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報告(後半)回です。
簡素な前書きです。
冒険者ギルドは相変わらず、酒場に冒険者が多くいて、みんな仕事終わりのようだ。
とりあえず、クエストの報告のためにボンズさんに待ってもらった。
「すみません、クエストの報告に来ました」
「はい…、クエスト完了ですね、おめでとうございます、クラスがEに上がりました」
「おお、Eクラスになるとどうなるんですか?」
「そうですね…、酒場の利用料金が1割引ってだけですね、頑張ってクラスを上げてくださいね」
「あっはい、…ああ、あとギルドマスター呼んでもらえますか?」
「ギルドマスターですか?どんなご用でしょう?」
「えーっと、ちょっと、あの~」
そのまま言うとややこしい事になる…と思う。
ちらっと、ボンズさんの方を見ると、察してくれたようで、近づいてきた。
「嬢ちゃん、すまんがちょっと野暮用でな、良いだろ?」
「え!?ボンズさん!?あっはい、今すぐ案内します!」
「ありがとよ、嬢ちゃん」
「ボンズさんって有名人なんですか?」
「まあ、少しな、ホレ行くぞ」
なにもんなんだろうボンズさん…。
とりあえず、2階に上がって、ギルドマスターの部屋に来た。
コンコンコンッ「ギルドマスター、お客様です。今よろしいでしょうか?」
「ああ、構わんが、客?誰だ?」
「どうも」「邪魔するぜ」
「おお、ベンにボンズ!どうした?」
「いやなに、ちょっとな、すまんが嬢ちゃん席を外してくれ」
「すまんがミシェラ、席を外してくれ」
「かしこまりました、失礼します」バタン
「…で、なんだ?」
「お前が言え、ベン」
「えーっとですね、ダンジョン見つけたんですよ」
「なに?今日お前が行ったのは北の坑道じゃなかったか?」
「はい、その北の坑道で見つけたんですよ」
「どう言うことだ?」
シュンッ「それは、儂から説明しよう」
「な!?ワイト!?」
「あ、すみません、その方オゾレスクさんって言って元ヒュームです」
「カッカッカ、そう言うことじゃ」
「んなことあるのかよ!?」
「まあ、儂は魔を極めたからのぉ、それで説明するんじゃが……」
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「…なるほどな、しかし、入り口が分からんか…」
「はい…、俺は穴から落ちてしまって…」
「うむ…、よし、明日にでも、坑道の奥に行ってみるか、明日大丈夫か?」
「はい、でもその前にそろそろ、従魔士ギルドに魔物を登録したいんですが…」
「おお、すまんすまん、じゃあ明日の朝方に調査に行くぞ」
「分かりました、ありがとうございました」
「では、俺も工房に戻るとしよう」
「あ、ボンズさんもありがとうございました、助かりました」
「何、良いってことよ、ベンも魔鉄鉱石をありがとよ」
そう言って、とりあえず冒険者ギルドをあとにした。急いで、従魔士ギルドに向かう。ちなみに、オゾレスクさんは説明が終わると、召喚士の本に戻った。
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「すみませ~ん、従魔の登録したいいんですが~」
「その声は…ベンさん!待っててください、っとと、危ない危ない…お待たせいたしました」
「大丈夫ですよ、リンリンさん」
「それで、登録したい従魔はどこに?」
「あ、いまだしますね、あ!でもここじゃ危ないかな?」
「?どうしたんですか?」
「あの~すみません、ここで地面が頑丈な所ってありますか?」
「??そうですね…、冒険者ギルドの訓練所でしたら、貸していただけますが…それがどうかしましたか?」
「あ、それでは、そこで出しますんで、2つ従魔タグ良いですか?」
「???分かりました、では、行きましょう」
さすがにここで出したら、タロースの重さで床が抜けるかもしれない。
従魔士ギルドを出て、また冒険者ギルドに向かう。
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訓練所はあっさり貸してくれたが、ゴンババギルドマスターもついてきた。どうやら、仕事は終わっているようだ…。
「じゃあ、出しますね、タロース、オゾレスクさん出てきてください」
シュンッ「オヨビデスカ、マスター」ドスーーンッッ
シュンッ「やれやれ、さっき戻ったばかりじゃろう」
「えええええええ!?!?!?!?」
「これは…すごいなぁ……」
やっぱり、タロースは重いから地面でも、少しだけ地面をえぐっている。
「ああ、登録しようと思ってね、リンリンさん貰って…、リンリンさん?」
「……は!す、すみません!えっと、従魔タグです、どうぞ」
「ありがとうございます、まず、タロース着けるよ」
「カシコマリマシタ」
そう言って、タロースは屈んでくれた。
≪タロースに従魔タグが着きました≫
どうやら、ゴーレムはタグのままだった。
「次は、オゾレスクさんですね」
「うむ、頼もうかのぉ」
そう言って、オゾレスクさんは右手を出した。
やっぱり、手もワイトだからか骨しかない。
ちなみに、フードは被っていない。
≪オゾレスク・マリーナに従魔タグが着きました≫
あれ?こっちも変化しなかった。
まあ、タグの場合、分かりやすく頭上に魔物タグが浮いている。
「うむ…、これでよいな?」
「はい、良いですか?リンリンさん」
「え!?あっはい、問題ありません」
「では、戻るかのぉ、タロースも戻るぞ」シュンッ
「ハイ、オゾレスク、マスタータダイマ、キカンシマス」シュンッ
「よし、ミーミル出ておいで~」
シュンッ「きゅ~♪」
「それでは、俺も戻りますね」
「はい、お疲れ様です」
「いいもんが見れたぞ、ガハハハハ」
冒険者ギルドを後にして、さっさと"猫の宿"に戻って、夕ごはんにしよう…。
書くことの多い後書きです。
次回は、宿ごはんとリアル夕ごはんの2本です。




