第25章 001 デビルカード
浄化された真っ白い翼で羽ばたき飛翔するルシウェル。その後を追うように真っ白い翼で羽ばたくタートル。あっという間に魔王城の天辺にたどり着く。
飛びながらルシウェルは「久しぶりだな」と言いタートルに目を合わせる。
「こんなに清々しい気分なのは」
大和はというとセイントカードの犬たちにホエールが餌をあげてみたいということで餌やりをしていたのであった。
ホエールはミニチュワダックスフンドのXとYとZとAの四体を召喚し、皿に餌を盛りつけてミニチュワダックスフンドたちの前に置くのだった。
元気よくもりもり食べる犬たちを前にホエールは「かわいい」と言った。
大和はそんなことよりもタートルとルシウェルの方が気になっていた。
先代の魔王によって悪魔だけでなく天使に転生させられ者たちがいる。タートル以外にも天使に転生させられた者がいたのだった。
タートルは先代の魔王の意によりクライカードを広めることが使命であった。ルシウェルの仕事は他の国で悪魔たちがどのように繁栄しているのかを探る仕事であったらしい。
それは大和も気になるところだ。だが悪魔の繁栄の仕方というのは真面な内容ではないのだろうとも思っている。
〇
謁見の間にて玉座に座る大和。そして彼の周りに集まるフリイヤにタートルにホエール、そしてルシウェルにリーリに四天王のメンバーであるハープという白い修道服のような恰好をした金髪の女悪魔にレンダという黒騎士、さらにオウープというボロボロな黒い布を纏った悪魔にシルキーというドラゴンの尻尾があるメイド。
大和はまず他の国に行き悪魔の繁栄方法を探ってきた報告をルシウェルに命じた。
「はい、報告させていただきます」
クライカードの毒素が抜け真っ白く綺麗になった翼を背中にしまうルシウェル。
――今いる国アーケルド王国から出て探ってきたのは隣国のオーシャルという王国。そこではクライカードではなくデビルカードというカードが流行っていました。そのカードの流通を指揮していたのはライオウという名の魔王。何度かセイントカードを使う勇者からのデュエルを挑まれることがありましたが、いずれも敗北を退けています。
大和は「なるほど」と呟いた。
「それでクライカードをまたやろうと言い出した訳か」
「さようでございます。ご無礼をどうかお許しいただきたい」
「そんなことはいいんだよ。それよりも、デビルカードが流行っているというが、使う者の状態はどうなっている」
「はい、デビルカードを使う者の精神状態は芳しくありません。時々暴れることもあり、精神病院に入院している者も多数おります」
大和は「そうか」と呟き提案をする。
「止めに行くか。俺たちで」




