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最初の日

狐火と申します。何書けばいいんだここ。

「...よし、今日もいい化け具合...でもやっぱり尻尾と耳はでちゃうな...」

僕は狐音。山でひっそりと暮らしている九尾の狐。

今日もいつも通り平和な暮らしをしていた。

__はずだった。

ふと視線を感じて後ろを向いてみると、

そこには友達の狸子がいた。

狸子は小さい頃からの付き合いで、人が住んでいる街で過ごしているらしい。

「おひさ〜狐音〜」

「あ、久しぶり!狸子!」

いつも通りゆるっとした服装だ。

片手にはスマホを持っていた。

そしてもう片方の手には大きなトランクを持っていた。

「どうしたん?なんか大荷物持ってるけど」

「ああそうそう、ちょっと聞きたいんだけど、同居しない?」

「え?」

一瞬フリーズした。

「だから新しい家に引っ越してさ、そのために荷物運んでんだわ〜」

「...え、まさか同居するためだけに?」

「うん、あと単に引っ越したかったから〜」

ああ、と納得する。

同居するためだけに引っ越したと言われたら流石に少しおかしいが、引っ越したいから引っ越したけどちょっと広かったから同居しようとなった...

いやおかしいけど一番ありえるか...と思い直す。

そう思っていると狸子の姿が見えない。

キョロキョロと辺りを見回して探しているとうしろから口を押さえられた。

しかも少しだけ甘い香りがする。

その瞬間何故だか察する。

...これはやばい!

口を押さえてる手を離そうとしても全く離せない。

いや、自分の体の力が抜けていっていた。

気づいた時には寝てしまった。



ふと目を開ける。

真っ暗で何も見えない。

動こうとするとどこかぶつかる。

...というか、手首のあたりと足首のあたりがうまく動かせない。

口にも布のようなものが巻かれているのを感じる。

ようやく少し見えるようになると、金具のようなものが見えた。

ふと狸子が大きめなトランクを持っていたのを思い出す。

(...まさか...入れられた?)

頑張ってしっぽを広げようとしてもうまく動かせない。

尻尾もぎゅっとまとめられたようだ。

(とりあえずあとで狸子問い詰めよう...)


しばらく経った後。

やっとトランクから出された。

あまりの眩しさに目が眩む。

「あ、起きてたんだ...」

狸子の声が聞こえてくる。

「ま、暴れなかったしいっか...尻尾の拘束とってと」

少し金具がぶつかり合う音が聞こえたあと、尻尾のぎゅっとされてる感がなくなった。

なんとか動かして拘束を取ろうとしても取れない。

...ベルトのようなもので拘束されているような気がする。

「...ねえこっち見てくれないの?狐音なら向きを変えるだけならできるでしょ」

(...できるけど)


その後口の布を取ってもらった。

「...ところでなんでこんなことしたの?」

「?だって同居するっていって頷いたから...『同居』するけど...」

じゃあなんでこんな不自由なんだ、と言いたくなったが抑えた。

ふと狸子が耳元で囁いてきた。

「逃げようとしたら...どうなるか分かるよね?」

その声に少しだけビクッとする。

「じゃ、大人しくしててね〜」

そう言ってスマホをいじりながら部屋を出て行った。

「...いいや...寝よ」

この日は夜だったこともあってそのまま寝た。


僕はまだ知らなかった。

この日から、狸子がおかしくなっていくことを。

そして。

僕の生活が大変なことになることも。

読んでくださりありがとうございます。

狐音ちゃんの見た目は髪ボサボサのしっぽと耳もふもふっ子です

狸子ちゃんの見た目は髪の毛ちょいボサのしっぽもふもふっ子です

どちらも愛でてやってください

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