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第四十六話


「さっ!着いたよ」


 僕がモンジュ村の前に馬を止めると姫野さんを馬から降ろす。そしてすぐに村の中に入った。すると不思議な事に村には人が姿が全く見えなかった。


「随分、静かな村ね。家屋もまばらにいくつかある程度だし……」


「うん、ここは人口も少なく老人ばかりで暮らしている村なんだ。だからいつきても静かなんだけど今日はいつにもまして静かだな。どうしたんだろ?」


 僕はそのことを不思議に思いながらも地下ダンジョンに向かって歩き出す。と、その途中で姫野さんが声をかけてきた。


「そういえば黒羽くんのステータスって見たことないんだけど。見せてもらってもいい?」


「うん、いいけど。どうして?」


「単純に見てみたいって感じ? 今後の参考にもしたいし。いい?」


「オッケー 今、開くね」


 僕は姫野さんの前にたち、ステータス画面を開いた。


 名前:黒羽龍斗 Lv13 種族:人間(男) 職業:魔法戦士 役割ロール:アタッカー


 HP:170/170

 MP:150/150

 SP:13/13

 力:10P

 魔力:10P

 敏捷:3P

 耐久力:3P

 器用さ:1P

 魔法:レイジングブレッドLv3:9P 

    ヒールLv1:3P アイスランスLv2:6P

 スキル:バーニングブレストLv1:3P

 装備:銅の剣:10P

 

 所有ポイント:0P

 Ex:1054


 姫野さんは僕のステータスを見て感心した。


「へー、エレンミアさんが黒羽くんのステータスはバランスがいいって言ってたけど本当にそんな感じね」


 姫野さんに褒められた僕は少し照れ臭そうにお礼を言った。


「あ、ありがとう、魔法戦士は力と魔力、そして魔法のレイジングブレッドにデフォルトで3Pずつポイントが加算されているんだよ」


「え〜三つもずるい! 私も魔法戦士になればよかった」


 姫野さんがむくれ顔になる。僕は笑いながら答えた。


「いやいや。魔法戦士は役割ロールがアタッカーの人しかなれないんだよ」


「あ!そうだった」


「そう、職業はそれぞれの役割ロールにあったものしかなれないからね。まあ、でも確かにアタッカーの人が最初に選ぶ職業は魔法戦士が多いよね。魔法も使えて剣を使えてデフォルトで3つもポイントがついてる職業は魔法戦士ぐらいだからね」


「そうなんだね〜」


「うん、じゃあ。行こうか」


 僕と姫野さんが再び歩き出した。そしてしばらく歩いているとボロボロの家屋からキャソックを着た中肉中背の男が出てきた。僕はその男に見覚えがあった。


「あれ?ベネディクト神父だ」


 そう、男は呪いの短剣で呪いがかかってしまった僕を助けてくれたベネディクト神父だった。彼は僕に気づいて笑顔で片手をあげた。


「おお! 龍斗じゃねーか。何やってんだこんな寂れた村で」


 僕は神父の質問には答えずに逆に質問を返した。


「いや、ベネディクト神父こそなにやってるさ。教会の仕事はいいのかい?」


「何言ってもやがんでぇい。俺はこの村には仕事できてるんだよ」

 

 こんな村で教会の仕事とはなんだろう? 僕は興味を持った。


「教会の仕事?」


 僕が質問をすると先ほどまで笑顔だった神父の顔が深刻になった。


「ああ、実はこの村の老人たちが正体不明の病気にかかっちまってな。今、この村の住人のほとんどが家の中で苦しそうに寝込んでるよ」


「なんだって? 正体不明の病気! そうか、だから村には誰もいないかのように静かだったんだ」


 僕が驚いていると神父は黙って頷いた。


「俺は教会からその病気の感染源を調べて感染が広がらないようにしろって命令されてここにきたんだよ。だけど感染源はわかんねーし、村人も俺の回復魔法でも全然治らねーんだわ」


「な、なんて事だ。知らなかった。すぐこの村を出ないと僕達もその正体不明の病気になってしまうな」


 僕は姫野さんを連れてこの村を出ようとした。だが、ベネディクト神父が僕達を引き止めた。


「おお!待て待て龍斗。ちょっと待て」


 なんだよ。さっさと村から出たいのに…… 僕は露骨に面倒くさそうな顔で振り向いた。


「まあまあ、そんな嫌な顔すんなよ」


「別にそんな顔してないよ、それより何?」


 僕はさっさと用件を言って欲しいという顔で神父を見る。


「いやな、俺、この病気について色々調べたんだけどよお。さっきも言った通りわかんねーんだよ。感染源がさ、だから龍斗!悪りぃんだけど、俺と一緒にこの病気の正体を調べてくんね〜かな? 褒美は弾むからよ!」


 やっぱりか、そんな面倒に首を突っ込むのはごめんだ。僕は神父のお願いを断ろうとした。しかし、僕よりも姫野さんが先に口を開いた。


「それは大変ですね!わかりました。手伝いましょう!」


「えええ!!!!」


 僕は呆気にとられたような顔で姫野さんを見た。


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