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竜門の十哲~最強の10人は再び集う~  作者: 柊 楓
第2章 19歳-ロック-
41/50

帝国新聞 号外 255号

【『勇者』たち一行、シグルド山に棲みつく黄金竜の討伐に出発】


やあ。初めまして、あるいは久しぶりだね、読者の皆さん。


3年ぶりかな。その短い時間の中でも、帝国では色々なことがあったね。冒険者規則の一新に始まり、鉄道の開通、帝都の大火災にフェルド王国からの土地の委譲。


どれもが帝国の発展に、大きく関わるものだったと思う。




それでも、3年前に起きた『竜人討伐成功』の快挙より光るものはなかった。100年前に北大陸全土を恐怖に陥れたドラゴン。悪魔たちの侵攻で困窮した隙をついて我々との同盟を破った、卑劣な種族だ。


長い年月をかけて討伐されていた、そのうちで最も被害を出した竜人がついに討伐された。なんと、喜ばしいニュースだったか。帝国軍部からの情報を得て、風を斬る矢のごとくペンを走らせていた私が、どれだけの涙を書きながら流したことか。それはみなさんも間違いなく同じことだろう。




さて、前置きはこのくらいにして、年明けに広報されるだろうプレゼントの名前を共有しよう。それはすなわち、6か月前にジグルド山で見つかった『ドラゴンの討伐』である。


帝都の北東にそびえ立つ雄大な大山、ジグルド山。そこで1年ほど前に目撃されてから、帝国軍部が、決して人民の被害を出さないように慎重に調査し、ついに漕ぎ着けたドラゴンの討伐計画。


そんな重大ミッションを請け負ったのは、我らが誇る世界の冒険者、『勇者』率いる『最強』パーティだ。帝国史上最も強いと自称し、また認められている彼らは、12月の16日。ついにドラゴン退治に出発したのだ。


真冬の冒険は非常に危険を伴うが、我らが『魔王』にかかれば家の廊下を歩くようなもの。特に冬場は、ドラゴンの動きが鈍るため討伐にもってこいの季節なのだ。


さらにいえば、そのドラゴンは珍しい鉱石種のうちの、さらに珍しい黄金種で、討伐のあかつきには帝国に大量の金が流通すると見込まれる。戦闘も収集も可能な『万能』の手にかかれば、ドラゴンの爪についてる蟻すら残さずに回収してくるだろう。


しかし、ドラゴンも強いだろう。いかに強いと言えど、ドラゴンに一対一で勝てる人間など存在しない。いくら『最強』といえど、少しでも気を許せば、多少怪我を負ってしまうだろう。そんな時は『治癒』、魔法の名前を冠した治癒魔法のスペシャリストが、傷の深層の乱れた心拍まで治癒してくれる。これ以上に心強いことは無い。


そして、ドラゴンを討伐する切り札。先代『勇者』に、手も足も出させず圧勝した男。そのカリスマ性で、直属の冒険者チームをいくつも率い、帝国の治安を格段に良くしたスーパーマン。子供が目指す憧れのお兄ちゃんナンバーワンの『勇者』が、100年前の負の歴史をその手で断ちに行くのだ。


さらばドラゴン。さあゆけ『勇者』。帝国の明るい明日は、彼らによってもたらされる。


著:】ベルトルト・バーンスタイン


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