【9】助けはまだです・・・(早く来ないかなぁ)
遅くなりましたがやっと9話です
題名どおりまだ、助けは来ません
お~兄~さ~ま~、は~や~く~き~て~
9~10話にかけてチョイ暴力シーン有です
はっきり言って普段食べている食事のスープに比べるもなく、不味いといってもいい味だったけど取り損ねた食事にありつけたのはうれしかった
一口食べてみてお腹が空いていたのを意識しだしたから、お腹が満足ではないにしても満たされてありがたかく完食した
今は寝ている男の子にもあげたかったが、食べ終わったあとに気がついたのが悔やまれる
男の子の横に座って、額に置いていた布を水で冷やしまた戻した
さっきまで肩で息をしていたのが嘘のように今は、スースーと穏やかに呼吸をしている
最初にみたときに比べて俄然、症状は良くなっている
足はともかく、高い熱が少しでも良くなってほしいとは思ったが薬もないのにこんなに改善されるものたろうか?
まさか飲み水に薬が混ぜてあったなんてないよね
ちらりと水差しをしげしげ観察するが薄暗くて見た目ではわからない
そういえば口に含んだとき、薬独特の臭いも味もなかった
う~ん、なぜかな?
男の子の顔をじーっと眺めながら首を捻る
癖で胸の前で腕組みしながら
汚れてはいるが金色の髪は右前髪が癖毛っぽくふわふわしていて柔らかそうだなぁっとつい手を伸ばしてその髪の感触を楽しむようになでていた。
その手触りはやっぱり柔らかで、でも先ほど触れたときとは違うと記憶している
苦しんでいたときは汗をかいていて髪もしっとり濡れていたのに・・・
そういえば顔の腫れも随分引いていいるような・・・
はて?
本当に少しの間にここまでなんでよくなったのかな?
何度も不思議に思いながらも答えはあるわけもない
そうしてみている前で男の子の長い睫がピクッと揺れたかと思うとゆっくり瞼が開いた
一度開き、二度三度と瞬きを繰り返して、目の焦点が合っていないまま首を動かし髪を撫でている腕を辿って私のほうへ顔を向けた
その顔はまだ寝ぼけたようなぼんやりとした表情だった
「・・・おはようございます?」
とりあえず目が覚めたということで声をかけてみた。
先ほどの薄く開けたときには気がつかなかったが、とても綺麗な濃い青い瞳をしている
「・・・・・・おはよう?」
ぼんやりと呟くように返事を返してくれたが
顔は此方をみているが反応が薄い
まだ体が辛いのだろうか?
「熱が出ていましたから、まだ辛いですよね。
お水のめますか?」
額に手を当てるとやはり高かった熱は引いていた
触れたときに体を強ばらせたので驚かせてしまっただろうか?
水差しから器に注いだ水を差し出してなるべく柔らかな表情をつくった
「・・・・・・
・・・・・・・
・・・あっ、水・・・えっ?っ!」
かなーりの間のあと、急に何かに思い当たったように弾かれパッチリ大きく目を見開いた、はい、今度はしっかり目があった
本当に綺麗な瞳をした子ですね
「っ!・・・えっと、君は?」
見つめている前で、みるみる顔が赤くなってやっと紡ぎだしたちゃんとした言葉
「私はリーナです。」
「あっ、いや・・・」
名前を聞かれたのだと思い、素直に名乗ってみたけど違ったのか目をキョロキョロしてさ迷わせてした
「えっと、私たちは拐われてここにいれられました。私がここに来たときにはあなたは足を怪我されてて、熱まで出してました
今はいかがですか?」
私が知る限りの情報を言うと男の子はゆっくり頭を持ち上げ、自らの体を確かめようとしているのか、そのまま上体を起こそうとしたので手を貸した
手を貸すとはいえ私と然程変わりない身長の男の子です背中を支えるだけしかできませんでした。
「っ、大丈夫・・・動け、そうだ」
やはりまだ体を動かすのは痛みを伴うようです。
とても辛そうに顔を顰めて、中途半端に上体を起こして壁に凭れるだけの動きで止まっていた汗がじわりと滲んで見えます
「・・・これは、君が、して・・くれたの?」
手当てをされてある足をみて聞いてきた
折れた足に添え木を当てて布でぐるぐる巻きにしているだけ・・・手当てと呼べるものではないんですが、改めてみると随分と不恰好ですね
子供の小さな手では思ったような手当てができなかった
「はい、不格好ですいませんがなにもしないよりはいいかと思いましたので・・・」
エマのように大人の手で手当てをしていたならもう少しきちんとしていただろうに、まだこれでは痛みが酷いですよね
男の子はまじまじと折れた脚を見ていたのですがふっと顔をあげどこかを見た
何だろうと視線を追って顔を向ければ、双子のエレンさんと・・・たしか、えっと、アレンさん?アランさん?なんだっけ?忘れちゃいました、もう一度教えて下さるでしょうか?
「・・・起きて大丈夫なのか?」
えーっと、カランさんかな?が遠慮がちに声をかけてこられました。
私からすればあなたも大丈夫ですかと聞きたいのですが・・・
「うん、少しはマシかな?」
双子さんに柔らかい声で返事を返されます
起き抜けよりも声もしっかりとしてきています
顔色はまだ悪いですが・・・
中途半端に壁にもたれたままの男の子をマロンさん?が手を貸してしっかり起してくださいました。
「あの・・・そういえばお名前伺っても良いでしょうか?」
そういえばうろ覚えのロマンさん?よりもこちらの男の子の名前まだ伺っていませんでした
「僕?僕は・・・リ、クっ、リックだ。」
「リックか・・・、俺はアラン、こいつはエレンだ。」
あぁ、アランさんでしたか、名前がわかってすっきりしました
リックさんは年は6歳でエーデルワイズの子供とのことです。
私ももちろん名前と5歳ですと自己紹介を改めてしましたよ
だって、アランさんはエレンさんと話をしていた時は寝ていましたから
でも、アランさんは自己紹介をしたときに「・・・知ってる」って微妙な顔をされたのはなぜでしょうか?
「リック辛いならもう少し横になってたほうがいいわよ」
「・・・ううん、ちょっと横になるのも辛いんだよね」
エレンさんがまだ顔色が悪いリックのことを心配して進言してくれましたけどリックさんは首を振って断ります
確かに固い床で横になっていても体に痛みがあるだろうなぁ
「よろしければお膝をかしましょうか?無いよりもましですよ」
リックさんの横に座っていたのでこちらに頭を倒して横になれば枕代わりになれます
私は発育の順調な平均的な幼児の体系ですし、お父様やお兄様方がいつも抱っこしては柔らかいと言ってくるのでクッション性には自信があります!
「えっ、いや・・・それは、ちょっと・・・」
ほんのり赤い顔をしてしどろもどろになりながら最終的にはお断りをされてしまいました。
寝心地いいとおもうのですがね?
それに急にまた顔が赤くなって無理をして起きているから熱があがったのかな?
そういいながらリックの額に手を当てれば更に赤くなってます
う~ん、熱は無いようですね
よかったです
このお部屋があついのかなぁ?
なんですかね、エレンさんとアランさんのなんとも生温いような視線は・・・
私、何かしましたか?
エレンさんは、口元が綻んでそれを無理に隠そうと変な表情になっていますよ
その後、エレンさんから攫われたときの状況を聞かれたのでお話ししたのですが
聞きながら3人ともお顔が呆れたものになって、エレンさんにはお説教と次回の対処を教えてもらいましたよ
でもね、私、それはいつも弟に言い聞かせてることですよ。
まさか、私がそれを人から、しかも子供から言われる日が来るなんておどろきです。
いつもはきちんと頭にあるんですよ・・・片隅ですが
今回はちょっと街に出て浮かれていたんですよ
だから、次はそんなことにはならないはずです
次はね、
まずはここから出られればですが・・・
そんなことを思いながらお話をしていたとき扉の向こう側が俄かに騒がしくなって来ました
複数の荒々しい足音と怒号が飛び交う男たちの声
そのあと、大きな音を立てて扉が開きました
私たちは扉から遠ざかった場所にいましたが、入口近くにいた子供たちは扉の向こうの声を聞いて奥に少しずつ移動してきていた
怒号に怯えた子供達は自然と身を寄せあいだした
開いた扉からは、若い男3人と少し年上の壮年のおじさんが入ってきました
3人の男達は、あの公園にいた人たちだった
フェリーナは、薬を嗅がされて眠ってしまったが連れ去ったのは壮年のおじさんだった
そのおじさんは顔に焦りを滲ませ入ってすぐに子供達を見渡し一人の子供に視線を据えた
「こいつか!」
そう言うと固まっている子供達をなぎ倒しながら進み、あのイザベラの腕を引っ張った
「キャアァァァ!!!」
隠れるように縮こまっていたイザベラはとられた腕を振りほどこうとするもがくも大人を相手に幼児が無駄な抵抗でびくともしない
それどころか掴まれた腕を捻じり上げて抵抗を塞ごうとされた
「イヤァ、痛いっ!離しなさい!!汚い手で触るんじゃないわよ!!!」
こんな状況でもイザベラの傲慢な態度は変わらずそれでも声は震えていた
「お前の捜索だろう!此処に向かって騎士たちが集まってきた!!」
「オーホホホッ、さすが侯爵家の騎士たちですわ。やっとわたくしの居場所にたどり着いたのね。
それでは、皆さんごきげんよう。せいぜい迎えが来るまで此処で大人しくしていなさい。
わたくしのように金銭で開放されないでしょうけど」
男の言葉を聞いたイザベラは高笑いをして腕を掴んでいる男を見た。
「一体どれ程の金銭要求をしたか知りませんが、それより早く案内しなさい」
その顔は開放されることに全くの疑いをもっていなかった。
その言葉を聞いた男は嫌らしくにたぁと笑うとイザベラを持ち上げ肩に担ぎ上げられた。
「阿呆か、お前は。金銭などいらん、それよりも素晴らしいものが手に入るんだ。
お前は足手まといだ。
もう必要はない
お前を殺してここに置いて逃げるんだ
探しに来た騎士どもはお前の遺体と対面だな」
イザベラをつかんでいる男の口からはイザベラよりも耳障りな高笑いと共に物騒な言葉が紡がれる
されに男が取りだしたのはナイフよりも少し大振りな剣よりは小さな刃物だった
その言葉を聞いたイザベルはヒッと喉を引きつらせ恐怖のあまり声すらもあげられなくなっていた
遠目からもガタガタ震えぎこちない動きで逃れようともがいていた
尤もその抵抗も虚しく軽々と抱えれえて連れて行かれそうになる
その間に他の3人は、ロープを手に持ち傍にいた子供を縛ろうとしていた
「やめなさい!!!」
イザベラを連れ去ろうとしていた男に水桶が飛んで来た
思いも寄らぬものが飛んで来たから避けきれず男の頭にぶつかる
更に器も飛んできたがそれは手で払いのけた。
「・・・ったい!誰だ!!!ぶぅおっ!!!」
桶が当たった頭を手で押さえながら顔をそちらに向けるとフェリーナが突進して体当たりで男の腹に飛び込んだ
頭から男の・・・に・・・
男は衝撃でイザベラと刃物を落とし、自らのモノを押さえて屈み込んだ
その様子を見た他の男は驚き動きが止まった・・・縛られそうになった子供たちも抵抗を始めてその手を逃れた
フェリーナは鍋の中に入っていたお玉を手に取り無茶苦茶にまだ回復できず屈みこんでいる男を殴り飛ばした
「誘拐して子供たちに暴力を振るっただけでなく殺すですって!!!
なんて非道な!
人としてあるまじき行いです!!!」
ポカポカッといい音をたてながら男の頭を狙っていたいた
しかしその攻撃も直ぐに我に返った若い3人の男たちに取り押さえられそうになった
「子供の人殺しは、重罪です。
拷問の末に生きたまま城壁に10日間貼り付けされて四肢引き裂きされるのですよ。
どれ程罪深きことか悔い改めなさい!!!」
小さな体でちょこまかと逃げ回り男たちに5歳児の口からは聞きなれない刑が紡がれる
「煩い!」
幾ら小さくすばしっこく逃げ回っても結局は子供の体、直ぐにつかまった
はあはあと肩で息をしながら若い男の一人に捕まったフェリーナに口から泡を飛ばしながら血走った目で睨みフェリーナの頬を殴った
そのとき他の子供たちに戦慄が走り何人かが助けに動こうとしたが他の男たちが睨みを強くしたことで怯んでしまい止ってしまった
「お前も痛い目にあいたいのか!!!」
興奮して顔を真っ赤にした壮年の男はフェリーナの胸倉を掴み睨みつける
「出来るものでしたやってみなさい!
もう直ぐ騎士たちがやって来ます。貴方たちの見た騎士は白銀の鎧に紫の制服ではありませんでしたか?」
胸倉をつかまれ小さなフェリーナは足が床から離れて浮いていたがフェリーナの顔には恐怖も怯えもなく毅然として男より強く睨んでいた
殴られた衝撃で口の端切れて血が滲んでいたが嘲りに歪んでいた
普段のフェリーナならこのような顔しない
でも、フェリーナは憤怒していた
攫われ不安な気持ちよりも集められた子供たちに暴力を振るわれたことが酷く腹正しい
僅か5歳のフェリーナは王族の教育はもう既にはじまっている
それは王や王妃、兄たちとお茶会と称していつも『王族とは・・・』『上に立つものとして・・・』『自らの行動の意味・・・』と毎日会話の中で生まれてから知らず知らずのうちに刷り込まれて行ったもの
それにフェリーナにはエマとして生きた善良な一平民としての思考もありここに着いてからの男たちの行いには怒りが燻っていたのだ
男たちが何のために子供たちを攫ったのか知らないがそれがいいことで無いことは明確だ
その上で殺すなどと言い出したのだ
フェリーナの我慢も限界だった
「そっ、それが如何した」
男はフェリーナが恐れ震えるどころか睨みつけ剰え、子供とは思えない嘲りを浮かべた顔に躊躇した
「王族近衛騎士たちが来るのも時間の問題でしょう。
彼らはわたくしのためならば地の果てまでも追いかけてきます。
観念することです。
わたくし、フェリーナ・ブルンベルヘンを誘拐した時点で貴方達は捕まる運命にあるのだから!」
フェリーナを押さえていた男が怯んだ事でフェリーナは腕を自由に動かし首からいつも提げている金のチェーンにつけられた大振りな指輪を出す
それは王家の紋章が彫られたもの
紋章には魔石は埋め込まれ持ち主以外がその手には出来なくしていた
紛れもない王家の証だったのだ
読んでくださりありがとうございます
ブクマが増えて歓喜しております
続きも早く書き上げたいです
早く助けて話を進めたいです
更新していない中、台風で引篭もり中に一気書きした短編をUPしました
良かったら読んでみてください
感想をいただけると励みになります。喜びます。
現在思いつくまま短編を書き散らしておりますがまだUPできるものが他にありません
また、見ていただけるとうれしいです。
頑張って書き上げてみます
拙い文章ですがこれからもよろしくお願いします




