表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された転生王子、『自動製作《オートクラフト》』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう 〜最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ〜  作者: 熊乃げん骨
第十章 海底遺跡攻略戦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

153/154

第8話 海を取り戻そう!

『ギオオオオオッ!!』


 大きな魚が吠えると、海が揺れて振動がぴりぴりと肌に伝わる。凄い迫力だ。


 魚人の王、レオニスさんの話だと、あの魚はガーディアンフィッシュという魚らしい。昔はこの海を守るような存在だったらしいけど、今は瘴気に侵されハデスの手下になってしまったらしい。


 あそこまで瘴気に侵されたら、治すことはできない。

 悲しいけど倒すしかない。


『ギアッ!』


 もう一度ガーディアンフィッシュが吠えると、それに呼応しサハギンたちがこちらに向かってくる。

 連携の取れた動きだ。厄介だね。

 どうやら手下のサハギンに足止めをさせて、その隙を突いて攻撃する作戦みたいだ。


 どうやってその作戦を攻略しようかと考えていると、


「皆の者! 奴らを蹴散らせ!」


 レオニスさんがそう叫び、魚人の人たちにサハギンの相手をさせる。

 彼らは僕が作った武器を手に、サハギンと互角の戦いを繰り広げる。凄い、今まで捕まってたのにあんなに戦えるなんて。


「ここは通さん!」

「お前らは俺らが倒す!」


 凄い気迫で戦う魚人の戦士たち。

 長年虐げられていた怒りが、彼らの力を引き出しているのかもしれない。


「テオドルフ殿、今の内に我らでガーディアンフィッシュを討つ!」

「はい、やりましょう!」


 僕はレオニスさんに近づくと、彼の背中に生えている立派なヒレを抱えるように掴む。

 するとレオニスさんは猛スピードで泳ぎ始め、ガーディアンフィッシュに向かっていく。


(凄い速い……これが魚人の遊泳能力!)


 人間ではとても出せない速度に、僕は驚く。

 ここに来るまでに数度サハギンと戦ってきたので分かるけど、レオニスさんの身体能力は他の魚人と比べても数段抜けて高い(・・)


 遊泳能力も高くて、サハギンではとても相手にならないほどだ。

 刻鎖の呪いがなければ、彼も彼の父上も負けはしなかったと思う。


『ギギ……ギアア!!』


 高速で向かってくる僕らに吠えたガーディアンフィッシュは、自身の体をプクッと膨らませる。

 いったいなにをしているんだろう? そう思った次の瞬間、ガーディアンフィッシュは体から生えた鋭く長いトゲを射出してくる。


「わっ!?」


 弾丸のごとき速さで飛んでくる無数のトゲ。あんなの当たったらただじゃ済まない。

 しかしレオニスさんはそんなトゲに怯むことなく泳ぎ、それらを紙一重で回避しながらガーディアンフィッシュに向かっていく。


「す、凄い! さすがです!」

「これくらい当然だ! テオドルフ殿は必ず奴のもとまで送り届ける!」


 そう頼もしく言ってくれるレオニスさんだけど、その顔は少し青ざめ血色が悪い。

 どうしたんだろうと思って彼を観察すると、レオニスさんの右肩が傷を負い、血が流れていることに気づく。

 どうやらトゲの一つがかすってしまったようだ。


「レオニスさん、その怪我……」

「バレてしまったか。しかし止めないでくれ。私の覚悟を、少しでも尊重してくれるならば」


 こんなに痛々しい傷を負いながら泳ぐなんて、凄い精神力だ。

 彼の覚悟を無駄にしないためにも……あいつは絶対倒さなくちゃ。


「……分かりました。あいつは僕が倒します」

「感謝する」


 レオニスさんは最後に加速し、ガーディアンフィッシュの背後に回り込む。

 彼はしっかり約束を果たしてくれた。次は僕の番だ。


 僕はレオニスさんから離れ、一人ガーディアンフィッシュに肉薄する。


次元収納インベントリオープン! 神の斧!」


 僕は白金色に輝く斧を取り出し、頭上に構える。僕の接近に気づいたガーディアンフィッシュは呪いを強めようとするけど、それは機能しない。


 なぜなら呪いの源に見える額の『目』には、僕が投げた神の鍬が突き刺さっているからだ。

 神の鍬はその目に溜まる瘴気を自動で浄化してくれている。それが刺さっている限り呪いを強めることはできないはずだ。


「くらえ!」


 僕は両腕に力を込め、思い切り神の斧でガーディアンフィッシュを切り裂く。

 神の斧の攻撃を食らったガーディアンフィッシュの鱗はズパッ! と綺麗に切断され、その奥の肉体も深く傷つける。


『ギアアアアアッッ!!』


 苦しそうに呻くガーディアンフィッシュ。神の斧の攻撃は体の芯まで響く。

 体内の瘴気も浄化され、かなりダメージを与えているだろうね。


 もう一発当てれば倒せるはず。

 僕は斧を振り被ろうとするけど、それより早くガーディアンフィッシュは僕に背を向けて泳ぎだす。


「あ! 逃げるつもりか!」


 ここで逃げられたら海は汚染されたままだ。逃すわけにはいかない。

 だけど僕の泳ぐ速度じゃ、ガーディアンフィッシュには追いつけない。どうしたらいいか考え、僕はあることを思いつく。


「出てこい! 超絶いい釣り竿!」


 僕はナディアさんを釣り上げた時に使った最高級の釣り竿を出し、ガーディアンフィッシュに投げつける。


 その針はガーディアンフィッシュの口を捉え、ガチっとハマる。自動追尾機能を付けていて本当に良かった。

 普通の糸ならすぐに切られてしまうけど、金毛羊ゴルドシープの毛で作られた糸を切ることはできない。でも、


「ぐぎぎ……重い……!」


 ガーディアンフィッシュの力は強く、僕の体は引っ張られてしまう。

 引きずられるまま広い空間の外に出て、いくつも柱が立っている細長い部屋に僕は連れて行かれる。このまま引きずられ続けていたら、どこかで壁に激突しちゃう。


 どうしようと思っていると、誰かが僕の握っている釣り竿を一緒に握ってくれる。


「私も手伝う。共にやるぞ」

「エレナさん!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ