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凡人でもできる現代ファンタジー攻略法  作者: 夜鐘
第二章 スケルトンダンジョン攻略 後編

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攻略順調

 文明の利器。その二つ目は・・・

『アルミシート』だ!


 ではこちらの入手経緯について話そう。

 

******


 花火を買いにホームセンターを訪れるとそこには、災害対策用品が所狭しと並べられていた。

 緊急事態宣言が発令され、広域な地震後でもある現在。少なくない人が避難所に身を寄せている。

 まあ、街中でない別空間とはいえ、人知の及ばない化け物が登場したのだ。それに加え市街でも「人の生き血を吸う化け物」だとか、「動物にまたがって街をかける不審者」など不安煽る情報が上がっている。

 身寄りが無かったり、危険を感じた場合は素直に避難がおススメだろう。


 当然、地震大国である日本では周到に準備されていた避難グッズが、店頭に所狭しと並んでいる。

 が、今は夏真っただ中。冬の寒さをしのぐために用意された避難グッズたちは肩身が狭そうに、段ボールごと端に寄せられていた。


 その中にあったのが、この『アルミシート』だ。

 冬の寒さの中、少しの熱も失わないように、保温性能に優れたまさに文明の利器。


******


 この製品の優れた点は外部に熱を漏らさないところだ。もし外側からサーモカメラで見たなら、内側にいる人の体温は認識できないだろう。


 そう!

 スケルトンの感知機能がもしも蛇(・)の(・)ピ(・)ッ(・)ト(・)器(・)官(・)のような『熱』を探知するのだとしたら。

 

 「スケルトンとは死者であり、生き物の『生』。つまり熱(・)を感知するのでは?」

 という、至極厨二病じみた考えから派生した考察だが。


果たして結果は・・・


 ビンゴ!!


 戦闘をするうえで、シートを頭まですっぽりと被れるわけではないので、完全に覆えはしないが、体の大部分を隠したことによって弓使いスケルトンの感知をすり抜けることが出来た!!


 私の他にも熱源があった方が、標的の分散につながるはずなので、今回は後ろの方に持続型の花火をいくつも設置しておいた。

 そちらがうまい具合にタゲを引いてくれている。


 流石に目の前まで接近するとこちらを狙い始めたが、至近距離なら矢の一本程度は切り払える!

 伊達にこれまで剣術レベルを上げてきたわけじゃない。

 

 

 相手が二の矢をつがえる前に、腕を切り落とし、首を払って。


 弓使いスケルトン攻略:完了!!


 アルミシートを羽織ったままで動きにくさもあったが、これのおかげで体のシルエットを隠せて、最後まで敵にこちらの動きを読ませなかった。

 やはり、ローブ系の装備もほしいな。

 

 というか、あのユニークスケルトンの『遠距離攻撃無効』のローブが改めてほしくなる攻略戦だった。


 ・・・もう一回湧きなおしてくれないかな?



********



 弓使いスケルトンが塵になっていくところを横目に眺めながら、アルミシートをインベントリにしまい、花火消火用の水バケツを取り出していると、久しぶりにレベルが上がったことに気が付いた。


 実はステータスの設定で、レベルが上がった時に脳内で通知するように設定できるのだ。

 ファンタジーのくせして気味が悪いぐらい現代的な機能をもつこのシステム。

 だが、まあ使えるものは使っておこう精神で、ステータスに関しては日々使い方を模索している。

 よく分からないところに便利機能があったりして結構困る。 



さて、久しぶりのステータス確認だ。


 種族:  人間

 レベル: 5→6(4)

 職業:  未選択

 状態:  疲労

 筋力 8→10

 敏捷 10

 器用 13

 魔力 1


 <加護>

 無し

 <ユニークスキル>

 無し  

 <スキル>

【剣術3→4】【弓術3】【槍術1(New)】【投擲4】

【気配察知3】【気配希釈2→4】

【盗掘4→7】【掠奪3】【祈り4→5】【目利き3→4】【演技1】

【考古学1→3】


 

 ステータスポイントを使って筋力を10にしたことによって、だいぶ見栄えが良くなっている。魔力の欄は見なかったこととする。


 駅前のダンジョンで練習したおかげで【槍術】が追加された。これは素直に嬉しいポイントだ。


 他には【剣術】が1上がって、【気配希釈】が2つ上がったようだ。

 【気配希釈】のレベルが大きく上がったのは、スケルトンの感知をすり抜けようと試行錯誤した結果だろうか?

 

 【盗掘】は相変わらずの成長具合。このままだとこのダンジョンの攻略が完了する頃にはレベルが二桁の大台に行っていそうだ。

 

 【祈り】もスキルレベルが上がった。墓場での花火(長崎式墓参り)のおかげかな?

 


 そしてレベルが3まで一気に上がった【考古学】。今後ダンジョンの謎の解明には重要になる・・・気がする。



 *********



 弓士スケルトンからのドロップは剣・槍スケルトンの時と同様の「植物の紋章のクレスト」。

 それと鏃が数種類。


 この鏃、槍使いスケルトンが落とした穂先とは少し異なるが、独特な雰囲気を纏っている。

 

 鏃の表面には文様が彫ってあり、空気抵抗はどうなのかが気になるところだ。


 


 というか、5層目に入ってからまともな武器が落ちてないんだが・・・


 使い道が限られそうな穂先や鏃とかよりも、まず先に武器が欲しい。

 いい加減新しい武器をくれ。特に弓くれ弓。



 今のところ、剣と弓を両方メインの武器として使っているにもかかわらず、この二つは装備面での差が激しい。

 

 剣はスケルトンに対して特攻を持つ【聖属性の剣】や四層目でドロップした質のいい剣が複数ある。

 それに比べて弓は二層目でドロップしたものを今まで使い続けているのだ。

 流石にそろそろ通用しなくなってきている。




 最奥の墓の副葬品は『義手』だった。

 

 なんだか着々と、義肢装具の類が集まっている。

 最悪の想定だが、この先のダンジョン攻略で体のどこかを欠損してもここの義肢に置き換えられる。

 もしくは今のダンジョン攻略ブームで多発するであろう重傷者たちに売れるかもしれない。いや、アイテムの出所を聞かれるとめんどくさいな。

 

 ・・・このままパーツを大量に集めて、ロボットとか造れないかな。

 


 思考が逸れだしたところで。


 今日は一旦家に帰って、最後の魔法使いスケルトン討伐に向けた準備と、これまでに回収した装備品の鑑定、その他紙片の観察を行おう。



 色々と実りのあるダンジョン攻略だった。


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