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ep.1ショッピングモールの巻

ショッピングモール!どんと来い!

ねこのいるいえ


ep1.ショッピングモールの巻


「おい、飼い主。起きろ。朝ごはんの時間だ」


ぽんたの朝は早い。ねこだから当然だ。


「まだ早い!いま5時だぞ」


「お腹空いた。はよ起きろ」


「いつものあこに昨日の残りの生タイプがまだあるやろ」


「オレがボリボリが好きなん分かっとるやろ。はよ出せ!朝はボリボリでないと力でん」



こういうふうにほぼ毎朝起こされる。


ぽんたは、僕の彼女が2年ほど前に野良で可哀そうだと拾われて来た、ハチワレの雄ねこだ。年齢は本人が言うには3歳らしい。


僕はこの広く古い家で住んでいる。田舎の一軒家なので鍵がない戸があり、ぽんたは自由に家から出入することができる。なぜこの田舎の古い一軒家で1人で住んでいるかというと、亡くなった父から相続したが、取り壊すのも面倒くさいので、そのまま住むことにしたということだ。父には他に財産がなかったので、それ以外相続するものはなかった。一人っ子で、母は数年前に亡くなっていた。こいつと気ままな1人暮らしをしていると、近所からは思われているに違いないが、実際はこいつに振り回されている生活をしている。


「おい、飼い主。マグトロっていうところに行きたいんやけど」


「なんで?」


「面白そうやから」


「行ってどうする。おまえが必要なものは一切ないぞ」


「それは、オレが決める」



うるさくてしょうがないので、マグトロへいくことにした。土曜日だけあって人混みがすごい、こんなのは久しぶりだ。ショッピングカートにこいつを乗せて店内に入った。


「うぉー噂どおりででっかいな!飼い主はちょくちょく来るのか?何回目だ?」


「開店はじめは何回か来たけど、最近はほとんど来ない」


「なんでもかんでもデカいな・・・外国人はスゲーな」


「いや、すごいのは外国のオーブンとかレイゾーコやと思うぞ。まあ、あっちの人の胃袋はデカいからな」


「おいおい!アポコチョコの箱、デカすぎや。もしかしてアポコの一分の一なんか?ポテチの袋も信じられんビッグサイズや」


こいつには、刺激がある過ぎる・・・


「おい、飼い主。下ろしてくれ」


「ダメだ。絶対に迷子になる」


「そのためのスマホだ!」


もう、どーでもよくなってきたので、カートから下ろしといた。どっか行った。


売り物の猫が逃げ出して来たと勘違いされて、捕まらなければいいけどな。最悪、子供から「これほしい♪」とか・・・・・いったいいくらの値がつくのだろうか。


あ、見つけられた。


「おい、飼い主。あそこにあるサーモンのお寿司食べたい」


「どれだ?」


「これ!」それは大きくて丸い折箱で、オールサーモン60貫だった。


「なに言っとる!おまえにこれ食べきれるんか?せいぜい5、6貫だろ」


「やっぱ無理かなぁ。しょうがない、のこした分は飼い主が責任取って食え」


「無理」


「しかし、なんでもあるじゃないか。ここで暮らしたいくらいだ。あのホットドックは美味しそうだ!ここでならあと30年は生きられるぞ」

あと30年も生きるらしい。

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