2/5
02 新しい主
「はじめまして、僕の名前はロイ。美大生をしてる」
ボロアパートの一室、マリアを椅子に座らせると青年ロイは自己紹介する。
「マリア、君に絵のモデルをして欲しい」
「モデル?」
「駄目かな?」
「わかりました」
マリアは頷くと微笑んだ。
マリアの微笑みは聖母の様だ。
その表情を鉛筆で描く。
「マリアは今までどうしてきたの?」
「ドマと暮らしていたわ」
「ドマ?」
「あなたに私を託したお爺さんよ」
「そうなんだ…でもマリア、君は…」
「寿命…私は人間になるまで、人の命を寿命を奪って生きてきたの。ドマはそれでも愛してくれたけど、限界だった。だから、残りの寿命の半分と私を愛してくれる人を最後にくれたの」「残りの、半分…」
「そう。私は今、彼の命で動いている。だから私が人形に戻ったら彼が死んだという事にもなるの」
マリアは悲しそうに呟いた。
それから数日、マリアとロイは色々話す。
その中で、マリアの動かし方もあった。
それは、人によって違った。
おでこを触れ合う人もいれば、手を合わせる人もいたらしい。
ドマは、心で何日と願う事だった。
ただ共通するのは寿命を与えるという点、そうすると若くして病気になったりそれが怖くてすぐ人に渡す人も居たらしい。
それから数日後、マリアは止まった。




