表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/61

冒険者ギルドにて!後編

後半説明くさいです

そう、それは森での生活の二日目の事だった。


「せっかくだから、アリスの服も可愛いのを作ってあげたいんだけどなー」

『では、マスターの見ていたこのアニメのキャラクターを模した服を作ったらどうですか?』


ソフィアさんが提案してきたのは、日本ではかなりの知名度を誇る、魔法少女アニメだった。


おお、そりゃいいな!あらすならきっと似合うよな!


軽率だった。後悔している。だが、反省はしていない!


『では、こちらの銃なんかも……』




そんな感じで調子に乗ってどんどん作っていると、ついにアリス用の魔法少女セット(コスプレセット)が完成した。


「おお、想像以上の可愛さだな!」


永久保存版だな。写真に残せないのが本当に残念だ。


「この服かわいいの!」


惜しい!服じゃなくてそれを着たアリスが可愛いんだよ!


というか、ノリで作ったこのコスプレセットだが、性能は異常に高い。なんせ、『道具作成』ではこの衣装が作れなかったらしく、『神器作成』で作ったのだ。


つまり、魔法少女コスプレ神器という意味のわからないものが完成してしまった。



閑話休題それはさておき

まあアリスの取り出した銃も神器の一つでして、そんなものを打っちゃうと……


「待ってアリス!当てちゃダメだよ!?」


刹那、アリスト対峙しているバロンさんの頭の少し隣に、収束された光の束が押し寄せた。


あっ、あの台詞せりふはついでに教えただけで他意はないです、はい。


光の束が途切れると、その余波を受けたバロンさんは数メートル吹き飛ばされていた。


明らかにやりすぎである。


受付嬢さんは口を開けて呆然としている!


俺は顔を手で覆い隠して悶絶している!


「やったー!お兄ちゃーん!勝ったのー!」


その場に響く音はアリスの嬉しそうな声だけだった。




******


「それでは、アリスさんは試験合格とさせていただきます……」


なんとか意識を取り戻した受付嬢さんは目に見えて疲労していた。ご愁傷様である。


「お二人はギルドに登録されるという事でしたので、こちらのギルドカードに血を一滴垂らしてください。それで、個人の識別が可能ですので」


このギルドカードなのだが、なんと『魔導具』のレプリカなのである。


『魔道具』と『魔導具』言葉の響きは同じだが、実は全く違う。


端的に言うと魔道具の上位互換が魔導具なのである。しかし、上位互換といっても性能も作成難易度も全く違う。


そこそこの町に一軒は魔道具屋と聞いたが、魔道具を作れる人はいるのかすらわからない。だから、レプリカとはいえ、魔導具をいとも簡単に渡せるのは冒険者ギルドの力だろう。


「それでは、冒険者ギルドについて説明したいのですが、必要ですか?」

「はい、お願いします」


一応、レナードから聞いてはいるけど、実際の説明も受けたいからね。


「それでは説明しますね。まず冒険者とは、簡単に言うと何でも屋ですね。簡単なものでは街での雑用など、難しいものでは強力な魔物の討伐などがあります。」


ふむふむ、だいたい想像通りだね。


「次に、冒険者ランクについてです。冒険者ランクは一番上はSSS、一番下はGの十段階です。ランクは基本的には、こなした依頼から次のランクに上がる実力があるかを我々職員が判断します」

「こなした依頼って、どうやって確認するんですか?一々ギルドで記録しているわけじゃ無いですよね?」

「はい、それはギルドカードに記録するんです。そこから判断させていただきます」


なるほど、流石魔導具、便利だな。


「そして、ランクなのですが、ランクDに上がる時とランクBに上がる時には昇格試験があります。さらに、ランクS以上になるには、ギルドや国に対してより大きな貢献が必要です。とりあえずはこのくらいですかね、なにか質問はありますか?」


やっぱり気になるのは、上位層の強さだよな。俺達と比べてどっちが強いのかはかなり気になるところだな。


「それじゃ、高ランク冒険者の強さを教えてもらえますか?」

「わかりました。一般的なC、Dランク冒険者のステータスが平均500。B、A、Sランクになると平均五桁あるそうです。そして、SS、SSSの方々はなんと平均六桁もあるそうです」


まあSSSは世界に三人、SSも十数人しかいませんけどね、と受付嬢は続ける。



なるほど、じゃあ俺達はSSかSSSくらいの強さはあるってことか……まあ、どう考えても十分だよな。世界最強を目指しているわけでもないし。


「ありがとうございます。ギルドについては十分わかりました」


そう言ってギルドを出ようとすると、


「おいおい!ちょっと待ってくれよ!」

「あれ、バロンさん。大丈夫でしたか?」

「ああ、吹き飛ばされただけだからな。実際はそんなにダメージは食らってない……ってそうじゃなくて!」


あー、どう考えてもあれのことだよな……

適当にごまかすか。


「あれは、アリスの武器ですけど誰にでも使えるようなものじゃないですよ。かなりの魔力を消費しますから」

「あ、ああ、そうなのか……。

まあそれは分かった。んで、改めて自己紹介だな。俺はSランク冒険者の『剛剣』バロン・ダラスだ。お前らは?」

「俺は、リョーガ・タナカです。アリスの兄です」

「アリス・ルネライト!お兄ちゃんの妹なの!」


アリスは受付嬢さんの話をイマイチ理解できなかったらしく、ほとんど何も話していなかった。


「自己紹介でそれか……お前ら本当に仲いいな……」


なんか呆れられた気がする。


ってかバロンさんSランクだったのか。じゃあ普通に戦えばアリスといい勝負が出来たんだろうな。


……まあ、神器も魔法も使わなければだけど…


「そうそう、リョーガ。おまえその敬語で話すのは冒険者相手にはしない方がいいぞ。舐められるだけだ」

「ありゃ、そうなのか?じゃあ、辞めておくよ」

「ああ、そのほうがいいだろう。んで、まあ頼み事とかあったら是非言ってくれってことが言いたくてな。特に、嬢ちゃんみたいな強いヤツとは、なるべく友好的にしておきたいんだよ」

「じゃあ、一つ頼みたいことがあるんだが……」






******


「おいてめぇら!聞けぇ!!

こいつらは今日からギルドの新人になったリョーガとアリスだ!とくにアリスの嬢ちゃんは俺より強ぇ!大事なうちの新人だからな、仲良くしてやってくれや」


大声で話し始めたバロンに対して、最初は静まり返っていた冒険者たちだったが、アリスがバロンに勝ったと聞くとにわかにざわめき始め、そして最後には歓声に変わった。



結局、多くの冒険者たちに(主にアリスが)話しかけられ、宿に戻るのはかなり遅くなってしまった。



「あっ……受付嬢さんの名前聞いてなかった。まあいっか」






面白ければブクマや評価お願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ