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アイドルPの俺氏、ホラー映画の音楽担当になりました  作者: 佐和多 奏


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2/2

夢って……

最後の暗号を解読した。


そして、これをロッカーに入力すれば……!



やった! 脱出できた!!



超怖かったけど、脱出できた。エンディング、だ……。



え、映画化するの?






夢にまで見た東京ドーム公演を成功させた!



メンバーのみんなで打ち上げ……と思ったけど、わたしはちょっと、抜け出してしまった。なぜなら、なぜなら……!

わたしの大好きな、脱出ゲームが映画化されるから!!



高校の怪談!!



そのまま猛ダッシュで映画館に向かった!



顔バレしてるかな? 知らん! どうでもいい! マスクしてたら走れない!



うわぁ!!!



きゃあ!!!




ぎゃぁぁぁぁ!!!!




2時間叫び続けた。





……エンドロールが流れる。




とにかく、音楽が怖かった。




音楽がなければ、別に怖くなかったもんね。



ふん。




もうエンドロールだもん。




エンドロールは怖くないもん。



て、あれ!?




エンドロール見たら、私のプロデューサーじゃん!!!








そっ……か。


私たち、メンバーのみんなで、東京ドームまで行けた、って思ったけど。


本当は全部、裕翔Pの作曲力のおかげだったんだ。


私たちは、ただ、顔が……


やばい、なんでだろ。


泣きそう。



 

泣いてしまう。泣いてしまう。全ての真実、知ってしまった。そうだ、裕翔Pがプロデュースしてる男性グループDivisionも、たくさんドラマ出てる人気アイドルで……


いい。いいよ、もう。



もう、どうでもいいよ。ホラーも、怖い話も。






夢って、たぶんこう言うもんなんだろうな。





小さい頃からこうなりたいって思って、それが具体的な夢に変わってきて、そしてそれを達成して、でもその後に、じゃあ、その夢が他人の力だったって知ったら悲しくなる。夢なんて、夢なんて……




いい、と思う。わたしはまだ大学生で、就活シーズンもまだだもん。






次の夢を探そうか。いや、夢なんていらないさ。





私が、私自身で切り開く道。それだけを進んでいけば、いいだけ。




いいだけ、だよね……






もう、全てが嫌になってきちゃった……







映画館を出て、夜道を歩く。駅に向かう道、そこにあるベンチで私は、周りの目も気にせず、泣いて泣いて、そのまま、バタッと寝てしまって、朝起きてタクシー呼んで、そのまま学校に行って……






友達に、「大丈夫だよ。私がついてるよ」って言われて、「つらいならさ、やめてもいいんだよ」って。だから私は、そのまま、大学の最上階の25階の窓を開けて……

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