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スライム君のダンジョン戦記?  作者: 初心猫田
19/52

会談とノエル

「ではまず自己紹介からじゃな。私はこのアルスラ王国の王をしておる、アルスラ=レンフォードじゃ。」

「ご丁寧にどうも。さっき軽く紹介したが一応……俺は三代目暴食之王(ベルゼブブ)のベルゼ=スライムクンだ、よろしく」


うんっ! この緊張感漂う感じっ、これぞ会談って感じだ……いいなっ!!

俺達は軽く10分ほど情報交換をした後、本題に入る。


「ところでベルゼ殿、本題に入る前にお願いがあるのだが……」


ありゃ? どうやらまだ本題に入らないらしい。


「この国にいる間これをかけておいてくれないか?」

「これは……丸眼鏡か? ださくね?」


渡されたのは、見るからにセンスのなさそうな丸眼鏡だった。

鑑定!


《 『ワースト・オブ・丸眼鏡』……全国大会 『この眼鏡がださい選手権』 堂々の第一位。全職人が色々な意味で唸った一品。》


何だよ、この眼鏡がださい選手権って!!

えっ、何? 俺喧嘩売られてんの、売られちゃってんの? その喧嘩買うよ、買っちゃうよ?!


「……これは喧嘩売られてるってことでいいか?」

「まあ待て、落ち着くのじゃ。魔王に喧嘩を売るわけなかろう。お主自分の顔がどれ程の凶器かわかっておるのか?」


えっ何? 俺の顔が顔面兵器見たいって言いたいの?

やっぱり喧嘩売ってんでしょ?


「はあっ、理解しておらぬようじゃな……。まあいい、ならそれをつけてくれたら良いものを差し上げよう。いかがかな?」


まじか。一国の王のプレゼントっすか!


「俺はそう甘くないぞ……」

「そうじゃろうなー。やれやれ、とりあえずこの国の全ての料理屋で使える無料券などどうじゃ? まあ無理じゃろうが……(ボソッ)」

「はあっ?!」

「まあ待て、その程度とは言わな「そんな話乗るしかねえだろ! 俺眼鏡かけるわ」えっ……いいの?」


じいさん口調崩れてんぞ……


「だって眼鏡かけるだけで無料券くれんだろ? 何も文句ねえよ!」

「そっ、そうか……それでええのか。ゴホンッ! では今度こそ本題に入ろう。貴殿は何をしにここに来たのだ?」

「へっ? ダンジョンクリアした後迷いに迷って着いたのがここだっただけだけど?」

「……はっ?」



アルスラ=レンフォードside


「……はっ?」


なんじゃって? 目的があってここに来たわけではないのか? 脅しに来たとか乗っ取りに来たとかではなく?

わしの頭を疑問が埋め尽くす。


「ちょっといいかの。貴殿達は偶々ここに来たというわけじゃな? 国の乗っ取りなどではなく?」

「しねえよそんなこと!! 人を何だと思ってんだ!……いや魔王なら普通なのか?」


つまりただの観光というわけか。

……紛らわしいわー!!!!

魔王がいきなり王都に現れたと聞き、必死に穏便に過ごす方法を模索していたというのに。

このお気楽そうな魔王は迷っていただけだと、そういうことか?!


「はあっ……もうええ。砕けた話し方でもよろしいかな?」

「ん? もちろんいいぜ。気軽にベルゼって呼んでくれ!」

「そうか、なら遠慮せず言わせてもらおう。ベルゼよ、お主自分の立場をわかっておるのか?! お主魔王ぞ?! 一応停戦しておるとはいえ恐怖の対象ぞ?! 本来魔王が国に現れるというのはとても恐ろしいことなのじゃ!! それなのにお主と来たらメイド達と仲良くなるわ、食事券に釣られて簡単に言うことを聞くわ……魔王の名が泣くぞ!!」

「あっ、はい……ごめんなさい。」


何と言うか気軽な魔王じゃのう……大丈夫か?

……だがある意味安心した。これなら仲良くやっていけるじゃろう。


「とりあえず話は終わりじゃ。お連れの方がおられるなら今日はここで泊まるといい。城の案内は私の孫にさせよう、ではこれからも仲良くしておくれ」

「おう、ありがと! じいさん!」


じっ、じいさんか……



いやー、じいさんとってもいい人だったな!

んじゃこの前アスタロトに教えてもらった念話で皆を呼び寄せますか。


〔皆、聞こえるか?〕

〔この声は! 主殿、話は終わったのか?〕

〔ああ! じいさんとってもいい人だったぞ〕

〔じいさん~? もしかして王さまのこと~?〕

〔どうやらうまくいったようですね。これからどうなさいますか?〕

〔ああ、どうも王城の案内をしてくれるらしいから一緒にどうだ?〕

〔それは楽しそうだな!〕

〔僕行きたい~〕

〔ではご一緒させていただきましょうか。〕



あの後王城に集合した俺達は、城の一室で案内をしてくれるという王子様を待っていた。


「にしてもだだっ広いよな~」

「そうだね~」

「菓子もうめえしメイドさんもいるし……ちょっとの間厄介になろうかね~」


そんな下らない会話を楽しんでいると、ドアがノックされた。コンコン!


「入ってよろしいでしょうか?」

「ああ、どうぞ!」


ドアが開くとそこには、白銀の鎧を着た物語に出てきそうなかっこいい少年がいた。


「お初にお目にかかる。アルスラ=ノエルと申します。今回は魔王様のご案内を勤めさせていただきますのでなにとぞよしなに」


……なんかセシルとキャラかぶりしてんな。男版セシル? てかほんとにあの王さまの孫か? めちゃくちゃクールじゃねえか。


「ああ、よろしく。そんなに固くなくていいからね? 親睦も深めたいし……そうだ!なにか俺たちに質問とかある? 遠慮せず聞いてくれ」


あれ? どっかでこんなことをした気が……


「そうですか、なら遠慮なく。何故そんなださい眼鏡をかけておられるのですか? 無駄じゃないですか? ほんとの顔がわからなくないですか?」


あっ、この遠慮なく喋り出す感じ。

あのじいさんにしてこの孫ありだな。

てか、お前のじいさんのせいだよ! じいさんも話通しとけよな!!!!

これが俺たちとノエルとの初めての出会いだった……



アルスラ王国

アルスラ=レンフォード……見た目は渋いお爺さん

アルスラ=ノエル……白銀の鎧を着ている。なにか秘密があるらしい

アルスラ=レイン……未登場。この国の第2王女。14歳。どことは言わないが貧しい。その事をとても気にしており、下手に話をふると、誰であろうと訂正するまで暴力に……肉体言語で分からせる。

アルスラ=レイラ……未登場。レンフォードの奥さんで女王。レンフォードにはとても厳しいが孫にはとても優しい。レンフォード、くじけるなっ! いつかいいことあるさ。



階級

王族、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、騎士爵

の順で成り立っている。

亜人差別は禁止されている。




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