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Dolls  作者: Dial3495
12/15

第11話:カナデ

クレナが決意した時、カナデがやってきた。



「カナデ…。決まったの?」


そう聞くと、カナデは頷いた。



「うん。…クレナ、私を壊して。」



「本当に…。それでいいのね…?」



「うん。構わないよ〜。」



カナデはそういつものように言った。



「それじゃあ準備するから、ちょっと待っててね…。」










クレナが道具を持って戻ってきた時、カナデはまだその場にいた。



「もう一度聞くけど…。本当にそれでいいのね?」



「うん。」



答えを聞くと、クレナは道具に手を伸ばし、作業を開始しようとした。



「ねぇクレナ〜。聞いてくれる〜?」



そうカナデが言ったので、クレナは手を止めていいよ、と言った。



「あのね、クレナの前では隠してたんだけど、シアは凄く怖がりなの〜。だから、ケイもだと思うけど、最期まで生きるって決断をすると思う〜。ケイは生きたいって思ってるみたいだし〜。2人が生きるって決めた時はちゃんと一緒にいてね〜?」



「うん。分かった。約束する。」



「ならいいんだ〜。クレナ、いいよ〜。」



その言葉を聞くと、クレナは作業を開始した。



―――クレナ〜。この本何〜?たくさん服が載ってあるけど〜。―――



―――これはね、人形の服の作り方の本だよ。―――


―――え〜、そうなの〜?じゃあ、今度この服作って〜?―――



―――いいよ。―――



―――やった〜。―――









―――クレナ〜。この服どう〜?―――



―――人形の服ですか?―――



―――うん。そうなの〜。―――



―――うわぁ、この布凄く綺麗…!どこで買ったんですか!?―――



―――あのね〜。この間穴場的なお店見つけたの〜。今度5人で行こうよ〜。―――









カナデ…、カナデ先輩…。


他の人よりのんびりとしていらっしゃいましたが、その分じっくりと物事を見ていらして、いろんなお店や情報を知っていましたね。


先輩がいてくれて、本当に嬉しかったです…。










クレナは、最後のコードを切断した―――







「カナデ…。壊れちゃったのかな…。」



「多分…。」



「シアは…、どうするの…?」



「まだ決めてない…。」



それから長い沈黙が続いた。



しばらくの沈黙の後、シアがドアの方へ向かった。



「シア!…シアも、壊される事を選ぶの…?」



ケイの問いに、シアは応えず、ドアの向こうに消えた。

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