すぎる誕生日
作中ではまだ5月です。
今日はすぎる君の誕生日だ。ということで企画もの。
ちょっと早い夏[5月]怪談の時間だーー。
ということでSeasonalの面々で怪談をすることになった。
「怪談と銘打つと少し怖くあり、怖くないとも言える。これは深い命題のようで実はそうではないような」
「あんたの喋り方が怪談だよ」
衣替さんにあおばのクリーンヒットが決まり、配信が始まった。
「今日は夏もそろそろやってくるということで、各自オリジナル怪談を発表するよ」
「うちの季節を取るな」
「今やらないと、季節の変わり目にならないからね。許してほしいな」
「まあまあ」
「では早速俺。最霜から始めよう」
「ーーーそいつは冷蔵庫にその雪姫のお守りを入れたんだ。すると老人が言ったようにビールが良く冷えるようになった」
「わたしもそれほしいな」
「しかしある日、そいつは酔っぱらって、冷蔵庫の扉を開けたまま寝てしまった。その3日後そいつは遺体で発見された。その傍らには雪姫のお守りがあったという話だ」
「雪姫のお守り怖すぎる」
「次は僕だね。ある学校でね。ずっと立てかけてある袋に入った棒があってね。触ってみた人たちは竹刀みたいだというんだって。でもその袋に誰も見覚えが無いんだよ」
「この時点で十分怖いぴょん」
「そしてそれは子供にしか見えないらしくてね。先生たちは冗談だと思って関心を持たなかったんだよ」
「それで」
「ある子がゴミ捨て場にその棒を捨てようとしたんだけど、捨てたはずなのにいつの間にか元に戻っている。ということが起きてね」
「……まさに超常現象」
「しかしその子は嘘つきということになって仲間外れにされちゃったんだ。でもその子の親友のA君が、その子を助けるためにその棒の正体を突き詰めようとしたんだ」
「おお」
「袋を開けるとそれは使い込んだ竹刀だったそうだよ。そこには地中に気をつけろと書いてあったらしいんだ。その後近くで不発弾が見つかって、その竹刀もその頃に消えてしまったそうだよ。おしまい」
「結局、誰の竹刀だったんだろう」
「きっと妖怪の物だぴょん」
こんな感じでその日は怪談を語り合った。中には恥ずかしい失敗談や面白い話も新手の怪談ということで披露された。
いつもの雑談とは少し違って、みんなの新しい姿が見えた気がした。
みんなはこの短期間に大きく成長している。私はどうかな。少しでも、理想の配信者に近づけているのだろうか。
あの人の影はまだ遠くにある。そんな気がした。




