーーーストーカーじゃあ、あるまいし。ーーーーと。
然し“友人達”は最早“聴いて”いなかった。代わりに“海”は聞いた。
「『美味しい?』」と。
時既に放課後。陽藍は仕事に“戻って”いた。“海達”を連れて。
「はもっふ。うむっ」
海もびっくりな“擬音”を立てて、原 “理”は“シュークリーム”を、“頬張って”いる“処”だった。海の“横”に先程“来た”、“滝”と“美咲”が立っていて、光景を大分“茫然と”観て在たのだった。
此処は華月 陽藍の所有する会社だった。健食を主にした産業を営んでいる。株式会社“ビューティー・ライン”ーーネーミング・センスは兎も角。
「ーー何だよ。御前“等”の“其の顔”は。失礼だぞ、御前等。ーー俺にな。」
陽藍が渋い顔を見せて和希がぼそりと言った。『ーー友が昔ーー』と。
「“お父さん”は“ネーミングセンス”が“無い”って。」ーー言ってましたーーと。
陽藍は勿論、苦言を返したのだった。『あの野郎っ』と。『判り“易い”良い「名前」だろ?』ーーーーーーーーーーと。
「息子(達)の『名前』“すら”、“やばい”からーーと。ははっ。やべ。」
和希が“子供”に“戻った”様な“台詞”を“言った”のだったーーーー「減らされる『な』。」ーーーーーと。
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「ーーーーは?」
ホテル“プリンセスカフェラテ”。其の一部屋にて。滝 蓮は“そう”言った。“のの”にだ。
“のの”ーーつまり“美咲”は、滝の腕の中だった“あの日”の話だ。そう昨日の話で在る。
部屋には“紺”と“陽藍”と、部屋の“手配”をした“佐木 夏美”、そして“華月 華”ーー事、“友美”ーーが、在たのだった。友美はいつから“在た”ーーのか?
実は“初めから”いた。仕事中の陽藍が、抱えていたのだ。“膝”の上で。
お陰で真面目に仕事していても、担当編集からずっと小言を喰らって居たが、彼は気にしない“質”だった。“ちゃんとやってる”と。敢えて言うが、“仕事をしているから”良いーーと言う『訳』ではーー無い。陽藍に語らせると『嫌?“自由業”だし?』と。
陽藍君ーーよ。“其処”じゃ無えよ。担当は更に“突っ込んだ”のだったが、“今仕事してるから後で”ーーと言われたのはーー今回は“余談”で在る。原稿の出来ていた陽藍は、適当な頃合いで馴染編集の彼の事は、追い出した。『またね、桂木さん。』と、笑顔で手を振って。“華”事“友美”と離れ難かった“編集”はゴネたが、華月 陽藍は其の辺、容赦無い。ーー滝は昨日“其れ”を“目撃”したのだった。陽藍の新たな“一面”だった。
滝には“見せない”顔で在った。意外なボスを見て、蓮は意外にも少し“だけ”冷静に成れた。同じく美咲も滝の腕の中で、同じ様だった。冷静と言うよりは“呆気”に取られた様子だったが。
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“此の部屋”ではーー目立つーーと。直ぐに“仕事部屋”に滝達を“入れた”陽藍は、夏美に“連絡”したのだった。美咲を“休ませる”為にだ。“滝”は今から“仕事”なのだからーーと。
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太一には“直ぐ”に、連絡した。簡潔にだが。“気配”には気付いていたので、太一も直ぐに“理解”した。“理解った”ーーと。“遅れても対処しとくから、心配すんな。落ち着いてから、来いよ?”ーーそれが太一の返答だった。“ま、任せとけよ、相棒。”ーーと、やや『格好付けて置いた』太一だった。実際はちょっと“ガクブル”していた。
“大丈夫俺?!”ーーと。瀬野尾 太一とは“そういう子”だった。意外に小心者だが、憎め無い愛され(※弄られ)キャラだった。さておき、
陽藍から連絡が来て『サプライズで“陸”が色々“持って来てる”から、使え。』ーーと、指示されてほっとしたのであった。陸(※年下の従兄弟)に泣き付きに向かった太一は、陸以外に『卓』達を見付けてマジ泣きしたのであった。『居るなら初めから言え〜』と。
陸に「言って置いたら『サプライズ』に“成らない”んですけど?“太一”さん。阿呆なの? 太一は?」
相変わらずの陸の“ツンデレ”対応に、太一はガチ泣きしたのであった。
『陸〜居て良かった〜助けて陸ちゃんっ大好きだよ陸っ!見捨てないで〜くぅぅっ!』と。
陸が『こいつ、本気で話聞いて無えな。たくっ』と、言ったので、愉快な仲間達は脅えた。陸の“口調”が乱れるのは“ガチ切れ”なのだと先日知ったのだ。小兎の如く脅えた彼等は、それでもーー思ったーー
『ああーー“俺等”憧れの、“ジャン・スモ”のイメージーーーーーーーっ』と。
太一君〜気を付けて〜。子供“達”には“切実”です。ーーさておき、
“滝”達の“部屋”へ戻ろうーーーーーーーー
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「………………………だから、私、………………………“美津原君”と“ちゃんと”、“つきあってる”訳じゃなくて……………………………、っ」
月島 美咲は聞き直した別れた旦那にもう一度同じ台詞を言ったのであった。
フリーズした蓮に、知って“いた”陽藍は告げた。「先ず“美咲”を“此処”に“置いて”から“”話せ”ば?」と。
ベッドを指、指したのだった。場違いに“美しい”造りモノみたいな、其の“指先”で。とても優雅ーーーーに。
“フライング”、“フライング”や“フェイント”というより、
“フェイク”ーーーー“偽装”。“偽る”。ーーーー全く“つきあって”いない“訳”でも『無い』辺りが、言いえて“妙”とでも言った処かと。
- ー -
“とりあえず”「じゃあ『俺』と“つき合って”みたら“よい”よ。ののちゃんはさ。ーーーー」
「ーーーーえ?」
「“仕事”、辞めたいんだろ? でも“次”なにやるか“決まって”無いしさ。」
「……………………………………っ。」
「だったら“相談”のるから。“デート”でもしながら、一緒に“考えて”みよ。見方“変える”と、“違うもの”見えるかも知れないよ?」
「……………………………………………。でも。」
「気軽に。固いって“のの”ちゃん。もっと“柔らかく”いこうよ? “お試し”しなって“俺”で。 案外“俺”、“使い勝手”良いと思うよ?」
「………………………使い勝手って…………………………………、」
「学生の時、結構“バイト”してたし、“就活”も経験者。友達にも就活の事“聞いて”あげられるしさ。ののちゃん『他の世界』ーー知らないだろ?正直言っちゃうと“君”、『世間知らず』ーーだよ。俺の“力”は“要る”と思うな。今“俺”使わないのは“頭悪い”よ。厳しい事“言う”けど。」
「………………………………。」
「『資格』も何も無いじゃん。やりたい『仕事』も決めてないし。」
「…………………………………」
「ごめん。色々言ったけど本音言うと放って置けない。力になりたい。就職決まったら、『返事』が欲しい。その時『改めて振って』よ。ーー俺は“それ”で良いから。」
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「『今放り出したら』ーー寝覚め『悪い』ってーーーー、ーーーーーー」
言うから。とーーーー美咲が言ったので滝は聞いた。「で?つき合ったの??」と。
「うううん。つきあってないよ。『保留』してた。何回『無理』って言ってもなんか……『駄目』で。…………だから『何回』か、『御飯』行っただけ。仕事関係の“資料”渡すからって。……………。」
因みにーーと蓮が聞いた。「なんで『無理』だった?」と。美咲は答えた。
だって私ーーーーと。「知ってるでしょ。『美津之さん』の『ファン』だって。」
「似てないんだもん。敦之ーーさんーー顔見てると“それ”ばかり“考え”ちゃうし。」
そもそも。美咲が“役者に成りたい演技がしてみたい”ーーその切っ掛けを作った“当人”が、美津之なのだ。美津之の“舞台”を滝が連れて行ってくれて、魅了されてしまった。“舞台”の“世界”に。美咲は“舞台役者”に成りたかったのだ。一方敦之は、“役者”とだけ聞いて、普通の“俳優業”だと思っていた。ドラマや映画に出たいのだろうーーと。
又、敦之は美咲は“此の世界しか”と言ったが、そうでも無い。“役の肥しに成る”と助言され、数多な“日雇い”を経験してみた。劇団“仲間”の紹介等で。“夜の仕事”も実益を兼ねた“其れ”だった。“何事も経験”ーーと。些か向いていないので、キリの良い所で勿論深入りせずに“辞めた”のだった。
敦には“其れ”も“気に入ら”なかった。“どうして根気無く”辞めるのだ?ーーと。だから彼は“のの”に“甘い”とそう言ったのだ。残念だが彼は自分の首を自分で締めていた様だ。気が付いていないが。
「ーーーーーーそれに私ーーーーーー、ーー」
と美咲は言ったがその先迄は言葉にしなかった。未だ『蓮が』好きーーだとは。そんな図々しい事等、言えないと。今彼の“腕の中”の癖に。美咲は先程陽藍が妻にしていたみたいな“抱っこ”状態だと話を“聴いて”いた“紺”は“思った”のだった。
父が“紺。覗くな。”と苦言したが、“それはお父さんも”と息子は思ったのだった。父と其の妻と息子は、一応“部屋の外”に居た。フロア全部、“貸切”状態に“夏美”が手配したので、廊下だが“誰にも”目撃される事は無かった。
“貸し切れるのなんて”「デラックス×スイート位だわ。ーー今日。」
何故なら“卓”と“龍”が“予約済み”だった“訳”だ。ーーーー成る程。“お察しの通り”で在ろう。
卓と龍には“下見”だが。新設のホテル。テーマは“女子”向け。そう、“嫁のバースデー”サプライズの“下見”で“在る”。ーー滝には、申し訳無いーーが。彼等は“その点”は“苦労知らずだった”ーーのは、勿論此の場合余談である。今は。
『あのさ…………』と蓮が言った。
「つき合って………………なくて………………、プロポーズ……………? そんな雰囲気あった?とかか?」
敦は、其処迄、『馬鹿』で在ろうか? 滝は疑問に思ったのだ。
「ーー『見た目』より『手強かった』だな。『敦之』の“誤算”だよ。ーーーー」
陽藍が“声”に出して言ったのだった。“タイム・リミット”だーーーーと。
試しでも“つきあえ”ば、“のの”を“落とせる”自信があった、美津原 敦之の“誤算”ーーだった。過信して在た。美津原 敦之は、“無駄”に“もて”る。誰に“似た”のかーー
「“お父さん”。」と、紺が言ったので陽藍は苦笑した。ーー『…………多分正解…………』と。陽藍が散々言われた“台詞”だった。
「紺君ーー男は『肝心な時に』もてたい『もの』だよね?ーーなあ。さていくか。」と。
『敦之』も『陽藍』も『無駄な時』にもてるのかーーと紺は『学習』したのだった。本命に『もてないんだ?』ーーとは、聞かずに我慢した。紺ちゃんは偉かった。
××××××××××××××
「シュークリーム『美味しい』の?」
海は聞いた。答えは無かった。海は今朝の“あれ”で、“試食”おあずけだった。




