第九話 初めてのクエスト
今日は22時に投稿してみました。明日はアクセス数を見ていつ投稿するか決めます。
「こんにちはー」
ギルドに入って中を見渡す。アスタさんはいないようだ。依頼ってどうやって受ければいいんだろう?
「なあシャルティア、依頼ってどうやって受けんの?」
「そこの奥の看板に依頼の詳細が書いた紙が貼ってあるのだー。それを見て依頼を決めるのだー」
奥に行くと看板があった。色々見てみる。
「モンスターの討伐に護衛、それから薬草採集なんかが多いな。薬草採集とかが一番無難かなー」
薬草採集はたしか一番初めのクエストだったような気がするし、これを受けようかな。
このクエストでは、街に近い草原で薬草を採集するだけのクエストだ。ゲームでは薬草かどうか表示されてたから薬草がどんなものか先に調べておく必要があるな。
これをカウンターに持ってけばいいのかな?
カウンターは看板の後ろ側にあって、職員さんが座っている。
俺は紙を引き剥がしてカウンターに持っていった。
「明日このクエスト受けたいんですけど」
「それでしたら明日持ってきてもらってよろしいですか?」
紙を元の位置に貼ってとぼとぼとギルドを出る。
くそー、シャルティアたんかミツハたんも先に言っといてくれたら良かったのに。
「はー」
思わずため息が出る。
「どうしたのじゃ? ため息が出るほどのことでもないじゃろう?」
そうだ。俺はなぜこの程度のことでため息をついているんだ?いつもの俺なら笑って忘れているところだ。それなのになぜ?
いや、おそらく異世界転生なんていうふざけたことを経験したからっていうだけだろう。
そんなことより今は食事だ。衣食住のうち、衣と住は問題ないからな。まあシャルティアたんの家に居候してるから問題あるといえばあるんだけど。あの家広いからなー。すごく居心地がいいんだよ。
かと言って料理でなんとかなるレベルじゃないからな。食材ごと仕入れないといけない。ネットで注文するとかも考えたけどお金もないうえに自宅に届いちゃうから意味無いしね。そもそもまだ自宅があるのかは知らないけどね。
〜次の日〜
俺はクエストカウンターに立っていた。昨日の美人職員さんにリベンジするため、薬草採集のクエストともう一つ新たに選んだモンスター討伐の依頼、ディアゴルの討伐を受けた。一番弱い討伐モンスターがこれだったからだ。この二つのクエストをクリアして職員さんにギャフンと言わせてやる!
「すいません、これとこれ受けたいんですけど」
「申し訳ございません、二つのクエストを同時に受けることは出来ないです。あと、討伐の方のクエストはランクが足りませんね、ランクの説明致しましょうか?」
「お願いします」
「ランクにはF E D C B A 特A 特Sの8つのランクがあります。討伐の依頼はDランク以上の方のみに受けられるクエストとなっております。ちなみに今のあなたのランクはFランクで、お連れのシャルティア様はSランクです」
「では薬草採集のクエストをお願いします」
また負けてしまった。くっそー、次会った時は覚えてろよ!
「何をしておるのじゃ……」
ミツハたんに呆れられてしまった。
それにしても、シャルティアたんですら特Sランクじゃないのか。
「特Sランクの人っているんですか?」
「かつては居たそうですが、今はいないですね。シャルティア様がもう少し大人になったら特Sランクに届くかもしれないですね」
「Sランクって今何人くらいいるんですか?」
「二人ですね。シャルティア様ともう一人、アスカ様です」
もう一人の人とも会ってみたいな。
「シャルティアはアスカさんとあったことあるの?」
「会ったことあるのだー、可愛い子なのだー」
おお、可愛いのか、めちゃくちゃ会ってみたくなったぜ。
これは頑張ってSランクまでのぼりつめないとな。俄然やる気が出てきたぜ!
「よっしゃ! 依頼行くぜ2人とも!」
「張り切りすぎなのじゃ……」
「よーし、行くよー」
俺達は草原に向かった。草原につくまで、モンスターとは会わなかった。少し試したいことがあったんだが、今すぐしなければいけないことではないからいいか。とにかく、薬草があると教えられた場所まで来たんだが……薬草の見た目を聞くのを忘れていた。
やばいやばいどうしよう。
「シャルティア、ミツハ、どれが薬草か分かるか?」
「分からないのだー」
「えっと……忘れたのじゃ」
初回から失敗の予感しかしないんだが……。