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18 オレは自分が女子である戒めと自分を鼓舞するために厳選した下着を着けて居る

「おはようございます、小鳥遊師匠!」

髪をポニーテールにして目をキラキラさせた女学生が、オレに朝の挨拶をして来た。

朝、オレが教室の席に着くなり教室の出入り口の外から、彼女が声を掛けて来たのだ。

彼女は千葉美波(ちばみなみ)と言って、先日オレに弟子入りを申し込れをして来た娘だ。

「あっ、千葉っちオハヨー」

教室の出入り口に居た彼女に森谷千秋が挨拶をする。

森谷千秋はもう彼女と親しくなったようだ。

「森谷先輩、おはようございます」

「千葉っちかたーい、わたいの事は千秋で良いよぉ」

「いえ…私は一年ですから、二年生の森谷先輩は先輩ですよ」

ちょっとむくれた顔で背の低い森谷が、やや長身の千葉美波を見上げ言うと、些か困った様に千葉美波は言う。

出入り口で言い合う二人の横を、ノソリと通り抜けようとした俊を見るなり千秋美波は直立不動になり言った。

「小鳥遊師匠の彼氏様、おはようございます!」

「はっ…たっ…い…いや僕は彼氏じゃあ…」

俊が顔を赤くして狼狽えながら言って。

「あっ、俊はトモダチだよ…」

オレも少し慌てて彼女の処に行って言う。

「そうなんですか?何時も小鳥遊師匠と一緒に居らっしゃるので、そうかと…」

「いや、何時も一緒と言っても他にも居るだろ、隣のクラスの遊馬とか」

俊が言い訳する様に言うと。

「ああ…あのちょっといやらしい人ですかぁ」

千葉はさも嫌そうに言う。

遊馬は千葉に嫌われて居るようだ…まぁそれも自業自得なのだが。

「おわっ、でっけぇオッパイだなあ」

初対面の時、遊馬は彼女にそう言ってしまったのだ。

まぁ、そう言いたくなるのも分かるが…彼女の制服の胸は大きく盛り上がり、たわわに実った物で文字通りカッターシャツのボタンが吹き飛びそうなのだ。

(確実にFカップくらいは有りそうだよな…)

オレの辛うじてCカップの胸を触り、ブルンブルンと揺れる彼女の胸をやや羨ま…ゲフン、ゲフン、ただ何となく見た。

丁度その時チャイムが鳴ったので、千葉美波は一言オレに言って一年の校舎に帰って行った。

「小鳥遊師匠、今日の放課後からのご指導楽しみにしています」

「放課後からの指導?」

俊が彼女が去った後、不審そうにオレに聞いて来る。

「あ~うん、オレが彼女に護身術を教える事になった…みたい」

********************

彼女、千葉美波は小学四年の頃から胸が膨らみ始め、卒業の頃には既にCカップ程有った。

当然女子に興味の出始めた小学生男子の餓鬼共は、彼女の胸の大きさを囃し立てたり、色々とセクハラ紛いの事をする様になって来る。

もっとも千葉美波と云う少女は、それで泣いてしまう様な女の子では無く、実力で餓鬼共を黙らせて来た。

小学生の頃は彼女の方が男子の餓鬼共より身長も体格も上だったから。

しかし中学に上がると男子達は彼女を上回る体格に成長して行き、もう実力で黙らせる事は出来なくなって行った。

そしてその頃より男子達の彼女と彼女の胸に注がれる視線に、情欲的なものが色濃く混ざって来て、彼女は羞恥と困惑を感じる様になる。

しかも彼女は中学に電車通学をしていたので、よくチカンに会ったのだ。

路線的にそんなに混み合うと云う電車では無かったのだが、何故か彼女の近くに男性が近寄って来て、電車の揺れに誤魔化して胸やお尻を触って来た。

小学男子を黙らせて来た彼女だが、大人の男性の暴挙には抵抗出来ず黙って耐えるしか無かった。

そんな事に耐えられ無くなり、彼女は近くの合気道の道場に通う様になる。

彼女は三年道場で頑張り先月初段になった、しかし今だ男子と対等に張り合える自信が持てない。

「と…言う事で、この前評判の悪い男子三人をオレが倒したのを偶然見て、オレに実戦的な技を教えて欲しいと言って来たんだよ」

放課後オレは、千葉美波に会いに行く途中で、一緒に付いて来た俊と遊馬と明里…といつの間にか付いて来た森谷千秋に千葉美波の事を説明していた。

千葉美波はバスケットや卓球の部活やって居る体育館の隅で、合気道の道着袴姿で待って居た。

「小鳥遊師匠、よろしくお願いします!」

彼女は大きな声で挨拶を言いながら、正座して深々と礼をして来る。

体育館内はほぼ部活で使われて居るので、空いてる舞台の上に上がる。

舞台の上にマットを敷きそこでオレは、まず手本としての前受け身後受け身左右受け身をやって見せる事にした。

「まず前受け身、前転の様に転がって行くのでは無く、なるべくその場で回転する様に受け身を取る」

そう言ってオレはその場で回転する様に前受け身をする。

……ヒラリ…紺の布が翻り…乙女の秘所を包んで隠す白き布が垣間見える……

「次は後受け身で、コレもその場で回転する様に受け身を取る」

オレは後に倒れ込みながら、バク転でもするかの様に着地する。

……フワリ…紺の布は大きく広がり…再び乙女の秘所を包んで隠す白き布が…大きく晒される……

「左右の受け身は、如何に接地する部分をコントロールするかが要点だよ」

オレは横転する様にして、巧みに頭を庇いつつ横に転がる。

……フワフワ…紺の布は優雅に翻り…また乙女の秘所を包んで隠す白き布が…剥き出しとなった……

「うわぁ~、流石師匠です、そんなに素速く(しな)やかに()つ音を出させずに受け身を取る人、道場の有段者でも殆んど居ませんよ…ただ師匠…制服のスカート姿で受け身をやるのはちょっと…」

そう言われてオレは、受け身を取る時に盛大にパンチラをしていた事に気が付いた。

振り返ると遊馬は大いにニヤ付き、俊は外方(そっぽ)を向き明里は溜息を吐いて森谷千秋は喜んでパチパチと手を叩いて居た。

しかも部活をしていた男子達も、何となくニヤ付いてコチラを見ている。

今更ながらにオレはスカートを押さえたが後の祭りであった。

千葉美波に受け身をやらせながらオレは、今日の下着は何だったか思い出す。

何時も…オレは自分が女子である事の戒めと自分を鼓舞するために厳選した下着を着けて居る…様にして居るのだが…。

だから今日の下着は上下お揃いで、ブラジャーは白の四分の三カップのワイヤー入りで、カップ上部にフリルが付いているやつ、そして盛大にパンチラしたパンツは、白で前見ごろに小花の飾りがあり両サイドがレースになっているやつだった。

千葉美波が受け身の練習が終わり、次の指導を求めてオレの方を見て来る。

「美波ちゃんは、24式太極拳って知ってる?」

「はい、朝方公園でおじさんおばさん方がやってらっしゃるのですよね」

「あれねぇ、一回演るのに大体五分ほど掛かるんだけど…それを倍の十分位掛けて演ってもらうね」

「はい…分かりました?」

彼女はちょっと不信に思いながらも、オレの指示に従って太極拳を演り始める…が。

オレは非常に細かく且つ正確に、太極拳の各動作を指示して行わせた。

一回演っただけで美波は可成りな疲労を覚えた事だろう。

24式太極拳って、オレの知る限りこれ程コンパクト且つ武道に必要不可欠な身体操作を、ほぼ網羅して居る物は無いと思って居る。

「この24式太極拳をこれから毎日五回、それから左右を入れ替えた鏡太極拳を五回、演ってもらうからね」

オレがそう言うと、千葉美波はちょっと訝しげな顔をするが、直ぐに頷いてまた太極拳を始めた。

オレは彼女に動作の指示を出しながら、動作一つ一つの意味とどう使うかの用法も説明する。

するとおじさんおばさんの健康体操位に思っていた物が、実は凶悪無比な技ばかりで構成されて居る事を知り、千葉美波は戦慄する。

その後化勁と云う太極拳必須の体操作を練るための体操と推手と云う練習方法をして、その日は終わる。

それだけの練習に三時間を要し、帰る頃には空は茜色に染まって居た。

千葉美波はやや足を引き摺る様にして、校門で別れ帰って行った。

(本気で太極拳を演ると、最初の内は足が吊ったり筋肉痛になったりで、結構キツイんだよな…)

オレはかつて変質者に襲われた時、虚が立って何も出来なかった事を反省して、実戦に役に立つ護身術を求めて色々やって居た時を思い出して、千葉美波の帰る姿を見送った。

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