↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アートハート財団  作者: たま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
11/11

逃亡

ゴッホとの共同生活に疲れてゴーギャンはタヒチに逃亡した。

ゴッホが当てつけで耳を自ら切り落とすと言う結末で終わったが…

義父の書家として名を成したいと言う妄想に付き合えなかった家族はバリ島へ逃亡した。

もう子供と奥さん義母達は先に生活してるようだ。

女だけだと用心が悪いので須賀も早く行かないと。

「…義父さんは?」と三笠が聞く。

「さあな、もう売却手続き住んだ家にまだ居るんじゃないか?土地は義父のもんだしな。」と言って電話は切れた。

福岡で幸せに2世帯住宅建てて暮らしてるとばかり思ってた須賀は、義父の妄想に付き合いきれなくなったのだろう。もしかすると、須賀が稼いだ金もアートハート財団に注いでいたのかもしれない。

そして…後輩のお父さん、道場の先輩と同じ様な催眠?呪文を掛けられたであろう義父が福岡の本社近くに住んでいる。

もう少しで追い出されるだろうが。

そしたら…どこへ行くだろうか?

「アートハート財団の社長の後に須賀の生霊が見えたのはそのせいかあ〜」と言いながらソファーに倒れ込んだ。

きっと社長のスケジュールは義父の頭の中にインプットさせてあるのだろう。

今まで散々甘い汁を吸ったアートハート財団は…


中目黒の探偵事務所から須賀の調査書も送られてきた。本当に順調に福岡県警でも出世して刑事となりバリバリ働いていたが3年前にアートハート財団が本部を福岡に移動かせた頃から雲行きが怪しくなったようだ。

そして、とうとう老後資金を使い果たし家も売却しょうとしたが建物は婿名義なので無理だった。

そこで土地を抵当に入れたのだ。

それでも足りなくなった所で家族に見捨てられたのだろう。

土地が他人に売られては、建物は自分のものでも立ち退きを要求されたら終わりなのだ。

須賀は本当に悔しかっただろう。せっかく自分が建てた家なのだ。それを手放し仕事も手放し…きっと長い葛藤があったろう。

中目黒の探偵事務所に残金の10万を送金した。

「なかなか優秀な探偵事務所だったな。今度から難題突き当たったら、ココに調べてもらおうっと。」と言いながら携帯を閉じた。

「結局、宗教と変わらないな。家族が壊れるだけなんだ、こういうビジネスは。」今日もテレビはアートハート財団に壊された家族の阿鼻叫喚(あびきょうかん)を伝えて視聴率を稼いでる。

「警察は普通に退職だな。捕まえるのは無理だ。

福岡県警も手の内全て知ってる須賀さんを捕まえるのは無理だろうな。」と白田さんが呟く。

「昔、聞いたことあるよ。サブリミナルメッセージを動画に潜ませて殺人させる動画編集者が居たって。(「日美子ヒミコ」より)

そんな力じゃないと無理だよなあ〜」と三笠が笑う。


翌週、2000億を詐欺で貢がせた豊田商事会長殺人事件と同じように須賀さんの義父が床の間に飾られてた日本刀でアートハート財団の社長を斬り殺した。

本社に日本刀を持って押し入ったのだ。

マスコミは豊田商事事件と同じように犯人に道を開けた。誰も助ける者は居なかった。最高の瞬間がスクープできるのだ!

同じ様に私設ガードマンを雇っていたが、建物下の対応に追われてるスキを突かれたのだ。

懲役8年と10年が、須賀の道場の先輩と義父には言い渡された。


「どう?うまく使われた気分は?」と波瑠が誘ったら珍しく三笠がデートを承諾した。

「うん、波瑠さんの言うとおりだったよ。

でも、本当にどうやって認知症の人に殺人に仕向けられたんだろ?」と三笠が小首をかしげる。

なんだか子供みたいだ。可愛い。

「そうかな?介護の現場では、良く看護婦さんが首絞められたり力のある老人からイス頭の上に落とされたり聞くよ。

人間なんて一皮剥いたら殺人鬼なのよ、皆。

特に認知症とか統失の人は薬で攻撃性失わせているだけの治療だしね、今の所は。

もし、この現状を人のせいにできるなら?

攻撃性を発散できる目的を持たせたら?

弱った頭でも突撃して苦しみから解放されようとすると思うよ。」と自分も性もない事で殺されかけた事ある波瑠が悟って語る。

「そうかあ〜そうなんだ。説得力あるわ。」と三笠が納得する。ネゴシエーターとして会社のプロジェクトに関わってるだけある。

「付き合ってられないと思うけど、なんで別れないとか悩んだけど、きっと私が殺されやすい人だからかな?三笠はやっぱり勘がすごく鋭いし反応早いし。

絶対助けてくれそうなんだよね。」と波止場の夕暮れ時に2人の間のロウソクの火がとてもロマンチックだ。

もうそれだけで幸せだなあ〜と波瑠は思う。

長年恵まれないので、小さな恋の喜びに最大限感謝してしまうのだ。

「ほんとに?僕を見捨てないでね。自分勝手だけど。」とテーブルの波瑠の手を握る。

「分かってるなら!直してよ〜ほんとに!」とスルリと躱(かわ)して手の甲を叩く。

「でも、僕がその一瞬の感情に支配され動いてしまうから波瑠さんを助けられてると思うんだ。

考える前に動いてるから!ねっ!」と三笠が力説する。

「ヒュ〜〜〜〜〜〜ッドン!」

湾岸に久々花火が打ち上がった。

「東京湾岸花火大会、久々だなあ〜何年ぶりだっけ?」三笠が聞く。

「え〜と、11年ぶりかな?私が働き出してすぐに中止になったのよ。…長く働いてるな。」とちょっと焦る。

「労働は国民の義務だよ。良いんじゃない?

ヘタに絵が上手いとか歌が上手い、書が書けるとかだと苦労するよ、人生。

なかなか、それを生業(なりわい)にできる人はいないから。」と三笠が無意識に辛辣(しんらつ)な事を言う。

「そうだね。それより普通に働けてる事に感謝だね。」と波瑠が三笠の手を握る。

「そうそう、才能なんて得体の知れない者より汗かいて働いて仕事終わりに飲むビールが美味しいことが、人生で一番幸せなんだよ。」と動画配信者なんてギャンブルな仕事なのに平凡な夢の持主のようだ。

「確かに!才能が無いことを祝いましょう〜♪

才能がなくて万歳!乾杯!!」と2人は花火の中でワイングラスを重ねた。





障害者施設でバイトしてる時、しゃがんで作業してたら

後から鉄製パイプのイス振り上げて襲ってきた子が!

私が返事しなかったとか何とか言ってたが。

統失の妹もウチの息子が勝手にTVのチャンネル変えたと回し蹴りを側頭部に入れてたし。

私は頭守って背中打撲、息子も腕で頭守って腕が腫れ上がった。

頭壊れた人間ほど恐ろしい生き物はいないと知ってる。

最高の殺人マシンですよ、ほんとに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。