2話
船室へ訪れた俺。この部屋の特徴としてはイスやテーブル、窓から見える海がある程度か。
しかしどこから見ても海は綺麗だ。どの部屋にも基本的には窓があるのかな。
そう思っていると、そこには河口さんがイスに座ってノートパソコンとにらめっこしていた。
「河口さん、ヤッホー」
と言うと
「・・・で・・・だから」
河口さんはパソコンに集中していて何も目に入らない様子だ。
俺はもう一度、大声で声をかけてみた。
「河口さん!」
「ひゃあッ!?」
「びっくりしたー、悟じゃないの、どうしたの?大声で。」
「ていうか他人行儀だなーもう。河口さんじゃなくって『光』でいいって」
「そっか、ハハッ・・・いや何してるのかなって」
「これ?大学の卒業制作のプログラミングだよ。いやーなかなか思うように進まなくて苦闘してるんだ」
「プログラミングってやったことないけど難しそうなイメージがあるなあ」
「いや難しくないヨー。論理的思考があれば誰でもできると思うよ」
「だから数学が得意な人は有利かもね。あれって論理的思考が身に付くじゃん」
「そうなの?じゃあ数学得意な俺にも分かるかも」
「そうかもね!」
「どこが分かんないの?」
「いやー、このIF文の分岐点がさー」
「いや分かんねえよッ!!(笑)」
「FOR文のループ点がさぁー」
「いや全然分かんねえよッ!!(笑)」
「俺の言葉は日本語なんで日本語以外の言語はNGで」
「というか専門分野の貴方に分からないことが俺に理解できるはずがねえ・・・」
不貞腐れた俺の言葉をよそに彼女は、あーでもないこーでもないと考えているのだった。プログラム、やっぱり難しいんだな。何書いてあるかさっぱり分からなかったし理解不能。ある意味マジック、黒魔術。滅びか興る何かの呪文か?
「光、困難に直面しても頑張れよ。成功するには成功するまで諦めないことだぞ」
「何それ。別に私は諦めてませんよーだ」
そう言い交すと光はまた画面に集中しカタカタと指を動かし始めた。
今は集中が途切れないようにそっとしておこう。
俺は船室を出た。
・・・
船が長崎県長崎港に着いたみたいだ。ちょっと降りて観光でもしよう。
おっと、その前に宿の予約をとっておかないと。
俺は荷物を持って船を降りた。さて、どこ行こうかな。
・・・




