こんにちはダンジョンコア
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ダンジョン探索は楽しいものとなった。2階層から一気に敵が強くなってきて、経験値がもの凄く美味しくなった。……これである意味確定した。このダンジョンには意思がある。雑魚を嗾けても無駄だと判断されたと言う事だ。それなりの強さの魔物でも歯が立たない。このままでは最下層に辿り着かれてしまう。このダンジョンの最高戦力を出さないと負ける。そう思ったと言う事だ。
「意思があるなら、このダンジョンは良いものである可能性があるな。俄然興味が出てきたぞ。最高の結果が待っていると思えば、どんどんと歩みが早くなる。……まあ、飛んでいるんだけどな。だから、罠とかは無意味なんだよな。基本的には霊体だから、物理攻撃は効かないし。魔法攻撃も馬鹿みたいな耐性持ちだしな。MNDも30億あるし。普通に効かない」
まあ、こんなイレギュラーな魔物が居るだなんて思わないだろうしな。ただ、人には危害は加えられないが、魔物には危害を加えられる。だから、ダンジョンにとって俺は天敵みたいな存在だろうな。普通にやっても倒せないんだから。正攻法で倒すって言っても、聖属性魔法にも耐性があるしな。アンデッドに効果があるとすれば、聖属性魔法なんだろうが……。そんな罠を用意したとしても、無意味になる可能性が高いけどな。
10層、20層、30層と攻略していった。基本的には探知で階段を見つけてどんどんと下へと向かっていくだけだ。魔物は全部倒させてもらっている。経験値が美味しい。有難い事ではある。ダンジョンの探索で、どんどんと経験値が貯まっていく。マイナスのVITがどんどんと解消されて行く。今までは、解体をしないといけなかったから、ある程度の時間がかかっていた。だけど、ここは解体しなくても良いんだ。魔石だけ回収すれば、それで良い。魔法も手加減なんてしないでも構わない。だから、今までの10倍以上も早く進んでいた。というか、今までの歩みが遅かっただけなんだけどな。AGIが高いのに、全力で移動をする事が殆どなかった。魔物を見つけては、討伐し、解体をしてから進んできたんだ。そりゃあ時間はかかるというもの。
しかし、ここは良いな。良い経験値になる。何度も何度も来たいと思えるな。無限に魔物が湧いて出てくるんだろうか。それとも、ポイント的なものがあるんだろうか。そうすれば、何故に纏めて嗾けてこないのかが不思議ではある。何か条件はあるのか。それも調べたくなってくる。何事も研究が大切なんだ。こういうものだと判明する時が楽しいんだ。何故何故何故と、疑問を解消していくと、気分が良くなる。どんどんと疑問を投げかけては、仮定をして、検証を重ねていく。魔物の数は、下層に行けばいくほど増えていく。ならば、召喚制限のようなものがあるのではないか。そういう仮定も出てくる。だが、それでも数が減る時がある。それは何故なのか。解らない。だから検証をする。何故そんな事になるのか。それを考えて導いていく。
40層、50層、60層と進む。魔物の種類は2層目と変わらない。依然として同じ魔物を使ってくる。だから、この魔物がこのダンジョンの最高戦力なんだろう。それを魔法で一掃しながら考えていく。これでもう少し効率の良い魔物が出てくれると助かるんだがな。経験値が美味しい魔物が出てくれると助かる。今でもそこそこの効率ではあるんだが、それでもまだまだ効率は上げられるとは思う。だが、ダンジョンにその魔物を出せというのも無理な話だ。そもそも話が通じるのかさえも解らない。話が通じてくれると、かなり良いんだがな。
70層、80層、90層と進む。色んな地形があった。洞窟型から山脈のような場所。草原に湿地に海。色んな場所があった。それを全部踏破してきた訳なんだけどな。魔物は相変わらずだ。だが、魔物の数も増えたり減ったりとしている。そうなってくると、攻略速度が早過ぎると、魔物の召喚が間に合わないのではないかという仮定も出てきた。出すにしても、クールタイムがあったりするのかもしれない。まあ、仮定ではあるんだけどな。それでもまだ底には辿り着かない。どうやらかなり大きなダンジョンではあるようだ。ただ、無限に続く可能性は殆どないと言える。無限に続くのであれば、こんな風に焦って魔物を出したりはしない。よって有限であることは推測がついている。
そして、100層目。遂に最下層に辿り着いた。そして、そこには、銀色の球体が埋め込まれていた。凡そ直径60㎝という所だろうか。持つにしては大きいと思うそれが、ダンジョンコアなんだろうな。コア型のダンジョンだというのは、運が良い。ダンジョンのタイプは何通りかあるんだ。こうやって核となるコアがある場合、魔物が核となる場合、そもそも核はなく、踏破されると攻略されてしまう場合。宝物というか、アーティファクトというか、そう言った伝説上の何かが核となっている場合。その他もう少しばかりタイプがあるんだが、それは良いだろう。重要なのはコア型と言う事だからな。そして、コア型にも何種類かタイプがあるんだが、それは確認してみれば良いだろう。
「やあ、ダンジョンコア。初めましてだな。話が出来るかどうか、それを試させてくれ」
反応は無い。会話が出来ないタイプのようだ。だが、まだ手段はある。隷属魔法を試してみる。これは、人や魔物を隷属させる魔法である。隷属した場合、魔物なら意思疎通が出来るようになるんだ。ダンジョンコアが、魔物である場合、隷属魔法で隷属させ、意思疎通が出来るようになる可能性があるんだ。
「隷属魔法、発動!」
「は!? 隷属魔法!? なんで素直に壊さないんだ!?」
「やあ、ダンジョンコア。初めましてだな。壊す訳がないだろう。貴重なダンジョンコアなんだから」
「えぇ……。隷属してしまった。しかも、言葉が解るようになっているよね?」
「当然だ。その為に隷属魔法を使ったんだからな」
「普通は壊さない? 僕らダンジョンコアって、壊せばもの凄い経験値が入るはずなんだけど……」
「そんな事よりも、ダンジョンコアを隷属させた方が得だろう?」
「そう、なのかな? 得って具体的に何が得なのさ?」
「経験値が美味しいからだ。魔物は無制限に出せるんだろう? 何故魔物を無制限に召喚しない?」
「無制限に出せるって訳でもないんだよね。階層の広さでも変わってくるし。それよりも、ポイントが足りないからね。出すにしても限度があるんだよ」
「そうか。そのポイントの回収には、どんな手法がある?」
「ポイントの回収方法? まあ、幾つかあるけど、1つは死体を取り込むこと。魔物や人の死体がポイントになる。1つは自分の領域に魔物や人が入って活動している事。その人の強さによってポイントが入ってくる。1つは魔法を領域内で使ってもらう事。魔法を使われれば使われるほど、ダンジョンコアに入ってくるポイントは多いよ」
「……なるほど。そう来たか。魔法でポイントが増えるのか。……いや、これは意外にも使えるな。思った以上の収穫だ」
ダンジョンコアを隷属させた。ダンジョンコアは魔物だと言う事だ。しかも、無限に経験値を製造してくれる。これでVITの問題は片付いたのも同然だな。ダンジョンで無限に魔物を倒し続ければ、簡単にVITを上げることが出来る。その後にも、VITを上げることが出来るから、素晴らしい。しかも、死体を取り込まずに放置する事も出来ると言う事だ。そうじゃないと死体を取り込むとは言わないだろうからな。もう少し別の表現になるだろう。




