表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】聖女は3歳児でした  〜聖女誕生からレイナ成長記録〜  作者: ぶっくん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/49

第47話 聖女レイナ18歳編 15年後の王国

レイナが18歳になった日、王宮は彼女の幼少期と同様、騒動に包まれた。


朝から廷臣たちは大広間に集まり、彼女の成人を祝う式典の準備に追われていた。


王、アルドリック三世は今や80歳に近いが、レイナの笑い声を聞くたびに、年を忘れるような活力に満ちていた。


「レイナ様はどこですか? 式典まであと1時間です!」


宮廷執事長が汗を拭いながら駆け回る。


聖女の居場所を把握するのは王国最大の難事のひとつだった。


その頃、レイナは城の西塔のてっぺんにいた。


金色の長い髪は風になびき、18歳の彼女は優雅なたたずまいを身につけていた。


が、その行動は何ともレイナらしい状況だった。


「見て、マルコム先生! あの雲、ウサギの形してる!」


彼女の隣には、白ひげを今も立派に蓄えた宮廷魔術師長マルコムがいた。


眼鏡の奥の目は、15年前の疑念がすっかり慈愛に変わっている。


「確かに……ですが、レイナ様、そろそろ下りましょう。陛下がお探しです」


「もう少しだけ! ねえ、先生、あの雲を綿あめみたいにふわっとさせられるかな?」


「それは……」


レイナは悪悪戯っぽく笑うと、手を軽く振った。


遠くの雲がふんわりと広がり、確かに綿あめのような輪郭に変わった。


マルコムは呆れながらも、思わず笑みを漏らした。


15年間、レイナの力は成長していた。


もはや「ぱっ」と手を叩くだけでなく、意識して瘴気を浄化し、枯れた土地を蘇らせることができた。


だが、彼女の本質はまったく変わっていない。


儀式よりも遊び心を優先し、格式よりも笑顔を重んじた。


式典は無事(多少の遅れを経て)始まった。


広間には王国中の貴族や、レイナが助けた村人たちが集まっていた。


王がレイナに正式な「聖女守護者」の称号を与えようとすると、レイナは突然、式壇から飛び降りた。


「待って、おじいちゃん王様! その前に、みんなにプレゼントがあるの」


彼女は両手を高く掲げた。


天井から、きらきらと光る無数の花びらが降り注いだ。


花びらは触れると微かに温かく、人々の疲れを優しく癒した。


広間は驚きと喜びの声に包まれた。


「これでみんな、今日いっぱい笑顔でいられるよ!」


王は諦めたように首を振り、しかし目は輝いていた。これがレイナ流の「儀式」だった。


式典後、レイナは城の中庭で父親のトーマスと話していた。


「また王様を困らせたな、レイナ」


「だって、堅苦しい式典より、花びらの方が楽しいでしょ?」


彼女はウインクした。

突然、遠くから慌てた使者が駆けてくるのが見えた。


「レイナ様! 東の国境で、黒い霧が再び現れました! 村人たちが体調を崩しています!」


場の空気が一変した。

レイナの表情も、遊び心から一瞬で真剣さに変わった。


「連れて行って。すぐに」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ