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47話 パワーレベリング

今日はとりあえず皆のトレーニングだ。森に光が入った頃から全員で庭をとりあえず走ってみる。速度も体力も女の子たちはやはりないようだ。準備運動が終わったところで各自のステータスを書いて見せる。


俺の今のレベルが63、アイラが62、オリヴィアが55だ。それに対して女の子たちのレベルは全員が一桁。男二人はは少し高いのでちょっと違うが、ステータスも俺が8500弱のところ50ほどと圧倒的な差があった。普通の人間の適正はCが基本となる。才能があってやっとBといったところなのでなかなかそれ以上の人間はいないものだ。例に違わずほとんどのステータスはCだったのでレベルを上げてもそこまでステータスは延びないだろう。


獣人の3人は魔法関係がDの変わりに力と素早さがB、反対にエルフのティナは魔法関係がBで力と素早さはDだった。適正の差がとても分かりやすいもので良いやら悪いやら。


高いとはいえない適正だけれども一般的な魔物から対処したり、逃げたりするだけならレベルアップの恩恵で十分足りるはずだ。そもそも同じランクの魔物を6人で倒せるというのが人間側のランクの定義なので人間と魔物のステータスというのはそれだけの差があるのだ。


魔物側ということでジークの適正を紹介するなら、ほとんどがSで運がC、器用さは驚きのEだ。極端にもほどがあるが魔物に器用さを求めるなということなのだろうか。ジークのレベルはまだ低く12なのでステータス自体は1000ぐらいしかない。それでも最初の町、ペルラのギルドマスター代理であるアンガスさんが1300ほどしかなかったことを考えると異常としかいえない伸び量だろう。ドラゴンとは恐ろしい生物だ。


ここでジークは俺と同じ強さまで強化できると考えるべきか、俺が竜族と同じレベルの適正を持っていたと考えるべきか・・・。そりゃあSランクの冒険者でもあしらえるわけだよね。人間族が竜族に対抗するため竜の因子という武器を開発したのだから、その竜の因子が効かないドラゴンが俺、と考えればハチャメチャ具合が分かるだろう。まあその代わりに魔法をはじく特性もないので小回りが良くなったドラゴンといったところだろう。


基本的に適正の差がとてつもなく大きいので同じレベルになったところで俺と同じ数字には到底ならないだろうが、レベルを上げて無駄なことは無いので、頑張って育成しよう。


「あの、ご主人様が化け物だということは分かったんですが、我々って鍛えたところで強くなるんですか?このステータス見せられても絶望しか浮かんでこないのですが・・・」


さらっと化け物呼ばわりされてしまった。ひどくね?


「ステータスがすべてじゃないけど、同じレベルなら適正が上の方がほぼ必ず勝つだろうね。レベルだけ上げて戦闘能力が皆無とかなら違うだろうけどそうでもなければ適性の差は覆らないと思うよ」


「ですよね・・・。じゃあ修行しても無意味なんじゃ」


「大事なのは同じレベルってところだよ。俺が今まで冒険者を見てきた限りだとレベルの高い人で40ちょっとだ。しかも40歳ぐらいの年齢的に見ればもう引退している人たちだけがそのレベルまであがる事が出来ている。それ以外の、例えばBランク冒険者でも30そこそこだ」


ふんふんと皆して頷いているのが面白い。こうして素直に反応してくれると説明のし甲斐があるね。


「そこで思い出して欲しいのが俺とアイラのレベルだ。俺とアイラはすごい勢いで強い奴と戦ってきた上に俺の持つ経験値10倍というスキルで皆とのレベルアップの効率が段違いなんだ」


「・・・つまり・・・どういうことです?」


ぜんぜん分かって貰えて無かったわ。


「えっと君たちが自力で倒せる敵と戦い続けて強くなろうと思うと40歳になってもBランク冒険者には勝てない。俺とアイラがレベル上げを手伝えば100日ぐらいで今のBランクぐらいなら勝てるようになるよってこと!」


おおぉぉぉ!と言う声とともに拍手が沸き起こる。なんだか小学生に説明している気分だ。俺の考え方とか理解の下地にはゲームや小説のセオリーがあるからそれのない世界の人に分かるように説明するのは難しいな。


ひとまず各自が使ってみたい武器を選ばせる。力が無いのでという理由で女性人はダガーが主流だった。獣人の双子レアとリナだけは他の女性人より力があるということで俺と同じサイズの片手剣を使うことになった。俺の方の練習もかねてひとまずレアとリナの二人を狩りに連れて行くことにした。結界で単体でいる敵を探してそこに三人で向かう。


「というわけであのハイゴブリンと戦ってみようか」


「無理に決まってるじゃないですか!」

「殺されるに決まってるじゃないですか!」


「大丈夫大丈夫。二人には俺が障壁を張っておくから、あいつの攻撃は当たらない。だから安心して戦うんだ」


「できません!」

「できません!」


二人的にはスライムとかそのぐらいのもっと弱い魔物と戦うんだと思っていたらしい。ハイゴブリンという素人では絶対かなわない敵と戦わさせれると分かってびびったようだ。

二人をなだめているうちにハイゴブリンにばれ、向こうから襲い掛かってきた。少し離れていたとはいえあんだけ騒げばそうなるよね。


「俺は戦わないから頑張って!」


そう告げて後ろにぱっと身を引く。二人をハイゴブリンの前に残して後ろで見学だ。

俺に残された二人は決心がつかず来る前に教えた武器の構えも出来ない。抱き合って震えていても相手は倒せないのだがパニックになって頭が回っていないらしい。怯える二人にハイゴブリンが接近し持っていた剣を振り下ろす!


「きゃああああああっ!」

「きゃああああああっ!」


カンッ


当たり前だがハイゴブリンの剣が二人に届くことは無く、俺の張った障壁にはじかれる。奴は不思議そうな顔をして何度も叩き付けるが変わらずカンカンと音が鳴るだけだった。


「ほら!相手の攻撃は通じないんだからチャンス、チャンス!戦って!」


二人とも目の前で剣がはじかれるところを見てやっと落ち着いたようだ。お互いに頷きあいやっと武器を抜いた。それからぐっと握り締めた剣を振り下ろす。リナの剣は相手の剣に当たって弾かれてしまったが、レアの剣はハイゴブリンの左肩を傷つけた。だがそこまで腰の入った一撃でもなかったため浅い。傷つけたといったところで少し血が出ている程度だ。


一方ハイゴブリンのほうは獲物からの思わぬ反撃で激怒。ガアアアアアアアと怒りを撒き散らしながら二人に猛然と攻めかかる。パンチ、キック、斬撃とめちゃくちゃに攻め立てた。その全部が俺の障壁に跳ね返されるのを見てやっと二人も落ち着いたようだ。

防御を捨ててハイゴブリンとのノーガードの殴り合いが始まった。


3分たった頃には二人は疲労から剣がまともに振れなくなってきた。ハイゴブリンに傷を負わせてはいるが倒すところまではまだまだ遠い。さすがに今のレベルではこの辺で限界だろうということで俺の手で倒すことにする。なんせ相手のレベルが42とかなり高いからね!二人には内緒だけれども!


近づいて一振り。二人が散々苦労したハイゴブリンは一撃で地に伏した。二人はぶっ倒れてハアハア言っている。


「どうだった?初めての戦闘は?」


ハアハア言って言葉にならない二人だが、その目が殺気を放っている。む、無茶させすぎたかな?


その後呼吸が落ち着いた二人に


「スパルタにもほどがあります!」

「死ぬかと思ったじゃないですかあああ!」


と叫ばれ、半分泣きながら説教をされてしまった。反省。



結局その後も宥め賺した二人の体に俺が障壁を張って戦わせるという作業を繰り返し、レベルをがんがんあげ続けた。

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