第18話 エルフ×3
アナスタシアさんが村にやって来た日の夜。
自室で休憩し体力を取り戻した僕は、家を抜け出してあるところに来ていた。
やって来たのは一軒の家。
扉を開けて中に入ると、奥から声が聞こえてくる。
「お待ちしておりました、旦那さま」
声の方に行くと、そこにはベッドの上に膝をついて座っているアンナさんとエレナさんの姿があった。
二人はいつもの服とは違う、薄くてヒラヒラした服に身を包んでいた。その服は露出が高くて目のやり場に困る……恥ずかしい。
ここはアンナさんとエレナさんが普段暮らしているお家。
そんなところに夜やって来たのは、アンナさんに呼ばれたからだ。大事な話があるから来てください……って言われたけど、この感じ、お話しをしただけでは済みそうにないかも……。
「さ、こちらに」
「はい……」
促されて僕がベッドに腰かけると、二人は僕を挟むように座る。
ふわりといい匂いがして、緊張する。
「まずは、お母さまを助け出してくださり、本当にありがとうございました。先程までエレナと共にお母さまと色々おしゃべりしてましたが……夢のような時間でした」
「そんな。みんなで頑張ったからできただけで、僕のおかげじゃありませんよ」
僕がそう言うと、アンナさんは「ふふ、そんなことありませんよ。ね、エレナ」と、エレナさんに話を振る。
エレナさんに話を振っても素直には褒めてくれないだろうと思ったけど、
「姉上の言う通りだ。テオドルフがいなければ、母上と再会することも、助け出すこともできなかった。本当に感謝している……ありがとう、テオドルフ」
驚くほどに素直に感謝の気持ちを伝えてくるエレナさん。
エレナさんは熱のこもった視線で僕のことをじっと見つめてくる。なんだかいつもと違う積極的なその態度に、僕はドキドキしてしまう。
「ようやくエレナも素直になりましたね♪ この子も私と同じで旦那さまが大好きなんですよ?」
「な、やめてください姉上っ! 私はそんな……」
「えー? さっきまではそう言ってたではないですか。ダメですよ、自分の気持ちに嘘をついては」
「くっ……殺せ!」
エレナさんは涙目になりながらどこかで聞いたようなセリフを言う。
こんなよわよわな感じになったエレナさんは珍しい。いつもとのギャップでとても可愛く見える。
「ダメですよエレナ、汚い言葉を使っては。これから私たちは聖樹の巫女として、旦那さまの疲れを癒して差し上げなくてはならないのですから♡」
「くっ……仕方あるまい。いいかテオドルフ、勘違いするなよ。私がこんなことをするのはお前だけだからな……!」
「わっ!?」
僕はいきなり二人に抱きしめられると、交互に何度もキスをされる。
体、顔、唇。いたるところを何度もキスされて、僕はもみくちゃにされる。
「ああ……なんと愛らしいんでしょう……ちゅ♡ もっと甘えてよろしいんですよ? 旦那さまのしたいこと、なんでもして差し上げますから……♡」
「おい、姉上だけでなく私も見ろ。まったく、なんでこんな奴のことを好きになってしまったんだ私は……♡」
二人に奪い合うように愛された僕は、頭がぽわぽわしてしまう。
するとアンナさんはエレナさんをベッドに横にならせ、僕をその上に覆い被らせる。
「さ、まずはエレナからどうぞ旦那さま♡ 私は2番目で構いませんので♡」
「ちょ、姉上!? 私はまだ……」
恥ずかしそうに体を丸めるエレナさん。
どうやらそこまでの覚悟を持ってきたわけじゃないみたいだ。
「ダメですよエレナ。いつまでも恥ずかしがっては」
「アンナの言う通りです。そのように奥手ではエルフを導くことなどできません」
「「「……え?」」」
僕とアンナさんとエレナさんは同時に突然聞こえた声の方を向く。
するとそこには、二人のお母さんのアナスタシアさんの姿があった。
いったいいつからいたのだろう。アナスタシアさんは僕たちのすぐ隣で、涼しい顔をしながら僕たちのことを見ていた。
アンナさんとエレナさんもアナスタシアさんがいるなんて知らなかったみたいで、二人とも驚く目を丸くしている。
「やれやれ……こんな素敵な旦那さまがいるのに、まだ契りを結んでいないとは驚きました。せっかく二人とも綺麗に育ったのですから、きちんとご奉仕しなければ」
「えっと、あの……すみません」
「エレナもですよ。いつまでも子どもみたいに意地を張ってはいけません」
「は、はいっ」
アナスタシアさんに怒られ、しゅんとなる二人。
な、なにがどうなってるの? 状態が渾沌すぎる。
「すみませんねあなた様。私が封印されていなければ、二人にちゃんとご奉仕の仕方も教えられたのですが……」
「え、いや……」
「ですがご安心ください。これからは二人にそのこともしっかり教えますので。二人には聖巫女の世継ぎを産んでもらわなければなりませんから」
僕は流されるまま「そ、そうですか」と答えてしまう。
とんでもないことになってしまった。
「それでは続きをいたしましょう。ご安心ください、私が補助いたしますから。……ん? あなた様、少し緊張なさっているようですね。では少し失礼して……」
僕の緊張を察したアナスタシアさんは顔を近づけてくると、そのまま僕に唇を重ねてきた。
優しくて、慈愛に満ちたキス。いきなりのことで驚くけど、その優しいキスで僕の緊張は一瞬で解けてしまう。
「ほら、呆けていないであなたたちもご奉仕しなさい。しっかりと愛を込めるのですよ」
「は、はいっ。お母さま」
「うう……まさか母上と一緒にすることになるとは……」
アナスタシアさんを挟むようにしてアンナさんとエレナさんも来て、同時にキスされる。
「あなた様、力を抜いて……ちゅ、んっ……そう、お上手です。ほら、二人ももっと心を込めなさい」
「ちゅ、なんだかいけないことをしてるみたいで……んっ♡ どきどきしますね……♡」
「姉上だけでなく母上まで……んちゅ、れろ……贅沢な奴だ……っ♡」
三人に同時にキスをされ、僕はふにゃふにゃになってしまう。
刺激が強すぎる……っ。
「……ふふっ、失礼いたしました。あなた様があまりにもお可愛らしいので、この様な方法で緊張をほぐさせていただきました。私の加護もお渡ししましたので、お役立てください」
「ふぁ、ふぁい……」
「さ、アンナ、エレナ。ここからが本番です。しっかりと愛を込めてご奉仕するのですよ。安心しなさい。母がちゃんと教えますから」
「は、はい! お願いしますお母さま!」
「は、恥ずかしすぎるが……お願いします母上っ」
こうして僕は3人から、夜が明けるまでたくさん加護を貰ったのだった。




