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スライム君のダンジョン戦記?  作者: 初心猫田
23/52

セシルとデート

俺とセシルは今、二人(ついでに分裂した俺二人とも) と別れ街へと歩きだしていた。

「それじゃあ武器屋に向かうとするか。その前にセシル……その鎧どうにかならない? めっちゃ目立つんだけど……」


そう、セシルは顔こそ隠していないものの、とてもごついプレートアーマーを纏って歩いていたのだ。


「うん? そうか、確かに街中でこの格好は変か。換装!」


途端にセシルの鎧が光り、きれいな青いドレスに変化した。

てか、そんなことできたのかよ……


「さっ! 行こう、主! 楽しみだな~!」

「ああ、しかしセシルがドレスか。どこかのお姫様みたいでとっても似合ってるな! きれいだ。それじゃあ行こうか?」

「うっ、うん……」


ん? セシルが騎士っぽくない返事してる、珍しいな~


「きれい……か。うれしいな(ボソッ)」

「えっ? どうしたセシル、立ち止まったりなんかして」

「なんでもないさ! 楽しい日にしような、主!」




それから街で聞き込みをし、この街で唯一ドワーフがやっている武器屋があると聞いて、俺達はその武器屋「琥珀」へとやって来た。

「主! この剣を見てくれ! 片方にしか刃がないぞ、不思議じゃないか?」

「ああ、それは刀だな。でもなんでこんな所に……」

「おうお前! 刀をしってんだな! 珍しいじゃねえか! ガッハッハ!! そいつはな、昔召喚された勇者様が持ってたっつう武器を真似して作ったものよ! かっけえだろう!!」


セシルが見つけた刀の出所について考え込んでいると、小柄なおっさんが出てきて教えてくれた。


「えっと……店の人ですか?」

「おう! 紹介が遅れたな! 俺はここ琥珀っつう武器屋の主人をやってるガノンってもんだ! よろしくな! 敬語はいらねえぜ!」

「おっ、おう……よろしく」

「しっかし嬢ちゃんべっぴんだな! おめえも変な眼鏡かけてやがるが、かっこいい顔してんじゃねえか! お似合いカップルってか? ガッハッハ!」


ほうっ! さすがは職人、眼鏡に誤魔化されないとは……観察眼が侮れないな。ただ者じゃねえ……

てかこの街来て初めて顔誉められたぜ! よっしゃー!!


「カカカカ、カップルだなんて!! 私と主が? ぐへへっ……」


ちょっ……セシルが見せられないような顔になってやがる?!


「セシル! 顔がその……緩みきってるぞ。どうしたんだ?」

「ゆっ緩みきってるだと……なっ、なんでもない!! 主は他の武器でも見ててくれー!!!!」 ダーッ! カランカラン……


あっ、セシルが走ってどっか行っちまった……


「なんでだろ?」

「おめえ鈍感にも程があるだろ……追いかけてやれ! 今なら間に合うだろう?」

「そっそうか。あっ! でもその前に…… 」


~~~~2分後


「ありがとう! んじゃ追いかけてくるー! じゃあな!!」

「おうっ!頑張れよ!」カラン、カラン……

「鈍感なわりにはよく気のきくいいやつじゃねえか。んじゃ俺もそろそろ店を閉めて母国にでも帰ろうかねぇ。」


そんなガノンの声が店の中で響いた。




「はぁはぁ……何故私は逃げてしまったんだ! ……いや、ほんとはわかってる。私は主に、ベルぜ様に恋を、だから変なとこを見られたくなくて「セシル! 良かった、やっと見つけた!」きゃっ!」


あの後、セシルを探すため走り回った俺は街の外れにある丘の下で、一人ポツンと座っているセシルを見つけた。

声をかけると何か驚いたような反応をしてこちらまで少しびっくりしてしまった。


「主……すまない、勝手に出ていったりして。私は主の盾でなければいけないのに……」

「確かにそうかもしれないな、でもなっ! 仮にも俺達は今デート中なんだぜ? 気にすることないさ!」

「ふっ……主はやはり優しいな。どんなに心が沈んでいても主に励まされるだけで私は……主! 私はあなたのことが!「やっべ?! もうすぐ帰る時間じゃん! って、なんか言ったかセシル?」 ……台無しだ! 私これ怒ってもいいよな!! 主だろうと怒っても問題ないよな!! この鈍感主!!」


うおっ! セシルが怒りだした!! なんかまたやっちまったか?


「はぁ……もういい帰るぞ!」

「そっ、そうだな。あっ、セシル! はいこれ。」


俺は先程ガノンの店で買ったアクセサリーをセシルに手渡す。


「何だ! まだなにかあるのか!……ってこれは……ネックレス?」

「ああっ! いつもお世話になってるからな! ふがいない主だと思うけど……これからもよろしく!」

「そっ、そうか……でっ、できれば主がつけてくれないか!」

「ああ、俺でいいなら喜んで!」

カチッ!

「フフフッ……これだから主は憎めないんだ(ボソッ) あ~るじ! 帰ろう!」

「おっ、おう。」


良かった、なんだか知らないけど機嫌は治ったみたいだ。

んじゃ帰るか!


「主が私のためにネックレスを選んでくれたなんて! もしかしたら他の二人よりリードしているかもしれないな……どんなに時間がかかったとしても、いつか主に私の気持ちを伝えて見せる!」

「んっ? どうした? 行かないのか?」

「なんでもないさ! さて晩ごはんは何かな~」


俺達は夕暮れの中王城に向けてゆっくりと歩き出した。




ガノン……ただの陽気なドワーフに見えるが実は……




やっぱり短くなってしまいました。ごめんなさい。今回はセシル回でした。

次はアスタロト回です。

よろしければブクマのほうお願いします。

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