弟子の集まりと誕生日会【九】
昨日、投稿できなかったやつです
さて、皇帝陛下御一行様が去ったあと、シンプルだけど上品なドレスを着たマダムが挨拶をしに来た。
「初めまして、レイちゃん。うちはハクラ。ハクラ・ホワイト。『ハク』って呼んで!うちね、隣国でデザイナーをしているの。支店もサイフツ帝国にあるわ。はい、これ。うちの店のカード」
渡されたのは名刺サイズのカードだ。花柄の中央に『シオレレーヌ』と店名が書いてある。
「このカードを持っている人は、うちの大切なお客様の証拠よ。失くさないでね?」
「うん!わかった、ハク姉さん!」
「そして、お誕生日、おめでとう!ユリねえさんとエリィねえさんに流行を聞いて、作ったの。もしよければ、これで歓迎パーティーに出て!」
渡された箱の中には、東洋風のデザインのドレスが入っていた。右目の翡翠色に合わせた若緑のドレスだ。
「ドレスの生地は倭明の物よ。ちょっとやそこらのご貴族よりも良い物だから!」
「ありがとうございます!明日、これを着て参加しますね!」
レリーナは丁寧に箱を扱う。久しぶりのドレスに緊張してきた。
「リラックス、リラックス!緊張したままだと、楽しめないわよ?モースにいさんに聞いたけど、歓迎パーティーは無礼講だから!ヘマしてもよっぽどひどくなければ、注意されないわ」
ハクラはレリーナを撫でて、「ねえさんたちと話してくる」と言って、テーブルの方へ向かった。
エドワードにどこか似た女性がやってきた。
「初めまして、レナちゃん!私、マリー。エドワードお兄様の実の妹。皇妹ね。でも、籍は投げ捨てて、今は『フーフ』っていう、旅芸団の一員よ。得意なのは、軽業なの。サイフツ帝国建国祭で帝都でやるから、見に来てね」
「エド兄さんの妹なの!?だから、少し、似ていたんだ。特に目のところとか」
「え?本当!似てないって、よく言われるのに……」
「本当に似ているわ!建国祭でやるのよね?もちろん、見に行くわ!」
レリーナはガシッとマリーの手を掴んで、縦にブンブン振った。マリーも「ありがとう!」と喜んで、応えた。
「あ、レナちゃん。お誕生日おめでとう!そして、入学おめでとう!」
渡された箱の中には、美容オイルやら洗顔料やらが詰め合わせてあった。
「これね、私の芸団の三美姫御用達のものなの。姐さん達に聞きながら、選んでみたの。レナちゃんの肌のことも師匠から聞いたからね。多分、合うと思う!」
「マリー姉さん、ありがとう!使ってみる!」
「肌に合わなかったら、辞めること!トアねえさんとノアねえさん、一応、様子見てあげて」
「「おまかせください!」」
トアとノアは「もちろんです」と言わんばかりの顔をしていた。それを見た、マリーは安心した顔になった。
「じゃあ、そろそろ、帰るわね。これ以上長くいると、団長が怒るから」
モース達と同額出して、帰っていった。部屋を出る前にマリーが小さく手を振っていたので、レリーナもトアもノアも手を振り返した。
マリーが帰ってすぐ、レリーナより少しだけ大人びた少年…青年とも言い難い獣人がいた。
「初めまして、レイちゃん!君に会えるのを楽しみにしてたんだ〜」
「そうでしたね、タクス。やっと、兄弟子になれましたからね」
タクスと呼ばれた獣人はレリーナを撫でまくった。落ち着かないわ!
「タクスさん!止めてあげて」
「やりすぎよ!」
「ごめんごめん!ずっと、末っ子だったから」
そう言って、レリーナを開放した。
「改めまして。ボクはタクス!99番目の弟子だよ。今ね、旅をしてるんだ〜。はい、どうぞ。誕生日と入学おめでとう」
渡されたのは少し分厚めの本だ。表紙には『世界の名所〜一度でいいから言ってみたい名所図鑑〜』と書かれている。
「学生だと、なかなか旅できないでしょ?写真付きだから、旅気分は味わえると思うよ」
レリーナはパラパラページをめくっていく。その目はキラキラ輝いていた。
「喜んでくれてよかった〜」
「レリーナは写真が好きですからね。特に風景写真が」
タクスは「ボクはもう寝るから。師匠、お金」と言って、会場を後にした。
「さて、そろそろ、宿に戻りましょう。皆さん、お開きにしますよ〜」
「ええ〜」「まだ飲む〜」「もうちょっと話す〜」など、文句殺到。ルーベンはため息をついて
「もう、何時だと思っているのです?そろそろ、お店を閉めなければならない、時間なのですよ?!これ以上、長引いたら、お店側に迷惑がかかるでしょ!」
と怒鳴った。弟子全員、お金を出して、帰る支度をした。
ルーベンが店側に謝罪しながら、会計を済ませた。お店の前で、解散した。
宿に戻るのは、ルーベンとレリーナ、トア、ノア、ついでに、ガウランだ。
「明日、入学式ですから、すぐに寝るのですよ。寝坊しないように」
「うん!わかったわ、パパ!おやすみなさい。ガラン兄さんもトアさんもノアさんもおやすみなさい」
【ここまで読んでくれて、ありがとう!】
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【なっが!長かったんだけど、この話】
ルーベンさんのお弟子さん、100人もいますからね……
【半分以上死んでもらったけど……。エピソードを書きたくなってきた……全員分……】
いつかやりましょうね。早く、レリーナを入学させますよ!




