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離婚物語  作者: ハロ
14/27

14話 やっぱり叔父を頼ります

1月11日、家庭裁判所に向かった。


清々しい気持ちで満たされている。穏やかな、そして温かい日差しを受け、車から出た。市役所と違い、全く車は混雑時していない。余裕で駐車する事が出来た。


家庭裁判所の駐車が満車だったら、この世界は悪意に満ちている。そんな気がしてならない。


「2Fか」


この裁判所は、地方、家庭、その他と3つの集合体になっている。2Fに足を進めた。勿論階段を使う。健康の為もあるが、やはりエコには協力しなくてはいけないと思う。ヤツはどんな状況だろうと、エレベーターを選択するがな。それも、もうオサラバ出来るのだ。嬉しくて仕方ない。まぁ、最近では、一緒に出かける事も無いけどね。


「すいません。子供の虐待を嫁から受けているので、親権で争いたいのですが、どうすればいいですか?」

「すいません。こちらも、アドバイス出来ないんです」

「なら、子供の監護権利を取りたいんです」


自分の事情を簡単に説明し、メモを取るのを見ていた。アドバイスは貰えないが、何かしらのヒントが得られると確信する。


「少しお待ち下さい」


担当に変わるようだ。事情が複雑なので、専門担当でなければ、対応出来ないと判断したのかもしれない。


「お待たせしました」

「あ、はい。お世話になります」

「大体の事情は説明をお聞きしました。それで今日は、子供の監護の指定手続きをされたいのでしょうか?」

「えーと、協議離婚の裁判もした方が良いのですか?」

「そういうアドバイスは言えません」

「そうですか」


相手の表情を読み取る。した方がいい気がするのだ。


「協議離婚と子供の監護の指定を、

平行して行いたいです」

「分かりました。

では、監護の指定をお話させて貰いますね」


流れは


申し立て

調停期間通知

第1回調停期間日

↓3~4週間

調停期日

調停期日

↓→→→→→→→→↓

合意 当事者が出席しない

↓ 合意しない

↓ ↓

調停成立 調停不成立、その後、裁判


調停期日は、合意するまで、何度でもだ。


「相手が出席しない場合いは、どうなりますか?」

「その場合、調停は開催されません」

「ヤツを家庭裁判所に連れてくる事は無理そうです」

「それだと、開催されませんね」


困った。調停に来て貰わなくては、話にならない。

長期間を狙われれば、3カ月を切っているこの状況では、とても調停不成立まで持って行くのには、時間が足りないのだ。


「これって、いけそうですかね?」

「そういう事はお答え出来ないんです」

「弁護士さんに聞くしかない?」

「そうなりますね」


弁護士に聞く。

簡単そうに思うが、そんなおいそれと電話は出来ない。相談料金が発生するからだ。1時間1万円である。30分で切り上げられたら、5000円で済むと思うけど、複雑過ぎて説明だけで1時間持っていかれそうだ。


聞かなくてはならない事をメモり、テンポよく相談しなくてはならない。そんな器用な人間では無いので無理だ。とりあえず保留しよう。


「調停離婚の協議はどうなるんですか?」

「子供の監護者を決めるのと、同じです。少し違うのが、調停不成立が無いんですよ。決めるまで、ずっと争う形となるんです」

「そうですか。とりあえず紙下さい」

「はい。分かりました」


紙を貰い、車に乗り込む。

あれだけ晴ればれしていたのが、心は曇り空へと変化する。どうする?やはり聞いて思うのは、弁護士に頼るか、それとも身内に頼むかだ。身内となると、やはりヤツの叔父が思い付く。一番まともなのだ。名古屋の人で、とても人当たりの良い方である。大阪の叔父は糞だから、あれは無理だろう。


「はぁ、電話するか」


16時頃、緊張しながら、スマホの電話に手をかけた。


「ええい!ままよ!」


ポチ!もう後戻り出来ない!自宅の方へかけたのだ。その方が良いと判断する。


「はい。もしもし」

「こんにちは。お久しぶりです。

上野 浩二と申します。今お時間宜しいでしょうか?」

「え?誰?こうじ誰さん?」

「あの、上野 浩二です。輝子さんの旦那です」

「ああ!お久しぶりだね。

キレイな言葉使いで、誰かと思ったよ」

「あの、えーとですね。この度色々とありまして、その」

「そうだろうね。何も無いなら、

電話して来ないよね。で、何があったの?」

「この度、輝子さんと離婚する事になりまして、それで親権で揉めております。話し合いをしてのですが、平行線を辿るだけで、何も進みません」


僕は軽くだが、これまでの経緯を話す。そうして、納得して貰えたのだ。まぁ、敵側だけど、安心や信用はしない方がいいな。でも、まともな人で本当に良かった。


「それなら、行くしかないね」

「ありがとうございます。助かります。無理を言って悪いと思ってます。本当に」

「まぁ、行かなしゃーないわな」


金銭的な事や、費用については話さなかった。

そういうのは、最後でいいと思う。とりあえず来てもらうのが

一番なのだ。後は放置してもいい。


「ちょっと、1週間待ってくれる?」

「はい!いつまでも待ちます!」

「ちょっと、病気しちゃってね。注射を1週間連続で投与しないといけないんだ。申し訳ないね」

「いえいえ!めっそうもごさいません!」

「僕からも、輝子に違う話でアプローチしておくよ」

「はい!お願いします!では失礼します!」


はぁ、とりあえず来てもらえる事になった。

弁護士や調停離婚の裁判は、その後でも間に合うだろう。

僕はほっと溜め息を漏らし、息を整えた。よし!牛乳と唐揚げ買って帰るぞ!足取りは軽かったのだ。

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