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9話 初めてのお金

疲れていたのだろう、詰め所の人たちと雑談する間もなくぐっすり寝てしまった。


昨日泊めてくれた感謝を告げると朝飯を食ってけと言われてしまう。

隊長には内緒なと笑いながらパンやスープをくれた。

本当にいい人たちだった。名残惜しさは残るがこの町にいればまた会えるのだからと、改めて感謝をつげ冒険者ギルドへ向かうことにする。


そういえば明るくなって分かったのだが、この町は最初に見た城砦都市とは別の場所だった。ブラッディタイガーがいたことから最初の町に戻ってきたと思ったのだが、違ったようだ。もしかしたら八つ当たりだったかもしれない。ごめんね!




町の真ん中の道をまっすぐいけば分かると言われ、言われた通り歩いていくと確かにでかい建物があった。羽のマークがかいてあり、結構かっこいい。

とりあえず見ててもしょうがないので入ることにした。テンプレはあるかな?


カラン


ドアベルの柔らかい音と共に、両開きの木戸を開け室内に入る。

朝早いからなのかたくさんの人がカウンターに並び忙しそうにしている。

右手奥のほうには酒場らしきカウンターもある。テンプレ通りでいいね!


絡んでくる人はいなかったので残念ながら?そのイベントの回収は先送りとなった。

というか忙しくて皆それどころじゃなさそうだ。酒飲む時間でもないしな。


そんなくだらないことを考えながらひときわ短い列に並んで待っていると自分の番がやってくる。

昨日のおじさんだ。ちらっと周りの受付を見てみると美人のお姉さんや可愛い女の子だった。

短い理由が納得できたよ。



「どうも、昨日ぶりです」


「あ?あー昨日の坊主じゃねえか。朝一で来ちまったのか」


「ええ、時間は指定されてなかったので・・・。まずかったですか?」


「あーそういやそうだな。しまったなぁ。まあ来ちまったものはしょうがねえか。

おい、アニここ頼むわ」


「はーい」


奥にいたお姉さんにカウンターを交代するようだ。


「おう、ついてこいや」




アンガスさんに先導され奥の解体場所へ。血の臭いがすごかった。


「マテ爺、こいつが昨日の虎の討伐者だ。」


「おーアンガスさん。ってこの子が・・・?冗談では?」


「いや、衛兵隊の隊長のバックを簡単に取ってたから、実力はあるはずだ」


「そりゃあホントですかい・・・?こんな若いのにたいしたもんだなぁ」


そんなに褒められると照れてしまう。


「ケンと申します。お世話になります」


ちなみに健太と本名を名乗ると名前的に周りから浮くので、ケンと名乗ることにした。


ぺこりと頭を下げるとにこっと微笑んでくれた。


「おお、最近の若いものにしては礼儀正しいじゃないか。こちらこそよろしく頼むよ。

今回は解体し甲斐のあるものを持ち込んでくれて感謝するよ」


「そういっていただけると、投げ捨てずに持ってきてよかったです」


「投げ捨てる・・・?あいつを・・・?」


余計なことを言ったらしい。

どう言い訳しようか考えているとアンガスさんが話を変えてくれた。


「あーごほん。とりあえずマテ爺、ブラッディタイガーの引き取り額を教えてやってくれ。」


「お、そうだったな。これが一覧表だ」


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

 牙・・・25銀貨 2本で50銀貨

 皮・・・3金貨

 肉・・・1金貨


 解体料・・・10銀貨

 入市税・・・1銀貨

 売却税・・・20%


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>




「ちなみにこれは冒険者ギルドでまとめて買い取る場合の価格だ。特に皮はオークションにだせばもっといい値段がつくかもしれん。ただ加工やらなんやらでさらに金はかかるぞ。一応加工できる奴の紹介は請け負えるが」


「うーん、ちなみにオークションで売れたとしておいくらぐらいです?」


「そうだなぁ・・・5金貨は超えないかな?」


「へー。手間考えると悩みますねぇ。素人ですし・・・。」


っていうか通貨価値がまったくわからねえ!!!聞くのも怪しまれそうだしこの値段が適正かも分からん・・・。そして税金たかくねぇ?


「あの・・・税金20%ってすごい高くないです?」


「いや、冒険者価格だからこれでもさがってるぞ。他で売ろうと思ったら40%だな。

高いっちゃ高いが換えられんのさ、町の中の安全性にはな」


なにそれやべえ。


「あーっとそういえば冒険者登録するよな?」


「あ、はい。よろしくお願いします」


5金貨で売れたとして税金40%で2金貨引かれるから儲けは3金貨。その上加工賃引かれるとか儲けなんてほとんどないじゃないか・・・。おとなしく売ったほうがいいな・・・。だまされてたら諦めよう。


「引き取りもこのままでお願いします」


「おう、そうか。じゃあ清算はギルド登録が終わってからだな。その紙はそのまま持っててくれ。

んじゃ登録しちまおう」


アンガスさんについてカウンターまで戻り、登録作業に移った。


渡された紙に書くことはとても簡単だった。名前と希望ランク。


「希望ランクって何ですか?」


「ん?簡単だ。冒険者にはSからFまでランクがあるが、冒険者になる前の実力が人によって違うからな。基本的に冒険者は腕があってなんぼ、闘えてなんぼだ。実力のある奴をFランクでスライム狩りなんてさせても意味ねえだろ?」


「それはまあ、そうですね」


「だから希望するランクを聞いてるのさ。ちなみに目安としては同じランクのモンスターを6人パーティで倒せればいい。このリストがその目安だ」


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

Aランク ワイバーン

Bランク オーガ ブラッディタイガー

Cランク オーク リザードマン

Dランク ハイドパンサー ポイズンスパイダー

Eランク アッシュウルフ コボルト

Fランク スライム    ゴブリン

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


「当たり前だが、ランクは目安だ。ゴブリンがFランクだからって甘く見てたら集団に囲まれて死にかけたというのは割と有名な教訓の話だな」


「なるほど」


「んで、このリストを見てもらって自分ならどの辺までいけるってのを自己申告してもらう形だ」


「実力に見合わない所を申告した場合はどうするんです?」


「そいつが死ぬだけだな。と言いたい所だが冒険者ギルドにも面子があるんでな。D以上のランクを申告する場合は試験がある。現役のそのランクの奴が試験をしてくれる。そいつらと戦って実力があると認められれば合格となる」


「わかりました。とりあえずCランクでお願いします」


「そうか?昨日の動きと持ってきた獲物を見る限りBでいいと思うが?」


「いえ、新参ですしそこまでの自信はないので・・・」


「まあ、お前さんがそういうならそれでいい。そのほかの約束事はあそこに書いてある。全部一読してくれ。後で読んでなかったとか言っても知らんからな」


「はあ、わかりました(ずいぶんゆるいな・・・)」


「試験は・・・今なら明日の朝。急ぐなら今日の昼までに都合をつけるようにするが?」


「いえ、明日でいいです。」


「そうか、なら明日の朝着てくれ」


「えっと何時ぐらいでしょう?」


「ん?何時って・・・依頼取るやつらがはける今位の時間だよ。今の時期なら2回目の鐘が鳴ったぐらいかな?」



「(そうだ地球じゃないんだから時計がないんだ)2回目の鐘・・・。わかりました、そのぐらいに来ます。あのそれよりお金だけギルドカード?より先にいただけますか?」


「ああ、そうか。金がないんだったな。ちょっと待ってな」


待ってる間に約束事を読んでおこう。


・・・


要約すると

・他人に迷惑をかけるな

・犯罪を起こしたら冒険者ギルドが敵になるぞ

・依頼の失敗は依頼料の5%徴収、損害を出したら自己責任


って所だな。細々あるけど大事そうなのはこんな所だ。

他人に迷惑をかけるなが最初に来るとか小学生か!そんだけ荒くれが多いってことかなぁ。


「ほら3金貨と49銀貨だ。確認してくれ」


いつの間にかアンガスさんが戻ってきていた。


「ありがとうございます。これで装備が買えます。武器だめになっちゃったもんで・・・」


「そういや昨日も何も持ってなかったなぁ。装備は大切だからな。しっかりそろえろよ」


「はい、ではまた明日」


アンガスさんに挨拶をして冒険者ギルドを後にした。

お金を受け取ったときギルド内がかすかにざわっとした気がしたが気のせいだろう。気のせいだと思いたい。この見た目のせいだな!!




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