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凡人でもできる現代ファンタジー攻略法  作者: 夜鐘
第二章 スケルトンダンジョン攻略 後編

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開けゴマ



 ついに、五層目のスケルトンをすべて倒し終えた!!

 やっと落ち着いて通路にある墓の盗掘作業に従事できる。



 まあ、これからが大変なんだが。ボス部屋の扉、開け方すら分かってないし。



 五層目の最後である魔法使いスケルトンを倒してみても、特にダンジョンに変化は起きない。

 仕方がないので、再びボス部屋と思われる、大きな扉の前まで戻ってきた。


 試しに扉を押してみるが相変わらずびくともしない。


 ふむ。



 やはりカギとなるのは...クレストだろうか?

 


*************



 ネットにダンジョン攻略の報告が増えるにつれて、ボス戦の特徴も整理されてきた。


 ダンジョンのボスの大前提として、再戦が可能だということが特徴として挙げられる。(周回が可能)

 加えて、後続の挑戦を阻害しない仕組みになっていることも伺えた。



 つまりこの時点で、扉を開く鍵が存在するとしたら、それは副葬品ではなくドロップ品である可能性が高い。

 少々特殊なケースだが、リポップしない副葬品では私のように独占してしまうことも可能だからだ。



 他にも用途不明なドロップアイテムはいくつかあるが、これまでの考察を踏まえてみても、あのクレストが怪しい。



 ・・・インベントリにしまった状態では反応しないのか?


 集めた四種類のクレストを手元に取り出すと、淡い光を放った。


 

 扉を見ると、表面に付着していた錆や汚れがボロボロと剥がれ落ちていく。扉が本来の姿に戻っていくようだ。

 


 四つ揃えることがキーだったのか?と考えつつ、再び扉を押す。



 ・・・開かない。



 どう考えても今のは開(・)く(・)流(・)れ(・)だっただろうが。

 よく見ると扉の中央、錆の落ちた表面に文字のようなものが見える。



 ふむ、ここ最近ずっと観察してきた見覚えのある言語が扉に刻まれている。もちろん【翻訳の指輪】の出番だ。


 

  『代表』

 『証』『戦う』


 一部しか翻訳されていないが、なんとなくの意味は伝わる。


 汚れが落ちた扉の中央上部には、何かを嵌め込むためのく(・)ぼ(・)み(・)が現れている。

 

 ちょうど手元のクレストがはまりそうな形だ。わかりやすい。

 

 ・・・くぼみが三か所しかないんだが?



 手元には剣・槍・弓・魔の四つの氏族のクレストがある。

 

 嵌めるクレストの位置や種類に、何か条件や指定は?

 それとも、三つ嵌められれば種類はなんでもいいのだろうか?


 ・・・・・・


 ・・・


 とりあえずボスに挑むだけなら、手当たり次第はめてみるのもアリかもしれない。



 だが、私はこの手の謎解きはできるだけ一発でクリアしたい性質(たち)なのだ。

 ・・・ギミック系のダンジョンだとミスる度に報酬が下げられそう(ゲーム脳)




 私の場合、なまじ彼らの歴史・文化を知ってしまったので、疑い深くなってしまう。



 どこか見落としている部分はないか?



 改めて全体を俯瞰する。


 先ほどの反応によって汚れが落ちたのは扉の中央部、クレストががはまる穴の周辺部分だけだ。


 これまでに鍛えた【考古学】スキルが、隠された残りの部分を確かめろと私に囁いてくる。(幻聴)


 改めて扉に近づく。扉に反応したのかクレストも淡く光るが、まあ、待て。

 



 錆や汚れのたまった周辺部。そして扉に刻まれた文章。


 これまで、彼らの言語を解読してきた私には分かる。

 扉に刻まれた一番端の文字、これには文頭を示す表現が抜けている。

 

 いままでの作業で、【翻訳の指輪】で資料の翻訳を進めるとともに、ダンジョン文字自体に対する理解も深まっていった。


 スキルレベルの上がった【考古学】も影響しているだろう。苦手だった言語分野でも成果があったのは嬉しい。





 錆や汚れのたまった周りの部分を鑿(のみ)のような道具で削っていく。

 

 ダンジョンの特性からして壁や扉などの部分は時間が経てば修復される。汚れ部分はガンガン削り取って大丈夫だろう。

 

 幸いなことに、道具類は副葬品からそれなりにゲットしている。(あの世まで道具を持っていこうとしていた職人に感謝!)


 



 しばらく作業を続けると、やっと扉の元の姿が見えてきた。


 やはり文章は途中までしか現れていなかった。




      『氏族』『代表』

『コミュニティ』『歪み』『証』『戦う』




 助詞が翻訳されていないせいでわかりにくいが、先程とは意味合いが変わってくる。

 これまでの考察で幾度も出現した『氏族』『コミュニティ』。

 そして何より重要なのは『歪(・)み(・)』という表現。


 これが何を指しているのかははっきりとしない。

 氏族間の迫害だろうか?それとも他の何(・)か(・)だろうか。

 



 加えて、錆で隠されていた文章の下部にクレストをはめ込む穴が見つかった。

 

 これで見つかった穴の合計は四つ。手持ちのクレストの個数とぴったりだ。

 


 見つかった穴は


・中央部の3つ

・文章下部の1つ



 このうちの中央の3つを嵌めるとしたら

 ・・・おそらく剣・槍・魔の三氏族だろう。

 


 というか、四氏族のうち、仲間外れを選ぶなら「弓」一択だ。

 


 

 さすがにこれ以上はわからない。ファイナルアンサーだ。

 せめて五層目の副葬品にも、紙なんかの文字の書かれた資料があれば助かったのだが...



 ないものを嘆いても仕方がないので、クレストをはめることにする。

 



 真ん中には剣・槍・魔法使い氏族を表すクレストをはめ込む。

 


 扉が淡く輝きだしたが、一旦無視。


 最後の弓使い氏族のクレストを下の部分にはめると同時、扉がまばゆく光った。

 正解だったか??


 ・・・・・・


 ・・・


 目を開けるとクレストを嵌めたはずの金属製の扉は消え、扉のあった部分には虹色に光る膜(・)が出現していた。


 まるで、ダンジョンの【ゲート】のような膜。


 これは...あんまり嬉しくないパターンだ...



___________




 ■■を■■し、■■の■■の■■と■■                                                             

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