第5章第17話〜まさかの〜
サボってましたごめんなさい
「!?」
俺は咄嗟に背負っている刀の柄に手を掛け刀身を抜こうとする。
「わー!ちょっと待ってくださいまし!?今は戦うつもりなんて微塵もありませんわ!その証拠にほら!槍はございませんわ!!」
俺は柄に手を掛けたままアリスを見つめ軽く一周する、確かに使っていた槍は持っていなく、服の中にあるのでは?と一瞬考えたがあの槍の大きさ的にそれは有り得ないとすぐさま判断して柄から手を離した。
「…でこんなところで何してんだ…?」
「?今日のお夕飯と明日の朝ごはんの買い出しですわ!安心してくださいまし!お金はちゃんと払っておりますわ!」
正直に言おう、俺は今すっごい混乱している、そりゃあそうだろ、ついこの前命の取り合いをしたのになんでこんな平然とフレンドリーに接してくるんだよこの吸血鬼は、ってか吸血鬼なら血吸えよ血を、いや人間のはダメだけど、と内心1人でツッコミを入れながらアリスに目線を向ける。
「…案外普通な生活みたいなことしてんだな?」
「あら!それは失礼ですわよ!?私達は確かに妖怪、吸血鬼ですが血だけを飲んで生きているわけでは有りませんわ!ちゃんと他のご飯を食べますし、ニンニクだって…あんまり好まないだけで食べますわよ!?」
ふと俺は気になったことを聞くことにした。
「なぁお前、姉がいたよな?姉はどうしたんだ?」
「アイリスのことかしら?お姉様なら今は私達の隠れ家にてお休みになられておりますわよ、お姉様は家事は全然でして…私が1人でやっているのですわ!」
お前良いように扱われているだけだろとツッコミを入れそうになるが我慢した、そこまで仲良くなったわけじゃないからこういうのを言うのはいくら相手でも無礼であろう。
そうこうしていると通りの奥側から悲鳴が聞こえ、俺とアリスは悲鳴を頼りに向かった。
「…あれは…」
「あれはヤマタノオロチですわ、何度見ても気持ち悪いですわ…」
ヤマタノオロチ…確か日本神話などに記載されていた伝説上の生物だったはず。それがなんで今ここにいるのかはわからないが、今目の前におり人を襲っている。そして縮こまった女子高生を喰おうとしているのか首の一つが口を開け襲い掛かろうとしていた!
「…!」
咄嗟に刀を抜いて斬りかかり喰おうとしていた首を斬り落とし、縮こまっている女子高生に声をかける。
「大丈夫か!今のうちに逃げろ!」
はいぃぃ!と悲鳴に近い声をあげて逃げていった、斬ったはずの首は既に復活していた。
「回復持ちかよ…こりゃ手間がかかりそうだ…」
「あら、ならば私もお手伝いさせていただきますわ」
「あ?なんでお前が?」
「?私はアイツが気持ち悪くて殺したいのですわ、今利害は一致しておりますし、一時共闘とは如何でしょう?」
内心困惑しているが、こいつの実力は是が非でも欲しかった。
「チッ…バイケルの手駒と手を組むのは癪だが…今だけは任せた」
「任せてくださいまし」
そう言うとアリスは右手で手繰り寄せるかのように長槍を呼び寄せ構えた。
まさかの共闘です、どーだろ




