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追放された転生王子、『自動製作《オートクラフト》』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう 〜最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ〜  作者: 熊乃げん骨
第十一章 エルフの里の異変

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第1話 女神様の労い

「……きて、お……てください……」

「むにゃ……んん……?」


 誰かが呼ぶような声がして、僕はゆっくりと意識を覚醒させる。

 ふあ……まだ眠い……。

 最近はやることが色々あって疲れが溜まっちゃってる。まあ死の大地に来てから暇だったことなんてないんだけど……。


「んん……あとごふん……」


 もう少し寝たい僕は、ベッドに顔をこすりつけ、延長を希望する。

 僕を起こすのはだいたいレイラかアイシャさんだ。二人は僕に甘いから少し多めに寝るくらい許してくれる。

 なのでベッドにしがみついたんだけど、なんだかベッドの感触がいつもと違う。


 いつもよりすべすべで、もちもちしてて、とっても触り心地がいい。なんでだろう……?


「あの……テオくん? さすがに私もちょっと恥ずかしいかな、って……」

「え……?」


 レイラでもアイシャでもない声がして、顔を上げる。

 目を開けた僕は、自分が女神ヘスティア様ので寝ていたことに気がつく。


「え、わっ!? ご、ごめんなさい!」


 慌てて離れる僕。

 女神様の上で寝ていたなんて、なんて不敬なことを……。

 熱心な女神教の人が聞いたら凄い怒るだろう。

 いくらヘスティア様にはよくしてもらっているといっても、こんなことをしたらさすがに嫌われちゃうかもしれない……。


「あの、本当にごめんなさい。わざとじゃなくて」

「い、いいのいいの! 気にしないでテオくん! もとはと言えば私が勝手に抱きついていただけで……」

「え?」

「な、なんでもない! とにかく、ようこそ! 久しぶりに会えて嬉しいわ!」


 なにかごにょごにょ言っていて聞こえなかったけど……まあ怒っていないならいっか。


「僕も久しぶりにヘスティア様に会えて嬉しいです」

「ほんと? えへへ、呼んでよかったあ。あんまり干渉しすぎるのは良くないってアテネに言われているから、あんまり呼べないの。ごめんね?」


 舌をぺろっと出して謝るヘスティア様。

 その仕草は親しみやすすぎて、女神にはとても見えない。近所に住んでいるお姉さんって感じだ。


「っと、そんな話をしに呼んだわけじゃないの。ここから見ていたわ、テオくんの活躍っ! ドワーフを救い、仙狐と海神竜を仲間にし、更に魚人たちを救い海にも平和をもたらした! こんなに多くの人を助けるなんて、私たちの時代の英雄すらなし得なかった偉業よ!」

「そ、そんな。おおげさですよ」

「おおげさじゃなーい! 私は女神として、そんなすっごいテオくんを労う義務があるのです。だから今日は呼んだんです」

「は、はあ……そうなんですか。ありがとうございます」


 そう言ってくれるのは嬉しいんだけど、労うってなにをするんだろう?

 あ、もしかして、


神金属ゴッドメタルをいただけるんですか? ちょうど使い切っちゃったので助かります!」

「あ、いや、それは……」


 ヘスティア様は突然ごにょごにょしだす。

 いったいどうしたんだろう。


「あれはその、貴重品でえ……今はへそくりも使い切っちゃってえ……ちょっと持ち合わせがなくて……へへ……ごめんね♪」


 ヘスティア様は手を合わせながら再び舌をぺろっと出して謝る。

 どうやら神金属ゴッドメタルは貰えないみたいだ。


「分かりました。ないなら仕方ないですね。今ある物だけで解決できるように頑張ります」

「うう~いい子すぎる! はあ、尊すぎ、推ししか勝たん~!」


 ヘスティア様はどこから出したのか、「テオくん」「こっち向いて」と書かれたうちわを持ってパタパタと振る。

 こっちの世界の文化にそんなのないはずだけど……どうやら僕のいた世界の文化を覗き見て楽しんでいるみたいだ。


「っと、そうだ。テオくんに伝えとかなきゃってことがあったんだ」

「伝えたいこと、ですか?」

「うん。少し前にエルフの里に行ったよね?」

「はい、そうですけど……」


 死の大陸西部の森の中に、エルフの里はあった。

 世界樹が生えているその里で、僕は聖樹の巫女の姉妹、アンナローゼさんとエレオノーラさんに会ったんだ。


 世界樹は瘴気に侵されて枯れてしまったけど、種を残した。

 その種は僕の村に植えられ、新しい世界樹となって今も育っている。


 その代わりエルフの里があった場所に世界樹はもうなく、誰も住んでいない。


「そのエルフの里なんだけど、少し変なの」

「変? あそこにはもう誰も残っていないはずですけど」

「うん、そのはずなんだけど、不思議な反応があるの。瘴気なのか、それとも他のなにかなのか分からないけど……なにかがある。それが気になってるの」


 ヘスティア様は心配そうな顔をしながら言う。

 本当は自分が確かめに行きたいんだろうけど、女神様たちはこの場所を離れることができない。きっと凄いもどかしい気持ちなんだと思う。


 ヘスティア様にはお世話になっているし、力になりたい。


「分かりました。そういうことなら、僕が様子を見に行ってきます。ですのでヘスティア様は安心してください!」

「テオくん……なんていい子なの! ありがとう! 大好き!」


 ヘスティア様はそう言って僕を抱きしめると、ちゅ、ちゅ、と何度もキスしてくる。は、恥ずかしい。愛情表現が激しすぎる……。


「テオくんのために、たーくさん料理を用意したの。天界の素材を使っててとっても美味しいんだから! いっぱい食べてね♪」

「ほんとですか!? ぜひ食べたいです!」


 ヘスティア様に連れられ、僕は美味しい料理をたくさんいただいた。

 そしておみやげにと天界の野菜や果物の種や苗もいただいてしまった。地上でも上手く育つかな?


「それにしてもエルフの里かあ……今はどうなっているんだろう」


 僕はエルフの里のことを考えながらゆっくりと意識を失い、地上へと戻るのだった。

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