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レベル1冒険者とぐうたら

「なんで僕の冒険者としての初日がこんなことに。とほほ・・・」

ソルは人1人が寝そべれるそりを引いている。

俺という荷物を引いている。

「いやならけっこう」

俺はがたつくそりに魔法をかけて振動を完璧に取り除く。穏やかにぐうたら出来ている。

「嫌じゃない・・です!!!!!!!」

行く手にはスライム。のはずだったが、どうせ街まで行くなら止まらないで欲しいので待ち受けるスライムは全て消失させた。

というわけで、ソルと俺は無事に一日で街にインすることが出来た。

宿泊できる宿屋を探すソル。

さすがに街の中で衆目の的になるのは避けたかった俺は、だがぐうたらをやめられない。

遂に宿泊先の宿屋まで俺を引ききった。なんということでしょう!

「着いたーーーーーーーーーーーーーー」

ばたり。

体力を消耗しきったソルがベッドに倒れ伏せ、意識を失う。

寝息を立て始める。

宿代はソルが払ってくれた。ありがとう、友よ。

俺は深夜テンションになっていた。

昼間ぐうたらしすぎたつけが回ってきたのだ。

「ソルよ、起きるがいい。今なら盗賊を倒しに行ってもいいぞ。俺は今、そんな気分なんだ。ふむ、男に二言はない。ふっ、ふっ、ふっ」

結局何もせず、夜が更けた。




翌日の昼。

俺は宿屋でぐうたらしていた。部屋の椅子に腰掛けている。

ソルはギルド会員になるため、冒険家として登録するため、街ギルドに行った。

まだ帰ってきてない。

俺は行かない。

なぜなら。

ぐうたらしていたかったからだ。

ギルド会員になる気も、冒険家として登録する気もない。

それから小一時間ほど。

ソルは疲れ果てて帰ってきた。

「つかれたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

体力を半分くらい失ったソルがベッドに倒れ込む。

手続きが大変だったのだろう。

ソルの右手に持っているのは認定カード。レベル2の冒険家。13歳。

「そうそう」

ソルが顔を上げる。

「やはり盗賊はこの近辺を荒らし回っているようです。ギルドのお姉さんに聞きました」

「ほう」

俺は言う。

「ですが、その盗賊は4人組で、なんと平均レベルが38! とても僕らでは太刀打ち出来ません・・・」

「なるほど」

「はい・・・でもですね! いいお知らせもあるんです! 実はこの盗賊を倒すためにメンバーを募ってるギルド会員が二人いるらしく、僕も入りたいと思いました!!!!!!」

「入ればいいんじゃないか?」

「はい! でも、入れませんでした・・・。レベル30以上ないと参加資格がないそうです」

「そうか。それは残念だったな。じゃあ、あきらめるしかないな」

俺は言う。

「そうなんです・・・。お力になれなくてすいません・・・」

ソルは落ち込む。

だが、ソルは俺の力になれなかったことだけに落ち込んでいるわけではないようだ。

俺は椅子から立ち上がると、転移魔法で街ギルドに転移した。

一瞬。

宿屋ではソルが慌てている。なにしろ、少しうつむいてる隙に目の前の俺が消失したのだ。

驚くのも無理はない。

街ギルドにはガタイのいい男共がうじゃうじゃしていた。

女もちらほらいるが、美人はいない。受付嬢はなかなかだ。ブロンドの三つ編みが質素感を醸している。

俺は転移魔法で再び元の宿屋に戻った。

ソルがあっけにとられている。

消えたと思ったらまた現れたのだ。

そりゃあ驚くだろう。

「ど、ど、ど、ど、どうなってるんです!!!?」

ソルはすっとんきょうな声をあげる。

「街ギルドに行ってきたんだが、どうやらこの街ギルドには嫌なヤツばかり集まっているようだな」

俺は言う。

「街ギルドに行ってきたんですか!? いつ!?」

「おい、これから街ギルドに行くぞ」

「え、だってさっき帰ってきたばかりですし・・・。じゃなくて、その前に、僕の質問の返事まだなんですけどー・・・」

「ん」

俺は部屋の玄関脇に置いてあるそりを指さす。

「はぁー・・・。はいはい、連れて行けばいいんでしょ、連れて行けば」

ソルはため息。

ソルは俺を連れて再びギルドに向かった。



街ギルド。中からごつい巨躯のおっさん達が報酬を抱えて出て行く。

ご機嫌だ。

ソルと俺は入れ違いに入っていく。

俺とソルの足がかけられる。おっさん達によって。

ソルとおっさんが転んだ。

「痛っ・・・!」

「ぎゃーいてえ!」

俺は普通に歩いていたが、おっさんの出した足が触れた瞬間反則的な力で跳ね返されたのだ。股の裂けたおっさんは股間を掴みのたうち悶絶する。

「だいじょうぶか?」

俺はソルに手を差し出す。

「は、はい!!」

ソルは手を引かれ立ち上がった。

「おいてめぇ、今俺の仲間に」

一人のおっさんが俺の肩に触れようとして。

消失した。

おっさんが。

「ひ、ひぃいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」

「ぎゃあああああああああ、いてえ、いてえよぉ!」

地べたで転げ回り悶絶するおっさんを余所に、他のおっさん共は背を向けて慌てて逃げ出した。

「よし、入ろう」

俺はソルと共にギルド内へと入った。

ソルは不安そうな目で俺を見つめている。

「さっきから、どうなってるんですか? 人が消えたり、現れたり・・・もうわけがわからないですよ・・・」

「俺もわけがわからない・・・」

ごまかした。


半分くらい進みました。もう少し続きます。

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