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姫さま、『恋』をーーする。  作者: ※Rasp※Berry※
✝異世界の姫様と名も無き星のヴォーカルの話✝
27/75

『ー箇の“彼”は唐突に“其処”に“降”る。ー』

 和希が“気配”為るモノを消去してしまってからは大分経過した頃合いに、其の男、ーーと或る男は其処に下り立った。文字通り降って、やって来た。三羽の烏が気が付いて、その内のひとりが其処へ向かったのは、陽藍達がホテルへと移動を終えて、大分“寛いだ”頃だった。


 部屋の中に既に蓮と美咲は居なかった。ベッドで戯れて寛いで仕事を上げた疲れを癒やしていた小説家は、妻と一緒に、可怪しいと様子を確認しに来た、部屋の手配をした親友の妻に思いっ切り叱られた処だった。『混ざるか?』と提案をして。予想通り断られて居た。ベッドの上で。




 そして“紺”が“帰って”来た(・・)のだった。おかえりと父は言った。嫁と戯れ(いちゃつき)ながら。息子は報告だけした。慣れた様子で、何も気にしなかった。隣宅の妻は呆れたが。



 「どうする?」


 と、紺は聞いた。父は答えた。紺の見立ては?と。



 「『犯人・・』は『敦之・・』だね。臭いは『在った』よ。」


 「ーー敦之がどうしたの?」


 「“のの”ちゃんの“かばん”持って(丶丶丶)行っちゃったんだよ(・・・・・・・・・)



 紺は答えた。友美が“あらあら”と言っただけだった。陽藍が悪巧みの様に、提案・・した。


 《じゃ、ーー「和希」役立って(・・・・)貰うか。》ーーと。紺が気の毒だと謂わんばかりだった。『ーー此れ以上?』と。ーーーーーーー




 「『僕』じゃ『駄目』なの?」紺は言った。陽藍は答えた。《適任》だからーーと。




 「じゃ、行くか。紺はステージ『観る』だろ?飴忘れるなよ。後ビラもな。」



 「『とりっくおあとり〜〜とお〜っ!。』」


 「紺『ちゃん』、気が早いわ。ふふ。じゃ“後で”ね。陽藍・・サン。ふふふ。」



 返事の代わりは口付けだった。夏美は頭痛を覚えた。ーーーーこめかみが痛かった。



 「あたし“仕事”戻るわ。部屋は未だ“使う”?」


 「“蓮”達次第だな。ま、“家”で“やる”だろ。」



 そして彼等は『移動』したのだった。



 “イベント”会場に着いた紺は、ビラと飴を係りの男へと見せた。『とりっくおあとり〜〜とおっ!。』と先程の台詞を再現しながら。


 「“鳥”が九羽で“トリック”て寒くない?  寒いよね?  子供騙し?   あ、良いのか、子供騙しで。ーー僕『子供』ーーだった。 後“此れ”が“オアシス”で、四の巣が在って“引き算”だから、『オア』でしょ。『鳥ーッ』も延ばしただけだし、『ト』は『扉』だし、あ、『戸口』の『戸』の絵ね。めっちゃ『ギャグ』だよね(・・・)。おにいさんはやっぱり『3秒』位で“解いた”の?僕“五秒”掛かった。『お父さん』が図ってたから間違・・い。ーーね?『お母』さん(丶丶)?」





 「『南瓜』が『迷宮』風に成ってる『イラスト』には、ちょっと“センス”感じる(・・・)けどね。其処だけ『ちょっと』ってた。  “正解”? ハズレ? 僕、間違った? ねえ?」



 妙に“リアリティ”有する此のイラストの作者は『華月 洸』だった。本格的リアリティの追求された其れこそが、“解読”を妨げる“仕掛け(トリック)”そのものだった。解読した紺は、




 トリックオアトリートって何?お父さん?とだけ質問した。英語と言われて後は自分で調べた。『英語』の『ヒント』も、ちゃんと有った。其れが『飴』だ。ヒントボーイ達の『キャップ』に、『Candy(キャンディー)』と記されていた。背中にも。配られたスタッフジャンパーも勿論ヒントだ。



 『子供コドモアメもらえるよ!“英語エイゴ”で“ぎぶ・みい・あ・きゃんでぃー!”と元気ゲンキおうね!ひとり、“一個ひとつずつ”ね!』



 と、プリントされて在るのだ。余談だが紹の処には、女の子しか来なかった。盛況だった。




 「ーーいらっしゃい。ーー賢いね君。『解説』迄した(・・)のは、君が初めてだよ(丶丶)。ーー『大正解』だよ。ウチの『ボス』に聞かせたい(丶丶丶丶丶)ね。はい入って。どうぞ。」



 「『ボス』って『お父さん』?」



 「「「ーーーーーーーーッ、は?」」」



 「『お父さん』ならもう『知ってる』からいーよ。入るね。お母さんいこー。」



 と、促された『お母さん』は、目深に被った悪戯・・なつばの広い帽子を、悪戯・・げた。一瞬受付の男達と瞳が合い、彼女は艶めかしい笑みを、彼等に向けた。悪戯・・で。





 紺は『無事』、会場“入り”したのだった。兄達が待つ其の場所へと。“ケーキ楽しみ”と。





 紺の後ギリギリに『来た』子供(と保護者のお父さん)は、変に口許を抑えては悶える気持ち悪い受付の男達を目撃して、不審感満載に為ったので在った。相当な失態で在る。



 “用事”も済んだし嫌々様子を伺いに来た陽藍に見付かったのは、言う迄も無い。親子には陽藍が『深』く、ーー謝罪しておいたのだった。彼は『製菓』会社ーーの『社長』だった。“妻”の“お陰”で陽藍は新たな“良い”取引先・・・を此の日“得た”のだった。



 “来年”は“協賛”させて下さいーーと。“提携・・しません?”陽藍は提案した。


 “健康食品”の会社を所有しているのだーー此の(華月陽藍)は。名刺を渡すと驚愕された。“あなたがーーあのっ!”と。



 既に“会場内”に入ってからの遣り取りなので、周囲にも聴こえて、華月 陽藍に“取引先”“提携先”ーーが此の日増えたのは、言う迄も無い。思惑通り、上々だった。勿論ビラと飴を持った“子供達”には、呆れられて、子供達の“愚痴大会”ーーが盛り上がり、各々仲良く(・・・)為っただった。ーーーー思惑通り違わなかった。そんな中で漸く、『イベント』はーー





 始まりをみせたのだった。先ず予定変更で『演目』だった。



 ステージ上には、瀬野尾 太一が立って居た。ギターを抱えて。堂々と。マイクを通した堂々とした彼の言葉がーー会場中に、響いて届いた。『滝』だと思っていた『観客』、ーー子供達は驚いた。が、一瞬だった。歓喜に変わった。そして単独の“演奏”がーー始まったのだった。




 本当に“歓喜”したのは、此の後だ。サプライズが登場した。続々と。役者・・達が舞台ステージへと“舞い降りた”のだった。




 歓声に変わった。感動だった。魔法の様だった。『ロープレリア』だった。



 『ゲーム』が目の前に表れて動き出した。生き生きと。太一のギターが彩った。誰も即席だと、思わないだろう。そんな出来栄えだった。陽藍ですらそう思えた。『流石ーー陸だ。』と。



 “計算違って無いぜ? 陸君?ーー”ーーと。舞台は素晴らしかった。切なくて。




 子供達は泣き出した。そして大人“達”も。



 “人魚”に“生った”『卓』“”ーーは、童話の通り“声”が無かった。姫は“王子”が好きなのに、“美津之”『魔王』に“愛され”てしまった。



 “歌”の得意な“王子”が、切なく唄い出す。王子は“仮面”だった。目元が見えない。歌はかった。王子も又“姫”を“愛した”。其の“歌”だった。



 気持ちに溢れてた。で“美咲”がした。




 唄ってたのは、と或る“バンド”の“ヴォーカル”だった。泣いている美咲の横に、と或る“姫”が、立って居た。“素晴らしい”と、ーーそう思った。そんな歌だった。


 美咲の背をさすっていた。和希がしてくれる様に。一度“姫”を見た“女優”は、又涙を落とした。観たいのに見れずに『ーー泣いている場合ではないーー』と思った。又“彼女”を見ると、柔らかな笑顔だった。美咲が思わずきょとんと安心する位の。その時“和希”は“戻って”来た。気不味そうに。“ベニバナ姫”を見て、無言のまま、右手を出した。ふっと“何か”が“解除・・”された。




 演目は丁度“魔王の手下”達が、王子と“対峙”していた。ーー王子は多勢に無勢に梃子摺って居た。手下は“手練”だったーーーーって、『友』、『お前は人の事言えねーよな。。。』



 思った和希が呟いた。『加減・・してやれよ。。。』滝君、可哀想にと言ったのだった。同情した。そして『何故』か、ベニバナ(・・・・)が和希の背を押した(丶丶丶)





 大分『不意打ち』で。“はい?”ーーと思った“橋本 和希”は、“舞台上”に、居た。勿論転びはしなかったが。取り繕う前に、『友』が『乗り乗り』だった。ーー巻き込まれた。ーー





 “『犯人・・』はてめえか、友ーーーーー”和希の“殺気”が膨れ上がったので、真にるーー“演技・・”だった。友の本音はややたじろいで在た。




 “すみませんーー『皆様』、あの『人』演技・・違うよ。殺りに来てるよーー”と。



 自業自得とは敢えて誰も指摘しなかった。に乗せられた友が悪かった。勿論和希は気付いて『在た』。“『双子(最悪問題児ツインズ)』、ゆるさねーぞ?”と。




 勿論後で締める。無理なら“卓兄”を“味方につけよう”ーーと。双子の“弱点”だった。陸では甘過ぎるし、第一あの人は“確信犯”だ。“止めなかった”のは、自分の“収入(興行利益)”の為だ。“計算好き過ぎでしょ、陸サンはーーはあもう。”





 ーー本来、『台本シナリオ』では、太一がギターを置いて『助っ人』に入る『場面シーン』だった。だから『音』がんだのだ。姫は勿論“指示”通りに“した”だけだ。





 “和希”の“格好良いシーン”見たいでしょ?と。指示された(ほのめかされされた)



 ベニバナは《袖》で“感動”していた。乙女の様に。乙女だった。夢の様な『光景』だった。




 《和希様ーー“素敵”です。》と。「好き。」ーーーー思わず気持ちが言葉に漏れ出して其処に在った。「和希様ーーーーーーベニバナ頑張ります(・・)。」と、



 そう言って。“何を?”ーーーーと聴こえて“美咲”を“みた”のだった。ベニバナ姫は。




 ✿   ✿   ✿



 《“和希”様に、“好かれ”たいのですわたくし。》ベニバナは小声でそう言った。


 美咲は言った。「え?『好かれ』てるでしょ?あなたーーーー。」と。




 ✿   ✿   ✿



 舞台は佳境。“魔王”の“手下”は本気マジ倒れしていた。『友』以外。律と理となつめ、広陽、皆既に倒された。正確には広陽、理、なつめは『蓮』に倒された。案外簡単に。ガチ負けだった。



 広陽は意外に頑張ったが、体力切れだった。『あ"〜〜』と、思った。そして負けた。ショックだった。『ヤバっ意外に凹むな、此れ。よしっ後で“伊織(彼女)に慰めて貰おう!ッ”』と思ったので在った。『倒せたら倒して“良い”よ』と指示されたので、『三人で連携すればーー行けるか?』ーーと広陽は思った。幾ら卓抜していても、勿論未だ『無理』だった。ーー様だ。




 意気込みはーー買う。蓮は“未だ”負ける訳には行かなかった。“未だ”本番・・では無いのだ。




 律を見据えながら思った。“巧”居なくて“良かった”よ。ーーーーと。此の“シナリオ”キツ過ぎんだろーーッと。



 バテ始めた頃、『太一』の代わりに『和希』が現れた“訳”だ。蓮は笑いたく成った。“何だ此のサプライズ”ーーーー





 “頼もし過ぎんだろ”と。綻んでしまった。不覚にも。“未だ本番中”だぞと。




 ✿   ✿



 和希が“現れて”からは、独壇場だった。滝は加勢出来ない。アクション俳優『友』に匹敵する身体能力の和希と友のガチバトルにーー割り込める勇気は無かった。友と和希のアドリブだった。



 滝の『疑問』は和希の“演技力”だった。『あの』ーーーーー





 “俳優”ですか?と。“高校教師”だよね? あの人(橋本和希)。ーーーーと。





 一番面食らったのは“魔王”美津之だがーーーー“和希”って“演技”出来たの?と。“普段”以外の“キャラ(高校教師の役柄以外)”でと。





 《猫のーー剥がれてんぞ?和希?》と。陽藍が会場でにやりと笑った気がした。





 『“王子”の“助っ人”、“最強悪魔”か?!』  『何!?あの“稀キャラ”の!?だと?!くっ』



 『駄目〜友さま頑張って〜』  『友さまが“王子”さまじゃ“無い”なんてそもそもっ』



 『ねえ?“おひめさま”は誰?』  『わかんない!きれい!』   『“華月 華”に似てない?』    『あっ!』ーーーーーーと。





 男子、女子で意見は真っ二つだった。そしてバレていた。『くん“カッコイイ”〜』



 『“頑張って”!』と。女子にだけ。





 会場の最後尾で、美津原 敦之はそれを聴いていた。ステージを見ながら。




 紹は敦之を“馬鹿だ”と思った。やはり“最後尾”で。



 「『橋本』って……………………なんなんだよ……………、ッ何者?」



 紹の横の『スタッフジャンパー』の三人が言った。敦之はそれを見た。口の中で『友達だよ』…………と言ったのは、紹だけ聴いていて同級生トリオには伝わらなかった。伝えなかった。






 其の“刻”、降りて“来た”箇の男ならば、別の場所に居た。舞台を“みる”事は無かった。“此処”に“る”と、知らずに。






 ✿   ✿




 “妖精の王様”は、“出る”機会タイミングをーー待って在た。其の時に。此処が『佳境』だった・・・。時はーー来たーーなーーッ!と。ゆらりと動いた。





 息を“呑んだ”タイミングで、“魔王”ーー役者“美津原 美津之”はーー地に伏した。どさりーーっと。息子の“目の前”で。和希が『友』を倒した“瞬間”だった。律と蓮の『目の前』で。

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