第1章閑話 その3 ブレイブ&ウィッシュのコラボイベント その2
作者は、MMOすらやったことが無いらしいの。
なので、他の作品からどんな感じになるのか、推測して書いているそうなの。
イベント内容は、アニメ終盤の追体験という形であった。
この作品にはサブ主人公として、吸血鬼と戦い続ける一族が存在している。
プレイヤーにもその血が流れている、という形になっており、そのため宿敵であるアルカードとの決戦に参加する理由付けがなされていた。
「範囲魔法が、かなり厄介だが……しかし!」
中ボスの吸血鬼が、こちらに向けて範囲攻撃を行ってくる。
VRMMOとはいえ、プレイヤーに対する配慮があり、範囲攻撃が行われる前にどの部分が攻撃範囲なのか、分かるようになっているのが救いだ。
とはいえ、機体のようにブースターがない以上、自分の体を動かして避けなければならない。
いつもとは勝手の違う戦いであり、だからこそプレイする意味があると俺は感じている。
「ダメ。エンチャントなしでは攻撃が効かない。カササギ、お願い!」
ニカの声にこたえ、全員に聖属性のエンチャント弾を放つ。
これで一定時間は、武器に聖属性が加わることになる。
吸血鬼には特に、有効だろう。
「私と同じ技?! なら、前後から攻撃しましょう。相手に回避の余地を与えません!」
セイラが、特殊セリフを口にしている。
当然その相手は、クラージュこと結希だ。
武器も同じ大剣なので、鏡写しのような状態である。
「これで……どうだ!!」
前後から、グランドクロスが炸裂する。
中ボスとはいえこれには耐えきれず、一瞬で灰と化した。
「次は、いよいよアルカードとの決戦にゃ。準備をしておくにゃ!」
マオの言葉に従い、俺は銃に聖属性付与を4発、聖属性攻撃を2発詰め込んだ。
リボルバータイプの銃であるため、弾数が少ないのもガンナーが弱いとされる理由である。
次のイベントを再生するかの選択肢に、はいと答えることで風景が一転した。
「久しいな、セイラ。百年という時は瞬き一つか、長き苦痛か。我にとっては短くとも、そなたにはさぞ長いものであったであろう」
え!
声優の声ではなく、俺があの時放った声が使われている。
これは、深刻なバグではないだろうか。
「だいじょぶ。先のセイラと同じで、特殊セリフだから」
ということは、次に続くのは……。
「ええ。いくつもの世代を超えて、今ここに。さあ、今こそ滅びの時。戦いましょう。お互いの全てをかけて」
「うわあ、これは恥ずかしいね。声優さんたちの凄さを、実感しているよ」
セイラの口から、結希の声が流れる。
全く違和感がないところが、むしろ笑えてきた。
戦闘は、激しいものであった。
動き自体は、俺たちが知っているものだ。
だがそこに「魔法」が加わることで、とるべき戦術は全く変わってくる。
「予想以上に、吸血魔法が厄介だな。おまけに一定時間内に与えたダメージが足りないと、強制敗北させられる技が加わる。これはきついぞ」
最初の一戦では、強制敗北という形になった。
イベント戦闘であるため、デスペナルティがかからない点が救いである。
「相手の動きが早くて、なかなかセイラと合わせられないのもきついね。久郎って、こんなに厄介な相手だったんだ」
結希、それはひどいと思うぞ。
そもそも大ボスとして、能力に補正が加わっており、更に魔法が使えるからこの強さなのだから。
「機体の力に頼りすぎると、こういう時に厄介にゃ。やっぱり基本となるのは、本来の肉体の性能ということだにゃ」
「もっとも、ゲーム向けに肉体の性能は上がっているけど。わたしがあんな大斧、振り回せると思う?」
現実の肉体でも、機体の力でもない。
これこそが、俺が求めている戦いだ。
このゲームでの経験は、現実においてもかなり役立っている。
「作戦を変えよう。セイラを囮にして、俺は回復弾をメインにする。結希には聖属性を付与しておくから、二人を中心として戦い、他のメンバーは聖水で一撃離脱に徹してくれ」
「そうなるかにゃ。回復弾の合間に、聖属性攻撃も行ってくれれば、何とかなるとおもうにゃ」
今度の作戦は、上手くかみ合った。
元々セイラを狙うというアルゴリズムが組まれていたようであり、そこを起点として結希の大技が背後から叩き込まれることになる。
当然前からも、セイラの攻撃が行われるため、相手の攻撃する頻度が下がる。
セイラが受けるダメージは、その都度回復弾をセットしてカバーし、俺も聖属性の弾丸で相手の動きを遮るように心がける。
他の二人の聖水による攻撃も、持続時間こそ短いが聖属性であるため、なかなかのものだ。
かなり良い所まで追い詰めたが、最終段階でつまずいた。
自分を中心とした全方位魔法により、ダメージコントロールが難しくなる。
結果として押し切られ、再び強制敗北をさせられた。
「それでも、勝ち筋は見えて来たな。最後の全方位攻撃の直前に、全員に聖属性付与。その後は回復弾に徹するから、ひたすら攻撃を続けてくれ」
力押しではあるが、これが正解だったようだ。
たまに大きく跳躍し、逃げるような行動をとることもあるが、どこまで逃げられるのかは俺自身が一番よく分かっている。
そう、ワイヤーで動ける範囲内ということだ。
それが分かっていれば、むしろボーナス行動にしかならない。
「最後のとどめ、頼むにゃ! 聖属性の、ワイヤーネットにゃ!」
使い捨てアイテムの、ワイヤーネットがアルカードに絡みつく。
動きを封じられた相手に、セイラと結希のグランドクロスが前後から繰り出された。
「灰は灰に、塵は塵に!」
崩れゆくアルカード。
攻略成功のメッセージが流れる。
「やったにゃ! うちらが一番乗り、にゃ~!!」
相手のことを知っていたとはいえ、これは嬉しい。
掲示板を見てみると、ダメージ不足で強制敗北を受けた者たちの恨み節が、いくつも上げられていた。
「後は、それぞれとの単独バトルだけにゃ!」
そちらの方は……最初からハードを選んだものの、思ったほどではなかった。
やはり相手の攻撃方法、癖などを知っているというのは、強い。
「難易度、リアル……本当の力に、君は耐えられるか?」
数勝した後に、見慣れない選択肢が表示された。
どれだけの強さなのか、興味がある。
俺たちは、それに挑むことにした。
掲示板も、作者は見た事が無いらしいの。
なので、それを期待している人には答えられないと、謝っておいて欲しいと言われているの。




