第2章 黒騎士
悪魔憑きとの戦いがありながらも町へと無事たどり着いた倉間大和と女神フリイヤ。町の夕焼けの風景にはスーパーマーケットやクリーニング店が並んでおり異世界といっても現実の世界と大差なく感じる。
まずは泊まる場所を探さなくてはならない。そんな間にも大和は町の風景をたしなみながらデッキの内容を頭の中で試行していた。
大和と並列して歩く女神フリイヤは「ずっとカードゲームのこと考えているの?」聞く。まるで女神に頭の中を見られているように感じる。
「それが仕事なんだから、ほっとけよ」
「なんか、ね?」
「ね? ってなんだよ」
オタク趣味でお疲れ様とでも言いたげなのだろうか。それともいつも仕事でいっぱいでお疲れ様とでも言いたいのだろうか。
「それが仕事だから」
そういう人間だから勇者に選ばれたのだ。
〇
女神フリイヤとの出会いは睡眠中の夢の中だった。何もない場所に女神フリイヤが現れあなたは勇者に選ばれたと言ったのだ。カードゲームでしか救えない世界があり、その世界はグランドジービアと言われた。
グランドジービアでは悪魔の悪戯により健康健全が奪われた者たちが操られ狂暴化させられて悪事を働かせられる世界。悪魔を生み出しているのは魔王。魔王を倒さねば世界は平和にならない。神聖な力が宿るカードをセイントカード、悪魔の力が宿るカードをクライカード。クライカードは呪いが付与されている物が多く使ってはいけないカード。
倉間大和の仕事はこの世界を平和にすべく神聖な力を宿したカードを使い決闘し、悪魔に憑かれている者を浄化して果ては魔王を倒すことだ。
〇
宿が決まり泊まるための手筈を済ませると二人泊まれる部屋へと案内された。女神フリイヤとは男女の関係ではなくビジネスパートナーのような存在だ。
食事は宿では出ないため飲み屋街へとでかけ食事を済ませることとなる。
何を食べるか考えながら歩いていると唐揚げを売り出している食堂を見つけそこで済ませることに。
二人は唐揚げとビールを注文すると溜まった疲労を実感し両手を組んで体を伸ばす動作をする。女神フリイヤは「つっかれた……」と呟くと大和も同じく呟いた。
「疲れたね」
女神なのに疲れたと言い出す始末だが。女神の仕事は大和のサポートだけでなく実体化して戦うカードゲームでも白き召喚板の力として女神の神聖なる浄化された魔力が使われる。さらにカードゲーム自体が悪魔祓いとなっているため、女神のフリイヤは何もしていないかのように思えるが女神がいないとそもそもが成立しない実体化カードゲームなのだ。疲労が溜まるのは当然のこと。
ビールが届き乾杯し飲み始める二人。頼んでいた唐揚げも届き食事を始める。
「うまっ、これうま」
女神フリイヤは「うまいうまい」と溜まったストレスが癒されていくように唐揚げにかぶりつく。
悪魔のおどろおどろしい力を使って機能する黒い召喚板は女神フリイヤと倉間大和によって没収され町の国家警護所へと引き渡すこととなっている。国家警護所とは警察署みたいなものでこちらの異世界では言い方を変えたようなもの。
悪魔の力つまり黒い召喚板やクライカードは国家警護所の国家警護団が管理しているので実体化して戦う決闘つまりはデュエルで勝利後は国家警護所のお預かりとなる。
国家警護団も実体化カードゲームはできるが国家警護所で働く聖女の魔力的サポートが必要となる。いわゆる女神フリイヤと同じことをする聖女が必要となるのだった。しかし聖女であろうと女神ではない。一日一戦が限界なのだった。
そもそもがカードゲームをせずに国家権力で奪った方が早いのが効率的だろうが、残念ながら奪うだけでは浄化にならずまた黒い召喚板やクライカードに手を染めることとなる。つまり実体化カードゲームすなわちデュエルをして女神の力が加わった浄化でしか悪魔憑きの悪癖を終わらせることができない。
女神は度々このカードゲーム業務により力の行使によるストレスが溜まったりし、するとこのように唐揚げを爆食いしたりするようになる。
〇
食事を取り腹が膨れた二人。先にフリイヤが宿に帰ってしまい、大和は夜風に吹かれながら町の中で散歩をしていた。気持ちよく歩いていた彼だが、いつの間にか人通りが少ない細道へと出てきてしまった。裏通りである。
分からない道を歩いているところ後ろからかしゃかしゃと鎧が擦れる音が近づいてきた。黒い鎧を纏った騎士だった。
「なんだあいつ……」
他に誰もいない夜道に紛れる黒い鎧。怪しいが、鎧を纏う仕事は国家警護団とも考えられる。国家警護団は国を守る騎士としての仕事をする彼らは鎧を纏うことも多い。特にパトロールをしているならばこんな人気のない場所を鎧を着て歩いているのも不思議ではない。
だがなんだろうか、この安心感ではない怪しさは。国家警護団では黒い鎧を夜に身に着けるような指示が出されているのだろうか。夜に紛れるため、なぜ?
疑問が頭の中に浮かぶ中、少年のような声で「おい」と声をかけられる。
「これを見ろ」
見せられたのはクライミシシッピアカミミガメというカード。
「お前勇者なんだろ? じゃあ、このカードを持っている僕は勝負の対象だよね?」
大きい鎧に似合わず少年のような声だった。
〇
人気のない細道で怪しい黒い鎧かと思ったところクライカードでカードゲームの対戦相手探しとは大和も都合がよい。
クライカード使いに負けた者は同じくクライカードを使うようになる。そうなると悪魔に憑かれてしまうのだ。だとしたら大和が戦うことで浄化ができるのだから願ったり叶ったりだ。
「いいぞ。勝負欲しがっているなら俺がしてやる。黒鎧のクライカード使い」
白い召喚板に40枚のデッキを装填し自動でシャッフルが始まり、黒い鎧の方も黒い召喚板に40枚のデッキを装填して自動でシャッフルが始まる。お互いの召喚板の魔法石が発光した。
「勝負の前にだけどさ、あんた鎧着ている騎士の身分だろ? 恥ずかしくないのか悪魔の力なんか使って」
「恥ずかしくないさ。寧ろこのカードを使うことを広めることが僕の仕事さ」
声から年齢的にはまだ十代かそこらだと大和は悟った。それにこの黒騎士の仕事は広めることが仕事だというのだ。
「お前、魔王が好きな中二病か? ちょっと年取ったら黒歴史になるような活動だな。俺が今日で終わらせてやるよ。感謝しろ」
「そういう言い分は恵まれた人だけに通用するルール。この世にはルールなんてものはないことを僕が教えてあげるよ。この世のバランスを整えるのに必要な勇者という存在。だけど心が病んだ者のあとの世話はしない存在だ」
〇
お互いに戦う意思を表す「デュエル」というワードがカードゲームのはじまりを告げる。二人はデッキから初手の手札となる4枚のカードを引き抜いた。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数36。大和のデッキ枚数36。
「僕のターン」
黒騎士は黒い召喚板のデッキからカードを1枚引く。魔法石が光りエンジンのような音が鳴り回転する。
「手札よりクライスッポンを召喚」
コストが2。その分のカードがデッキから右側の休憩エリアへと運ばれていく。
召喚されたクライスッポンはどしんと地面の上に佇み、ぬんと大和を見上げる。嚙まれたら痛そうだ。
「ターンエンド」
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数33。大和のデッキ枚数36。
「次は俺のターン!」
カードをデッキから引き抜いて白い召喚板の魔法石が光り回転しエンジン音のような音が鳴った。
手札は5枚。そこから1枚のカードを選び召喚する。
「俺が召喚するのはコスト2のスチームチワワ!」
白い召喚板にカードを一枚配置しデッキから2枚の召喚コストが休憩エリアへと流れる。白いチワワが白い煙に巻かれながら出現する。
「スチームチワワの能力で一度だけ相手ターンに相手からの攻撃をなかったことにできる」
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数33。大和のデッキ枚数33。
「ターンエンドだ!」
「次は僕のターンだね」
黒い鎧の騎士のターンとなりカードをデッキから引く際「ドロー」と自身のターンの始まりを告げる。
「では次はクライミシシッピアカミミガメを召喚」
闇の粒子が一つとなりクライミシシッピガメが召喚され、コスト分の5枚が自動でデッキから休憩エリアへと運ばれる。
「クライミシシッピアカミミガメの能力は他の亀もしくはスッポンまたはタートルまたはトータスの数につき1コストが上がる。ここにいる当てはまるカードの数は2。つまり2コスト上がってクライミシシッピアカミミガメは7になる」
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数28。大和のデッキ枚数33。
相手の場にはクライミシシッピアカミミガメコスト7とクライスッポンコスト2で二体で攻撃できる。
「いけ我が甲羅のしもべども! まずはクライスッポンでスチームチワワに攻撃! クライスッポンの能力で攻撃している間はコストが倍になる。2あがり4となる」
このままだとやられてしまうがスチームチワワの能力がある。
「スチームチワワの能力は相手の攻撃を一回だけなかったことにできる」
スチームチワワは煙の姿になりクライスッポンの攻撃をかわす。
「それでもこっちにはコスト7のクライミシシッピアカミミガメが存在する。いけ! クライミシシッピアカミミガメで攻撃!」
クライミシシッピアカミミガメが甲羅に籠り強力なスピンで体当たりを仕掛ける。
「2度目はなかろうよ……」
その通りで二回目の攻撃は防げない。クライミシシッピアカミミガメの攻撃はスチームチワワに当たってしまう。攻撃をくらったスチームチワワは粒子となって消えていき、カードは休憩エリアへと運ばれさらにクライミシシッピアカミミガメとのコスト差分の5枚が休憩エリアへと流れるように運ばれていく。
※現在のデッキ枚数。悪魔憑きのデッキ枚数28。大和のデッキ枚数28。
現在デッキ枚数だけ見れば同点だ。だが大和の場にカードはない上、相手にはクライカードの亀が2体もいる。この状況はピンチといえるだろう。
〇
「次のターンにこの現状を打破できなければこちらは場にクライ亀を増やしていくだけだ」
大和の場にはカードが1枚もない。このままだと黒騎士のクライカードから猛攻撃を受けることとなる。大和は緊張感を拭えない仕草でデッキからカードを引き抜く。
「ドロー」
手札にキーカードとなる柴犬鎧まるいちが来ない。だが新しい戦法があり、ここで試すこととなる。
「俺はミニチュワダックスフント鎧フレーキを召喚」
小さな体の細い犬が召喚される。コストは3で3枚のカードがデッキから休憩エリアに運ばれていく。さらに能力を使っていく。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数28。大和のデッキ枚数25。
「ミニチュワダックスフント鎧フレーキは能力で休憩エリアのカードをデッキへと戻すことができる。相手の場のセイントカードもしくはクライカード1枚につき2枚をデッキに戻す。あんたの場にはスッポンとミシシッピアカミミガメの2体。つまり4枚のカードをデッキへ戻すことができる」
休憩エリアから4枚のカードが射出され大和はそのカードをデッキに加える。すると自動でデッキはシャッフルされ魔法石が忙しい機械音を発生させながら回転した。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数28。大和のデッキ枚数29。
「さらに俺は攻撃の手をゆるめない! ミニチュワダックスフント鎧フレーキでクライスッポンに攻撃!」
クライスッポンはコストが2。ミニチュワダックスフント鎧フレーキはクライスッポンの身をひっくり返すとクライスッポンはひっくり返ったまま甲羅を下にしたまま戻れなくなり粒子となって消えていった。
黒騎士はクライスッポンのカードを休憩エリアへと送る。攻撃を受けたコスト差分の1枚がデッキから休憩エリアへと運ばれた。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数27。大和のデッキ枚数29。
「ターン終了。形勢逆転までいかないが、次のターンできっと逆転する」
「それはどうかな? 僕のターン。ドロー」
黒騎士がカードを引き自身のターンを始める。
「では形勢をこちらも変えていこうかな。クライヘルマンリクガメを召喚!」
クライヘルマンリクガメのコストは7。高コスト7枚のカードがデッキから休憩エリアへと流れていく。
※現在のデッキ枚数。悪魔憑きのデッキ枚数19。大和のデッキ枚数29。
「クライヘルマンリクガメの能力は壁の硬さ。攻撃を受ける際のみ場の亀・スッポン・タート・トータス1枚につきコストが1上がる」
つまりただでさえコストが高いクライヘルマンリクガメは防御する際にコストが2上がり9になる。コスト7のままでも攻撃にも使える。クライミシシッピアカミミガメも自身の能力でコストが5から7に変わっている。
クライミシシッピアカミミガメがいる場合にこのクライヘルマンリクガメを召喚することによって強力な盤面を作り出すコンボとなっているのだ。
「強い」
「そうさ、強いんだよ僕の亀たちは」
新しい展開を前に女神フリイヤが駆けつけ「戦ってたの?」と大和の隣へ。
「フリイヤ。見ての通りだ。なかなかやる相手だよこいつは」
〇
黒騎士はクライヘルマンリクガメで攻撃しようとしている。大和の場にはミニチュワダックスフント鎧フレーキしかおらず狙われている。
「クライヘルマンリクガメでミニチュワダックスフント鎧フレーキに攻撃!」
「そうはさせない! 手札からジャーマンシェパード鎧ララの能力発動! 相手の攻撃宣言時にこのカードを召喚できる。さらに攻撃宣言したカードはこのカードを攻撃しなければならない」
白い召喚板にカードが配置されジャーマンシェパード鎧ララが召喚され実体化し召喚コスト5がデッキから休憩エリアへと運ばれていく。相手のコスト5以上に攻撃されたら勝つことはできない。だがジャーマンシェパード鎧ララの自身の能力によって召喚されたターンは休憩エリアへと運ばれることはない。つまるところこのターン中は壁になる。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数19。大和のデッキ枚数24。
「クライヘルマンリクガメで攻撃!」
「ジャーマンシェパード鎧ララで防御!」
コスト7の攻撃を受け大和はジャーマンシェパード鎧ララのコスト5との差分で2枚のカードがデッキから休憩エリアへと運ばれる。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数19。大和のデッキ枚数22。
「さらにクライミシシッピアカミミガメで攻撃!」
「ジャーマンシェパードララ鎧で防御」
コスト7の攻撃をコスト5のジャーマンシェパード鎧ララで防ぎデッキから2枚引かれ休憩エリアへと運ばれる。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数19。大和のデッキ枚数20。
攻撃の連鎖を受けようともそれでもまだデッキのカード枚数は同じくらい。ここからターンが大和に変わりカードを一枚引き逆転につながる一手を打つ。
「俺のターン! まだ終わってない。ここからだ。俺はミニチュワダックスフント鎧フレーキのカードに重ねて変幻召喚! 来いっセイントドッグガール!」
ミニチュワダックスフント鎧フレーキの姿が光の粒子に包まれその姿は犬の尻尾と耳が生えた美少女の姿へと変わりコスト9の切り札としての存在を露わにさせた。まるで犬から進化したような変幻召喚だ。
黒騎士は兜の上から顎の部位に手を当て深く感慨深そうに眺める。
「ほう……。人型の召喚か」
「柴犬鎧まるいちでならば変幻召喚コストがかからなかったが、手札に引けなかったのならばしょうがない」
コスト9という莫大な召喚コストがデッキから休憩エリアへと流れる。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数19。大和のデッキ枚数10。
大和は手のひらをクライミシシッピアカミミガメへと向け指示を出す。
「セイントドッグガールの能力発動! セイントドッグガールは場の犬カードドッグカードの数まで相手の場のカードを手札に戻すことができる。セイントアセンション!」
セイントドッグガールが手のひらをクライミシシッピアカミミガメとクライヘルマンリクガメへと向け、明るく輝く手のひらから暖かい粒子が降りかかる。二体の亀はフィールドから消えていく。黒い召喚板からクライカード2枚が手札へ戻される。
「次は直接攻撃だ!」
光の粒子を纏って突撃するセイントドッグガール。物理で衝突され黒騎士は攻撃に悶える動作を示す。黒い召喚板ではバトルの計算がはじまりコスト9枚分がデッキから休憩エリアへと運ばれる。
※現在のデッキ枚数。悪魔憑きのデッキ枚数10。大和のデッキ枚数10。
「さらにジャーマンシェパード鎧ララにボーンソードを装備。ボーンソードはコスト1で装備できるコストを3上げられる武装カード」
ジャーマンシェパード鎧ララのコストは5、ここに武装カードの能力によりコストが3あがり8となる。
※現在のデッキ枚数。悪魔憑きのデッキ枚数10。大和のデッキ枚数9。
「ジャーマンシェパード鎧ララで相手に直接攻撃!」
ジャーマンシェパード鎧ララはボーンソードを口で挟むように持って向かっていく。
ボーンソードの打撃を受け悶える黒騎士。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数2。大和のデッキ枚数9。
〇
次のターンは黒騎士となり、カードを一枚引いて次の戦法を思考している。だがこの残りのデッキ枚数では勝てる見込みがない。大和の場にはコスト9のセイントドッグガールがいてコスト8に上げられたジャーマンシェパード鎧ララがいる。
デッキが残り2枚ということは、実質コスト1までしか使えない。デッキが0になった瞬間に負けとなる。つまり事実上この勝負は大和の勝ちとなる。
※現在のデッキ枚数。悪魔憑きのデッキ枚数1。大和のデッキ枚数9。
大和は「俺のターンでいいんだな?」と確認を取る。
「そうするがいい」
カードを1枚デッキから引き大和は手のひらを黒騎士へと向ける。
「いい勝負だった。セイントドッグガールでとどめ! セイントフレア!」
セイントドッグガールが両手のひらに光の粒子をため込む。光の力をため込んだその両手のひらを黒騎士へと向け光線が発射される。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数0。大和のデッキ枚数8。
勝負はついた。倉間大和の勝利だ。
〇
黒騎士はその場に立ちすくみ敗北者の余韻に浸っていた。女神フリイヤは彼に黒い召喚板とクライカードを渡すように言うと「持ってけよ」と言い易々と手放すのであった。
「やっと終わる」
クライカードが危険な理由は悪魔の力がかかわっているからだ。悪魔の力を使い続ければ憔悴しやがて自分の身を起こすことすら難しくなっていく。それだけならまだしも憔悴しながら他人を敵視し一般市民に対して暴走し場合によっては暴力事件などを起こしてしまう。大和が馬車で首を絞められたようにだ。使ってはいけない力とされるが、一度使ってしまうと自分でも何が悪いか分からず使い続けてしまう依存性が強い作用が発生するため自分から手放すのは難しいとされる。
倉間大和と女神フリイヤのように悪魔の力を分離してくれる人やチャンスが実際必要なのが今の異世界の問題であり現状となっている。
異世界を救うためにもこの黒い召喚板やクライカードを作り続けている魔王を討伐しなければならない。




