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プロローグ
幼い頃の誕生日、父親から世界の国々を紹介している本をプレゼントされた。
貰った当初は「欲しかったものとは違う」とがっかりしたが、読み始めると案外面白い。
特に夢中になって読んだのは、とある島国を紹介するページだった。
独自の文化、生態系。
何よりもその国の住民は一つの生物の力を宿し、その生物そのものになれるのだという。
長い首から見下ろす陸地は、どのような世界なのだろう。
色のない世界で、鮮やかに香る匂いはどのようなものだろう。
大きな翼で舞い上がる空の冷たさは?
背びれに感じる海のうねりは?
ずっとそのようなことを想像しては、その島国を夢に見る日々を過ごすようになっていた━━




