第2章 009 黒騎士
次のターンは黒騎士となり、カードを一枚引いて次の戦法を思考している。だがこの残りのデッキ枚数では勝てる見込みがない。大和の場にはコスト9のセイントドッグガールがいてコスト8に上げられたジャーマンシェパード鎧ララがいる。
デッキが残り2枚ということは、ターン初めのカードを引くとデッキが1しか残らない。デッキが0になった瞬間に負けとなる。つまり事実上この勝負は大和の勝ちとなる。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数1。大和のデッキ枚数9。
大和は「俺のターンでいいんだな?」と確認を取る。
「そうするがいい」
カードを1枚デッキから引き大和は手のひらを黒騎士へと向ける。
「いい勝負だった。セイントドッグガールでとどめ! セイントフレア!」
セイントドッグガールが両手のひらに光の粒子をため込む。光の力をため込んだその両手のひらを黒騎士へと向け光線が発射される。
※現在のデッキ枚数。黒騎士のデッキ枚数0。大和のデッキ枚数8。
勝負はついた。倉間大和の勝利だ。
〇
黒騎士はその場に立ちすくみ敗北者の余韻に浸っていた。女神フリイヤは彼に黒い召喚板とクライカードを渡すように言うと「持ってけよ」と言い易々と手放し、不思議なことを言うのだった。
「やっと終わるな」
クライカードが危険な理由は悪魔の力がかかわっているからだ。悪魔の力を使い続ければ憔悴しやがて自分の身を起こすことすら難しくなっていく。それだけならまだしも憔悴しながら他人を敵視し一般市民に対して暴走し場合によっては暴力事件などを起こしてしまう。大和が馬車で首を絞められたようにだ。使ってはいけない力とされるが、一度使ってしまうと自分でも何が悪いか分からず使い続けてしまう依存性が強い作用が発生するため自分から手放すのは難しいとされる。
倉間大和と女神フリイヤのように悪魔の力を分離してくれる人やチャンスが実際必要なのが今の異世界の問題であり現状となっている。
異世界を救うためにもこの黒い召喚板やクライカードを作り続けている魔王を討伐しなければならない。




