大型企画!その3
2日目。ボーナスとして3万鉛を手に入れた。
私は秘書になったので、企業に面接に行くことにした。
このゲームは基本的には証券会社に入ってトレーダーになるというのがセオリーらしい。
今までそんな人、1人もいなかったんだけど。犯罪者ばかりじゃん。
こうして証券会社に面接に来たんだけど。
「こおりちゃん……」
私は泣き出してしまった。面接官がこおりちゃんだ。
「……泣かない。みっともない」
こおりちゃんはどうしてここにいるのだろう。ほかの仕事だったはず。
「……わたしはCEO。この会社の」
すごいさすが強ゲーマー。こういうゲームにも適性があるんだ。
「……いままでよく頑張った。当然採用。あなたは首」
今度は奥に控えていたCPUが泣き始めた。大変な面接会場だ。
「そこまでだよ君たち」
聞いたことのある声だ。きつねさんだ。
「凍原こおり、脱税の容疑で逮捕だよ。私は特別調査官でね。拘束の権利を持つから」
「脱税?そんなことあるの?」
「……このゲームは手動か、誰かに依頼しないと脱税になる」
「でも秘書とかいたんでしょ」
「……初期はいなかった。気づいたのは秘書が来てから」
「甘いね君たちは。この世界は恐ろしいんだよ」
こおりちゃんは悔しそうだ。これがゲームに負けるということ。残酷だ。
「じつは自動化の設定もあるのだけどね。引っかかる人意外と多いんだよね初見だと特に」
「きつねさんはこのゲームやりこんでいるんですか?」
「初見だよ」
初見でこの理解度はすごい。恐ろしい人だ。
「脱税、マネーロンダリング、横領、詐欺、インサイダー取引。くっくっく。全員捕まえてみせるよ」
「こおりちゃんこれってさ魔王ムーブだよね」
「……これが魔王にやられる気持ち」
こおりちゃんは連行されていった。
CEOはプレーヤーが基本的に優先されるので、私はこおりちゃんの会社を引き継いだ。
私は取引なんてよく知らないので、当然会社は倒産した。
こおりちゃんにその報告を電話機能ですると、大泣きされた。
いや私のせいじゃないよね。違うよね。
こうして2日目が終了した。




