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温泉巡りの湯本さん  作者: みけめがね


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12/12

あの冬から二年後の春

「わ、懐かし……」


あたし、雪代佳代子は東京の大学に通うために菜花温泉村から上京した。

あの冬から結構時間が経って、高校二年生の夏に一度だけ柚ちゃんと再会してから

彼女は勉強が忙しくなったようでお互い事情を察してあまり連絡は取らなくなっていた。


一人暮らしをしているアパートに届いた段ボールの中に、

柚ちゃんに渡した手作りのトンボ玉のネックレスの試作品を見つけてふと思い出に浸る。


(これ、良くできた方を柚ちゃんにあげたんだっけ、こっちも十分綺麗じゃん)


鮮やかな青いトンボ玉はキラキラと光を拡散しているように見えた。


ブブッ


スマホに通知が飛んできた。

確認するといつも趣味で見ている個人ブログアプリの通知だった。

いつもは気にせず消してしまう通知だったが不思議と気になってタップしてしまった


「温泉巡りの湯本さん………………うそ!?」


湯本というユーザーの初投稿、温泉巡りが趣味、大学1年生……

急いであたしはメッセージアプリを開き

友達欄の奥底に沈んでいた柚ちゃんのアイコンをタップして早速メッセージを送る。


《温泉巡りの湯本さんって柚ちゃん!?》


久しぶりの一言もなしに送ったことを少し後悔したがそれよりも言いたいことがある。


〈そうだけど……もしかして記事見た?〉


《見たよ! ねぇ、また今度、温泉行こう!》


雪代佳代子、大学一年生。

懐かしい一言と新しい挑戦に胸躍る日々が始まります!

完‼

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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